『小学校英語のジレンマ』の詳細情報

小学校英語のジレンマ
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タイトル 小学校英語のジレンマ
サブタイトル
著者 [著者区分]■寺沢 拓敬 [著・文・その他]
■寺沢 拓敬 [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
840円 シリーズ 岩波新書
ページ数 254p Cコード 0237
発売予定日 2020-02-22 ジャンル 一般/新書/教育
ISBN 9784004318262 判型 新書(B40)
内容紹介
二〇二〇年四月から小学校五・六年で正式教科としての英語が、三・四年で必修の「外国語活動」が始まる。グローバル化時代には必須との大きな期待と根強い反対を経て生まれた「小学校英語」はどこへ向かうのか。実際、どんな効果が見込めるのか。約三〇年の改革の経緯、教える負担の大きさなど、未解決の論点を網羅する画期的な一冊。
目次
はじめに

序 章


第Ⅰ部 小学校英語、これまでの道のり

第1章 【第Ⅰ期】小学校英語前史
 1 戦前から戦後へ
 2 英語教育の早期化と臨時教育審議会
 3 学習と年齢効果の研究

第2章 【第Ⅱ期】「実験」の時代
 1 「国際化時代」と英語教育の議論
 2 研究開発学校では何が学ばれていたのか
 3 小学校英語推進派の理想主義

第3章 【第Ⅲ期】模索の時代――多様性とカオスの小学校英語
 1 小学校に英語がやってきた
 2 総合学習での英語活動
 3 教育特区での小学校英語
 4 小学校英語論争の勃発

第4章 【第Ⅳ期】「外国語活動」の誕生
 1 「グローバル化時代の人材育成」と英語教育
 2 「必修だが教科でない」
 3 特殊日本的な「外国語活動」
 4 英語力は向上するのか、国語力がダメになるのか

第5章 【第Ⅴ期】教科化・早期化に向けて
 1 トップダウン型の教育改革へ
 2 第二次安倍政権以後の改革――変質する政策審議
 3 教科化既定路線の中の賛否
 4 世論の期待と不安


第Ⅱ部 小学校英語の展望

第6章 現在までの改革の批判的検討
 1 小学校英語三〇年の歴史を振り返る
 2 根拠なき計画・実行

第7章 どんな効果があったのか
 1 教育政策を支えるデータとは
 2 小学校英語の効果、これまでの研究
 3 小学校で英語を学んだ子どもの英語力・態度は向上したのか?
 4 根拠に基づいた議論を

第8章 グローバル化と小学校英語
 1 「グローバル化だから小学校英語」でよいのか
 2 英語ニーズのこれから

第9章 教員の負担とさまざまな制約
 1 誰が教えるのか
 2 制度、予算の制約、世論のプレッシャー
 3 外部人材活用という「第三の道」


おわりに

年 表
参考文献
著者略歴(寺沢 拓敬)
寺沢拓敬(てらさわ たくのり)
1982年長野県塩尻市生まれ。東京都立大学人文学部卒、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。関西学院大学社会学部准教授。研究領域は、言語社会学、応用言語学、日本社会における外国語をめぐる政策・制度・言説。
著書『「なんで英語やるの?」の戦後史──《国民教育》としての英語、その伝統の成立過程』(研究社)、『「日本人と英語」の社会学──なぜ英語教育論は誤解だらけなのか』(研究社)、『これからの英語教育の話をしよう』(共編、ひつじ書房)、『日本語教育はどこへ向かうのか──移民時代の政策を動かすために』(共著、くろしお出版)、Learning English in Japan: Myths and Realities(Trans Pacific Press)など。
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