『教育ICTがよくわかる本 ~総務・財務をつかさどり、教育支援を進めるためのICT活用 ~ 』の詳細情報

教育ICTがよくわかる本
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タイトル 教育ICTがよくわかる本
サブタイトル 総務・財務をつかさどり、教育支援を進めるためのICT活用
著者 [著者区分]■栁澤靖明 [編集]
■前田雄仁 [編集]
出版社 学事出版 レーベル 学校事務ベーシック
本体価格
(予定)
1800円 シリーズ
ページ数 128p Cコード 3037
発売予定日 2024-05-23 ジャンル 専門/単行本/教育
ISBN 9784761930059 判型 A5
内容紹介
★総務・財務・教育支援領域で事務職員が学校のICT活用に関わる意義と方法が分かる! 基礎から学べるベーシックシリーズ第4弾

■この本の内容
 GIGAスクール構想の進展とともに、ICT活用を迫られる学校現場。学校のICT活用やGIGAスクール構想と学校事務の職務領域を接続し、事務職員が「ICT」と関わる意義と関わり方、具体的な実践事例までを網羅。「好き」「得意」の一歩先へ踏み出し、事務職員の職務として「ICT」に関わるための理論と実践をまとめたシリーズ第4弾。
 

(本書「はじめに」より)
本書では、教育ICTを〈教育に関連するICT機器とその周辺や技術〉と定義し、その活用における理論的な部分とその背景、学校事務領域からの実践を示していきます。
 教育ICTに関連する業務として、コンピュータ、プリンター、プロジェクター、デジタル教材、タブレットなどやその周辺機器の購入があります。そしてその管理や保守、修理の関連業務も含まれていきます。また、それらの操作方法や情報提供、研修の企画や運営も必要になるでしょう。切り口を変えれば、教育ICT機器を使用して作成した情報(保護者や職員の情報、子どもの成績など)の管理や運用も関連した業務といえます。このように、一言で教育ICTといってもさまざまな業務が存在しています。
そのなかでも本書が射程とするのは、事務職員の専門性を生かすべき職務とされる業務です。「ICTが好き」「パソコンは得意」という事務職員も多いでしょうし、若手のそれは特にあるように思います。しかし、「好き」や「得意」が高じた実践では、属人性を排除しきれないため、職の専門性向上にはつながりません。その学校における活躍だけでは、その学校における個人の自己有用感が高まるだけです。さらに、それは支援の枠を越えず、主体性も失われていきます。そのため、本書では「教育政策や法令、教育活動とICT」を理論的に整理し(第1章)、「事務職員の専門性を生かした実践例」(第2~4章)へとつなげていきます。
本書のおもな対象読者は、教育ICTについて基本的なことを学びたいと考えている事務職員です。しかし、それだけではなく学校経営や運営を担う管理職に向けた教育ICTの入門書として活用できたり、教育委員会事務局の教育ICTを所管している職員に対しても現場の状況や実践を把握するための事例集として活用できたりするような工夫を凝らしました。

■編集担当者よりコメント
日本の学校のICT活用は遅れていると長らく言われてきた要因のひとつには、学校にICT専門の職員が配置されておらず、なんとなく「得意な人・できる人」が属人的に担当するというような風潮にあったように思います。本書はそんな教育ICTの領域に、事務職員が「職務として」関わるための理論と具体的な実践事例が盛り込まれています。ICTが得意な人も、苦手な人も、ヒントになる知識や実践が見つかるはずですので、ぜひお手に取ってみていただければ嬉しいです。
目次
はじめに――「ベーシック」としての教育ICT

第1章 教育ICTと学校事務(理論編)
1 国政・教育政策と関係法令の整理/栁澤靖明
2 事務職員の職務領域から整理(総務・財務)/栁澤靖明
3 教育活動における事務職員の役割/前田雄仁

第2章 教育ICTと学校事務(実践編)――総務領域
1 ICTを活用した学校評価による校務運営の参画/土屋百代
2 ICT×データベース――事務職員が進める業務改善/眞舩貴之
3 ICT活用で欠席連絡をスマートに刷新/松井政徳

第3章 教育ICTと学校事務(実践編)――財務領域
1 教育ICT環境整備における私費(保護者)負担軽減と公費保障/井上和雄
2 タブレットを活用した備品点検/小林愛美
3 ICTがもたらす財務運営への効果と実践/吉村圭司

第4章 教育ICTと学校事務(実践編)――教育活動の支援
1 教育ICTと専門性の融合――事務職員の役割を捉え直す/上間啓史
2 教育ICTのためのリソース活用――ICTツール活用推進の実践を通して/大塚正則
3 「1人1台端末」を活用する組織風土の醸成/泉田洋介

引用・参考文献

おわりに――ベーシックからスペシャライゼーションへの接続
著者略歴(栁澤靖明)
川口市立青木中学校・事務主幹。
埼玉県の小学校(7年)中学校(15年)に事務職員として勤務し、現在は川口市立青木中学校事務主幹。「事務職員の仕事を事務室の外へ開き、教育社会問題の解決に教育事務領域から寄与する」をモットーに、教職員・保護者・子ども・地域、そして現代社会へ情報を発信している。研究関心は、家庭の教育費負担・修学支援制度。具体的には、「教育の機会均等と無償性」「子どもの権利」「PTA活動」などをライフワークとして研究している。勤務と並行し、中央大学法学部通信教育課程で学び(2018年卒業──卒業論文:子どもの教育を受ける権利保障の法原理的考察)、校内でリーガルサポートにも取り組む。日本教育事務学会理事、学校事務法令研究会会長、川口市立労働安全衛生委員、川口市教育研究会事務局長、「隠れ教育費」チーフディレクターなどをつとめる。主な著書に『教師の自腹』(共著・東洋館出版社)、『隠れ教育費』(共著)『本当の学校事務の話をしよう』(ともに太郎次郎社エディタス)、『学校徴収金は絶対に減らせます。』『事務だよりの教科書』(ともに学事出版)など。
著者略歴(前田雄仁)
嵐山町立玉ノ岡中学校・事務主幹、全国公立小中学校事務職員研究会・会長。
埼玉県の小学校(8年)中学校(25年)に事務職員として勤務し、現在は嵐山町立玉ノ岡中学校に事務主幹として勤務するとともに、嵐山町共同学校事務室において室長を務めている。また、社会教育士として、嵐山町立菅谷小・中学校学校運営協議会の委員も務めている。さらに、学校での業務と並行して、平成26年5月から全国公立小中学校事務職員研究会の理事を務めた後、研究開発部長などを歴任し、令和5年8月からは同会長を務めている。兵庫教育大学大学院学校教育研究科教育実践高度化専攻教育政策リーダーコースで学び(2022年卒業―教育政策課題研究「学校の自主性・自律性の確立に対する財務における裁量権限の検討」)、学校財務、事務職員、共同学校事務室などについて研究を行っている。共編著に『スクールファシリティ・マネジメント――「学びの環境デザイナー」としての学校事務職員』(学事出版)がある。
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