『ジェインズヴィルの悲劇 ~ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊 ~ 』の詳細情報

ジェインズヴィルの悲劇
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル ジェインズヴィルの悲劇
サブタイトル ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊
著者 [著者区分]■エイミー・ゴールドスタイン [著・文・その他]
■松田 和也 [翻訳]
出版社 創元社 レーベル
本体価格
(予定)
2400円 シリーズ
ページ数 432p Cコード 1036
発売予定日 2019-06-17 ジャンル 教養/単行本/社会
ISBN 9784422360102 判型 46
内容紹介
世界トップレベルの自動車企業・ゼネラルモーターズ(GM)。 その生産工場が閉鎖したとき、企業城下町ジェインズヴィルの分断が始まった――。 『ワシントン・ポスト』で30年以上のキャリアを持つ女性ジャーナリストが、一市民のパーソナルな物語を通して「分裂したアメリカ全体の物語」を描き出した、衝撃のノンフィクション! ★ファイナンシャル・タイムズ&マッキンゼー「ベスト・ビジネスブック2017」 ★ニューヨーク・タイムズ「100の名著2017」 *** GM最古の自動車組立プラントを擁するウィスコンシン州南西の街ジェインズヴィルでは、経済のすべてがGMを中心に回っているといっても過言ではなかった。 退屈だが高給の工場作業。工員の家族は半地下や庭つきの一軒家に住み、安定した生活を送っている。家族3代、組立プラントに勤めているという家庭も少なくない。 しかし「大不況(グレート・リセッション)」の渦中にある2008年、クリスマスを目前に控えた冬の日、ジェインズヴィル組立プラントの長い歴史は唐突に幕を下ろした。 最後のシボレーがラインを通過していくのを呆然とした気持ちで見守っていた工員たちに、怒涛の苦難が押し寄せる――。 工場の再開を信じるのか? よりよい雇用を求めて職業訓練を受けるのか? 遠方の求人に縋って単身赴任をするのか? 生活レベルを落として援助を受けるのか? かつては同じ工場で共に働いていた人々も、同じ街を故郷とする同胞も、その立場と選択によって運命は大きく分かれてしまう。 家族がバラバラになり、十分な援助も受けられず、日々の食事にも事欠くような元工員の家庭があるいっぽう、政治家や財界人はインセンティヴをばらまいて新企業の誘致に奔走しつつも、まだ「グラスは半分以上残っている」と楽観的に構えている。 災厄を免れた者と、災厄へと滑り落ち、いまだに抜け出せずにいる者。 ジェインズヴィルという一都市の悲劇はまさに、二分されたアメリカの縮図となっている。 著者は現地に赴き、元GM工員、その家族、教育者やソーシャルワーカー、政治家、財界人など、ジェインズヴィルのさまざまな人々に緻密なインタビューを実施。プラント閉鎖以降の彼らの生活や行動を事実のみならず心理まで克明に描写し、すべて実名によるノンフィクションでありながら、小説さながらのストーリーテリングに成功している。。 また、補遺には著者が2013年晩冬~春にかけてロック郡で行った、住民の経済状況に関する調査および職業訓練の成果に関する調査統計結果を多数の収録。本編とは異なる視点から、ジェインズヴィルの「その後」を検証する。 一企業に依存していた自治体がそれを喪った途端、ドミノ倒しのようにあらゆる経済活動が停滞し、人々の人生が坂を転げ落ちていくさまを目の当たりにする時、これがはるか遠い異国の、耳慣れない地方都市だけに起こりうる物語だとは決して思えないだろう。
目次
《目次》

プロローグ

第1部 2008年
1 電話、鳴る
2 メイン・ストリートを泳ぐ鯉
3 クレイグ
4 退職祝賀パーティ
5 八月の変化
6 ルネサンス・センターへ
7 ママ、何とかしてよ
8 「ひとつの幸せのドアが閉じる時、もうひとつのドアが開く」
9 パーカー・クロゼット

第2部 2009年
10 ロック郡5・0
11 四度目の終末
12 入札合戦
13 音速(ソニック・スピード)
14 組合マンは何をする?
15 ブラックホーク
16 クラスで一番
17 計画と救難信号
18 ホリデイ・フード・ドライヴ

第3部 2010年
19 パーカー・ペン最後の日
20 ジプシーになる
21 家族はGMより大事
22 オーナー・コード
23 ホワイトハウスが街に来る日
24 レイバーフェスト2010
25 プロジェクト16:49
26 理解
27 希望の袋

第4部 2011年
28 楽観主義のアンバサダー
29 看守の対極
30 これが民主主義
31 ジェインズヴィル時間
32 プライドと恐怖
33 レイバーフェスト2011
34 クロゼットの発見
35 夜勤シフトの後で
36 深夜のウッドマンズで

第5部 2012年
37 SHINE
38 ジェインズヴィル・ジプシー
39 チャリティ不足
40 ジプシーの子ら
41 リコール
42 厳しい夏
43 候補者
44 レイバーフェスト2012
45 薬瓶
46 サークル・オヴ・ウィメン
47 初めての投票
48 ヘルスネット
49 またしても失業

第6部 2013年
50 二つのジェインズヴィル
51 夜のドライヴ
52 仕事の盛衰
53 プロジェクト16:49
54 グラスには半分以上残っている
55 卒業の週末

エピローグ

謝辞
補遺1:ロック郡における調査の説明および結果
補遺2:職業再訓練に対する分析の説明および結果
原註と出典


≪登場人物紹介≫

▼クリスティ・ベイヤー:リア社の工員。勤続13年。ゼネラルモーターズ(GM)用のシートを製造している。
※リア社…クライスラー、GMを主要取引先とする大手自動車部品製造会社。両社の倒産を受け2009年破産法申請。

ヴォーン家
▼マイク:リア社工員。勤続18年。UAW(全米自動車労働組合)第95支部職場代表。
▼バーブ:リア社工員。勤続15年。
▼デイヴ:ジェインズビル組立プラントに35年間勤務したGM退職者。UAW第95支部副議長。

ホワイトエーカー家
▼ジェラード:組立プラントの工員。勤続13年。
▼タミー:ホーム・エントリー・サービスでパートタイムのデータ入力作業に従事。
▼双子:アリッサとケイジア
▼その弟:ノア

ウォパット家
▼マーヴ:組立プラントに40年間勤務したGM退職者。元UAW-GM従業員援助プログラム代表。ロック郡管理委員会委員。
▼マット:組立プラント工員。勤続13年。
▼ダーシー:ホールマーク社(カードメーカー)のディスプレイに従事するパートタイマー。
▼娘たち:ブリタニー、ブルック、ブリア

その他の労働者
▼リンダ・コーバン:パーカー・ペン社に勤続44年。
※パーカー・ペン社…アメリカ発祥の高級文具ブランドで、現在は一般消費財メーカーのオフィス用具部門サンフォードの傘下にある
▼スウ・オルムステッド: SSIテクノロジーズに勤続19年。自動車と工業用部品の製造に従事。

政治家たち
▼ティム・カレン:元、および将来の民主党州議会上院議員。GM維持タスクフォースの副議長。
▼ポール・リアン:共和党所属の合衆国下院議員。ウィスコンシン州第1区。

教育者たち
▼アン・フォーベック
ソーシャルワーカー。ジェインズビル学区のホームレス学生連携。
▼シャロン・ケネディ
ブラックホーク技術大学の副教育部長。
▼デリ・ウォーラート
パーカー高校社会科教諭。「パーカー・クローゼット」の生みの親。

財界人
▼ダイアン・ヘンドリクス:ベロイトのABCサプライ社会長。ロック郡5.0経発展イニシアチヴの共同議長。
▼メアリ・ウィルマー
M&I銀行地域本部長。ロック郡5.0共同議長。

コミュニティのリーダーたち
▼ボブ・ボレマンズ:南西ウィスシスコンシン労働開発委員会事務局長。ロック郡ジョブセンターを運営。
▼スタン・マイラム:元『ジェインズビル・ガゼット』記者。WCLO(1230AM)ラジオ「スタン・マイラム・ショー」ホスト。
著者略歴(エイミー・ゴールドスタイン)
『ワシントンポスト』で30年間記者を務めたジャーナリスト。社会政策にフォーカスをあてた取材を多く行う。ハーバード大学、ニーマン財団のフェローとしてラドクリフ大学院でジャーナリズムを学ぶ。ワシントンDC在住。ピューリッツァー賞受賞。
著者略歴(松田 和也)
翻訳家。主要翻訳書に、スティーヴン・ネイフ&グレゴリー・ホワイト・スミス『ファン・ゴッホの生涯』(国書刊行会)、コリン・ウィルソン&デイモン・ウィルソン『殺人の人類史』(青土社)、スキップ・ホランズワース『ミッドナイト・アサシン』(二見書房)、キンバリー・テイト『美しい鉱物と宝石の事典』、ダニエル・レヴィン『喜劇としての国際ビジネス』『図説 世界を変えた100の文書』(いずれも創元社)などがある。
他の書籍を検索する