『数論・論理・意味論 その原型と展開 ~知の巨人たちの軌跡をたどる ~ 』の詳細情報

数論・論理・意味論 その原型と展開
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タイトル 数論・論理・意味論 その原型と展開
サブタイトル 知の巨人たちの軌跡をたどる
著者 [著者区分]■野本 和幸 [著・文・その他]
■野本 和幸 [著・文・その他]
■野本 和幸 [著・文・その他]
■野本 和幸 [著・文・その他]
出版社 東京大学出版会 レーベル
本体価格
(予定)
14800円 シリーズ
ページ数 736p Cコード 3010
発売予定日 2019-08-22 ジャンル 専門/単行本/哲学
ISBN 9784130101356 判型 A5
内容紹介
数とは何か――紀元前から問われてきた,普遍的な問い.数論や論理,そして言葉の意味理解をめぐって,19世紀後半から20世紀後半までこの問いに挑んできた数学者・論理学者たちの思考の足跡を,彼らが残した著作・講義録・遺稿などの詳細な解読を通してたどる.
目次
まえがき――知の巨人たちの戦記物語
 1 数とは何であるのか?
 2 カントの問題設定
 3 カントからデデキントへ
 4 カント,デデキントからフレーゲへ――「論理学の革命」
 5 数学の危機とメタ的研究

序 論 数論・論理・メタ数学の誕生と真理論・意味論の展開
 1 論理主義の誕生と現代論理学の創始(第1章から第4章)
 2 数学基礎論とメタ数学(第5章から第8章)――ヒルベルトからゲーデルまで
 3 真理・モデル・意味の理論の誕生と展開(第9章から第12章)
 4 補論

第I部 論理主義の誕生と現代論理学の創始――デデキント,ブール-シュレーダーからフレーゲへ

第1章 デデキントの数論――論理主義の一つの出発点
 1 第1期の集合論的論理主義
 2 デテキントの無理数と連続性の問題――その背景
 3 デデキントの『無理数論』(1872)
 4 無理数から自然数へ
 5 デデキントの自然数論
 6 「数の理論」の公理的構成再論D(7)
 7 連鎖と完全帰納法についてD(8)
 8 「綜合」――数論の公理的展開の開始D(9)
 9 基数論
 付論1 デデキント,フレーゲ,ペアノ
 付論2 「カントル-デデキント往復書簡」

第2章 ブール-シュレーダーの論理代数的論理主義
 1 現代論理学の二つの源流
 2 シュレーダーの論理代数

第3章 フレーゲの論理主義――「判断優位説」と「文脈原理」
 1 『概念記法』の概観
 2 『概念記法(BS)』と判断優位テーゼ(PJ)
 3 序数論から基数論へ
 4 フレーゲ『算術の基礎』における「文脈原理」と「ヒュームの原理」
 5 『算術の基本法則』におけるフレーゲの論理と数学の哲学
 6 フレーゲの算術の哲学(B)――実数の理論と形式主義批判(『基本法則』第II巻(1903)第III部)

第4章 ラッセルの論理主義と知識論抄
 1 ラッセルの生涯と初期ラッセルの哲学
 2 『数学原理』(PM)におけるラッセルの論理主義
 3 知識の理論
 4 政治社会倫理思想

第II部 数学基礎論とメタ数学――ヒルベルトからゲーデルまで

第5章 ヒルベルトの数学基礎論――メタ的形式主義への歩み
 1 諸パラドクスの発見――数理論理学に向けて(1899-1917)
 2 ヒルベルトのパリ講演(第2回国際数学者会議,1900)
 3 論理学とメタ数学(1917-1920)
 4 論理学から証明論へ(1920-1925)
 5 初等有限性定理(1925-1931)
 付論 集合論のパラドクスと公理的集合論の展開

第6章 完全性前史――ポスト-ヒルベルト-ベルナイスとヒルベルトの問題提起
 1 背景――命題論理の完全性
 2 ヒルベルトとベルナイス
 3 ベルナイスの完全性,無矛盾性,決定可能性
 4 完全性に関する謎
 5 ヒルベルト-アッケルマン『理論的論理学』初版(1928)での完全性問題の提起
 6 ベルナイスの貢献とヒルベルト講義

第7章 ゲーデルの完全性定理および不完全性定理への予示
 1 ゲーデルの完全性定理――その生成
 2 「完全性定理」の証明(1929)

第8章 不完全性定理の概要
 1 いわゆる「不完全性定理」の提示を巡って
 2 「不完全性定理」の概略
 3 「不完全性」定理とヒルベルト形式主義の評価再論

第III部 真理・モデル・意味論の誕生と展開――タルスキの真理論とモデル理論

第9章 タルスキの真理定義――メタ理論の構築
 1 絶対的真理概念の定義
 2 モデル論的意味論への歩み
 3 「真理概念」論文とその前後
 4 「真理概念」論文の読解
 5 絶対的真理とモデル相対的な真理概念
 6 相対的真理――要約
 7 無限層の言語
 8 意味論的アンチノミー
 9 「真理の構造的(統語論的)定義」と「再帰的枚挙可能性」,および「真理の一般的な構造的規準」と「一般的再帰性」――無限帰納法
 10 まとめと後記

第10章 内包的意味論の展開――カルナップ・チャーチ・モンタギュからクリプキ・カプランへ
 1 カルナップの転向
 2 内包論理の意味論――様相論理
 3 モンタギュ文法
 4 デイヴィドソンの意味理論瞥見
 5 様相とモデル

第11章 直接指示,意味,信念
 1 知・信の論理
 2 直接指示――単称名辞の意味論
 3 信念帰属の統語論的・意味論的考察

第12章 フレーゲ再考――意味・意義・真理
 1 フレーゲ-ラッセル往復書簡(1902-03)
 2 フレーゲの意味・意義論再考
 3 フレーゲによる意義の公的な導入――「意味と意義について」(SB)読解
 4 『算術の基本法則』の意味・真理・思想
 5 判断・文の優位性と固有名の有意味性
 6 フレーゲ的意義の諸相とその射程
 7 認知的意義再論――フレーゲ的アイディアのさらなる展開可能性
 8 発話の力と発語内行為遂行,判断・主張と推論
 9 色合い・陰影の論理――論理学と修辞学

補論1 言語と哲学――言語的転回の射程
 1 数の存在とフレーゲの文脈原理――言語的転回(1)
 2 認識価値と意義――言語的転回(2)
 3 真理条件的意味論の先駆――言語的転回(3)
 4 体系的意味理論のプログラム――言語的転回(4)
 5 指示と真理――言語的転回(5)
 6 信念帰属の意味論――言語的転回(6)

補論2 ことばと信念序説――デイヴィドソンとダメットを手引きに
 1 行為と信念
 2 信念帰属に関わる予備的問題――公共性と個人的側面
 3 フレーゲの意義(Sinn)における乖離
 4 信念の対象について
 5 背景(1)言語的転回――言語の優位テーゼ
 6 背景(2)――共通言語と個人言語
 7 背景(3)――意味と理解

あとがき


The Development of Number-theories, Logic and Semantics in the 19th and the 20th Centuries
Kazuyuki NOMOTO
著者略歴(野本 和幸)
東京都立大学名誉教授/創価大学名誉教授
著者略歴(野本 和幸)
東京都立大学名誉教授/創価大学名誉教授
著者略歴(野本 和幸)
東京都立大学名誉教授/創価大学名誉教授
著者略歴(野本 和幸)
東京都立大学名誉教授/創価大学名誉教授
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