『マリア=テレジア 上 ~「国母」の素顔 ~ 』の詳細情報

マリア=テレジア 上
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タイトル マリア=テレジア 上
サブタイトル 「国母」の素顔
著者 [著者区分]■バルバラ・シュトルベルク=リーリンガー [著・文・その他]
■山下 泰生 [翻訳]
■伊藤 惟 [翻訳]
■根本 峻瑠 [翻訳]
出版社 人文書院 レーベル
本体価格
(予定)
7500円 シリーズ
ページ数 442p Cコード 3022
発売予定日 2024-05-15 ジャンル 専門/単行本/外国歴史
ISBN 9784409511015 判型 A5
内容紹介
女傑、美女、慈母としての伝統的神話を解体する、ポスト英雄時代の新たな一代記

死後、何世代にもわたって美化され、偶像化されたマリア=テレジアの生涯を膨大な史料に基づいて再構築し、ヨーロッパ近代史の中に再び位置づける。

「いわく、マリア=テレジアは、劣勢を覆し、力に対して権利を守護する女傑である。曲がりなりにも神聖ローマ皇帝たる夫君を押しのけた《オーストリアの女帝》である。貴族が牛耳る宮廷と堅苦しい儀式に終止符を打つ誠実な市民のごとき女帝である。特権と恩顧を排した近代官僚行政国家の毅然とした創始者である。我が子のごとく臣民を愛で、臣民からも愛され、最下層民に対しても胸襟を開く情け深き君主である――ありていに言えば、本書はかかるステレオタイプを撃破しなければならない。」

(「第1章 プロローグ」より)

原書:Barbara Stollberg-Rilinger, Maria Theresia. Die Kaiserin in ihrer Zeit. Eine Biographie, München: C. H. Beck, 2019. 

◎上巻目次

第1章 プロローグ
  記念碑的歴史/男たちの妄想/例外的な普通

第2章 跡継ぎ娘
  祭儀と聖遺物/ヨーロッパ劇場/舞台の裏と表/宮廷の教育課程/王朝間の駆け引き/
  華燭の典/宮廷というコスモス/寵愛の論理/寵愛の取り次ぎ役/幸薄き夫君

第3章 オーストリア継承戦争
  代替わり/ハンガリー人の忠と不忠/裸の女王様/宮廷での戦争/戦場での戦争/
  パンドゥーレンテレースル

第4章 皇后、皇帝、そして帝国
  皇帝戴冠/神聖ローマ皇帝フランツ一世/帝国政治/忠実なる支持者

第5章 諸改革
  機械としての国家/古き慣習/新たなシステム/「あの頃の私はもういないのです」/
  失寵と得寵と/もう一つの新システム/改革のバランス

第6章 身体政治
  美しさ/愛と自由/貞操観念キャンペーン/噂/臣民の規律化/出産

第7章 精緻な区別
  お目見え/宮中の下々/精緻な区別/御意見番/宮廷の時間割/カリスマを磨く/
  厳粛と喜遊/円卓の騎士

第8章 七年戦争
  復讐/七年戦争/帝国戦争――宗教戦争/メディア戦争――情報戦争/悲惨な結果

◎下巻目次
第9章 王朝の資本
第10章 母と息子
第11章 統治の宗教
第12章 自国の内の異質なるもの
第13章 臣…
目次
口絵
凡例

第1章 プロローグ
  記念碑的歴史/男たちの妄想/例外的な普通

第2章 跡継ぎ娘
  祭儀と聖遺物/ヨーロッパ劇場/舞台の裏と表/宮廷の教育課程/王朝間の駆け引き/
  華燭の典/宮廷というコスモス/寵愛の論理/寵愛の取り次ぎ役/幸薄き夫君

第3章 オーストリア継承戦争
  代替わり/ハンガリー人の忠と不忠/裸の女王様/宮廷での戦争/戦場での戦争/
  パンドゥーレンテレースル

第4章 皇后、皇帝、そして帝国
  皇帝戴冠/神聖ローマ皇帝フランツ一世/帝国政治/忠実なる支持者

第5章 諸改革
  機械としての国家/古き慣習/新たなシステム/「あの頃の私はもういないのです」/
  失寵と得寵と/もう一つの新システム/改革のバランス

第6章 身体政治
  美しさ/愛と自由/貞操観念キャンペーン/噂/臣民の規律化/出産

第7章 精緻な区別
  お目見え/宮中の下々/精緻な区別/御意見番/宮廷の時間割/カリスマを磨く/
  厳粛と喜遊/円卓の騎士

第8章 七年戦争
  復讐/七年戦争/帝国戦争――宗教戦争/メディア戦争――情報戦争/悲惨な結果

原註
著者略歴(バルバラ・シュトルベルク=リーリンガー)
【著者】バルバラ・シュトルベルク=リーリンガー/Barbara Stollberg-Rilinger
ドイツの歴史学者。1997年からミュンスター大学で近世史講座を担当し、2018年よりベルリン高等研究所の所長を務める。研究の主なフィールドは近世の神聖ローマ帝国史であり、象徴的・儀礼的コミュニケーションの観点から考察した研究を多く手掛けてきた。主な単著に“Vormünder des Volkes? Konzepte landständischer Repräsentation in der Spätphase des Alten Reiches”(1999年)、“Des Kaisers alte Kleider. Verfassungsgeschichte und Symbolsprache des Alten Reiches”(2008年)、“Die Aufklärung. Europa im 18. Jahrhundert”(2017年)、編著に“Tyrannen: Eine Geschichte von Caligula bis Putin”(2022年)がある。
著者略歴(山下 泰生)
【訳者】山下 泰生(やました・たいせい)
修士(文学・神戸大学)、博士(文学・神戸大学)。同志社大学グローバル地域文化学部嘱託講師。専門は18世紀ハプスブルク君主国における宮廷儀礼研究。著作に川成洋/菊池良生/佐竹謙一編『ハプスブルク事典』丸善出版、2023年(共著)、川成洋編『ハプスブルク家の歴史を知るための60 章』明石書店、2024年(刊行予定)。
著者略歴(伊藤 惟)
【訳者】伊藤 惟(いとう・ゆい)
修士(文学・名古屋大学)。名古屋大学ほか非常勤講師。専門はソルブ文学・ドイツ文学研究。著作に「『クラバート伝説』再創造が語る民族アイデンティティの葛藤」日本昔話学会『昔話―研究と資料―』第43 号、2015年。
著者略歴(根本 峻瑠)
【訳者】根本 峻瑠(ねもと・たける)
修士(文学・名古屋大学)、博士(学術・神戸大学)。専門は19 世紀ハプスブルク君主国における言語教育研究。著作にフランツ・ボアズ(前野佳彦編・監訳)『北米インディアンの神話文化』中央公論新社、2013年(共訳)、ションコイ・ガーボル、奥村弘、根本峻瑠、市原晋平、加藤明恵『ヨーロッパ文化遺産研究の最前線』神戸大学出版会、2023年(著・訳)、川成洋/菊池良生/佐竹謙一編『ハプスブルク事典』丸善出版、2023年(共著)。
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