「生きるために 全力で走れ」
馬よりも勇ましく、人よりも誇り高い、美しき異形「人馬」──。 新鋭・墨佳遼が圧倒的な世界観で描く、驚異のデビュー作。
古来よりこの国に住まう、半人半馬の種族「人馬(じんば)」。 時は戦国。人は彼らを「戦の道具」と見なし、その尊厳を奪った。
「赤毛の岩虎」の異名を持つ雄々しき人馬・松風は、 捕らわれんとする息子を庇い、縄にかかる。 人馬を売買する領主のもとへ、松風を引き連れる隊列…… その中に、人間に使役される俊足の人馬・小雲雀の姿があった。
この出会いが、ふたりの運命を大きく動かしていく――
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