『フェミニスト、ゲームやってる』の詳細情報

フェミニスト、ゲームやってる
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タイトル フェミニスト、ゲームやってる
サブタイトル
著者 [著者区分]近藤銀河 [著・文・その他]
出版社 晶文社 レーベル
本体価格
(予定)
1800円 シリーズ
ページ数 320p Cコード 0095
発売予定日 2024-05-28 ジャンル 一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784794974204 判型 46
内容紹介
ゲームをつくり、プレイし、プレイし損なう。そのすべてがフェミニズムの実践たりうると教えてくれる。
──三木那由他(哲学者)

「ゲームはフェミニズム的にもホットなメディアになっている」。フェミニストで歴史研究者、パンセクシュアルで車いすユーザーの書き手が、フェミニズムとクィアの実践の場となっているビデオゲームの世界の面白さを伝える、画期的なエッセイ!


「トラウマを語ったり、現実の世界の問題を考えたり、そうした行為を少しだけ遠く、少しだけコントロールできる状態でやっていく。ゲームのそんな機能に私は助けられてきた。そこでは自分にとってつらい問題を、距離をとりつつ思考することができる。この本も、誰かにとってそんな役割を持つことができたら、そしてそんなゲームを、フェミニズムを広めることができたら、そんなふうに考えながら今、書いている」(「おわりに」より)

ーPOINTー
◇『ラスト・オブ・アス パート2』や『エーペックスレジェンズ』、『アサシン クリード オデッセイ』、そして『スプラトゥーン3』といった大作タイトルを、フェミニズムの視点からプレイ・評論しており、従来のビデオゲーム評論には無かった新たな観点を提示。
◇『ゴーンホーム』や『アンパッキング』といったインディーゲームを多数取り扱い、それらの作品がいかにクィアやフェミニズムといったテーマに描いているかを描き出す。
◇『ポケットモンスター』『ドラゴンクエストⅥ』『ファイナルファンタジーⅥ』『MOTHER2』といった日本発の大型タイトルについても振り返る。
◇コラムでは障がい、都市、コミュニティ、能力主義などのテーマによって『Horizon Zero Dawn』から『ストリートファイター6』まで様々なゲームを横断的に描き出す。
◇プレイに際してのアドバイスや購入方法を明記。さらにフェミニストに向けたゲーム作りガイドも収録!
目次
はじめに なぜフェミニスト、ゲームやってる

Ⅰ あの有名なゲーム
#01 かくして私は収奪と救出に失敗する 
 ──「ピクミン4」、やってみた
#02 多様なキャラクターのシューターゲーム
 ──「スプラトゥーン3」「オーバーウォッチ」「エーペックスレジェンズ」、やってみた
#03選べない環境と自分自身のはざまで
 ──「ラスト・オブ・アス パート2」、やってみた
【コラム】ボーイズクラブとしてのゲームコミュニティ

Ⅱ  クィアが活躍するゲーム
#04 大作ゲームの女性表象とクィア表象の歪みと良さを体現する
──「アサシン クリード オデッセイ」、やってみた
#05 ゲームの難しさがマイクロアグレッションを表現する?
──「セフォニー Sephonie」、やってみた
#06 クィアがオプションじゃない恋愛ゲーム!
──「ボーイフレンド・ダンジョン Boyfriend Dungeon」、やってみた
【コラム】語られるレイシズム・語られないセクシズム

Ⅲ マイノリティの日常を感じるゲーム
#07 トランスジェンダーの日常と過去の解釈 
 ──「テル・ミー・ホワイ Tell me Why」、やってみた
#08 バイセクシュアルの表象とモノの方を向くお引っ越しゲーム
 ──「アンパッキング」、やってみた
#09 トランスジェンダー男性同士の交流を描く 
 ──「ペイトンの術後訪問記 Peyton’s Post-Op Visits」、やってみた
#10 卒業間近のノンバイナリーの学生たちの日常を活写する
 ──「ノーロンガーホーム No Longer Home」、やってみた
【コラム】ゲームと能力主義

Ⅳ 80-90年代を描くゲーム
#11 90年代のZineとレズビアンの反抗物語 
 ──「ゴーンホーム Gone Home」、やってみた
#12 クィアなミドルエイジ女性の過去・現在・未来を描く 
 ──「レイク Lake」、やってみた
#13 トランスジェンダー女性記録を消しながら記憶をたどる 
 ──「イフ・ファウンド… If Found…」、やってみた
【コラム】ゲームと障がいはじめに なぜフェミニスト、ゲームやってる

Ⅴ 歴史を想像するゲーム
#14 台湾の戦後と恐怖を再訪するホラーゲーム 
 ──「返校-Detention-」、やってみた
#15 哀悼と歴史の可能性を考える 
 ──「シベリア:ザ・ワールド・ビフォー Syberia: The World Before」、やってみた
#16 男らしさに呪われる運動家たちの殺人事件 
 ──「ディスコ エリジウム Disco Elysium」、やってみた
#17 社会運動の理想と抵抗のあいだに…
 ──「スパイダーマン:マイルズ・モラレス」、やってみた
【コラム】オープンワールドと都市の遊歩者

Ⅵ ファンタジー世界を旅するゲーム
#18 ヘイターと戦うレズビアンでトランスなロードムービー
──「ゲット・イン・ザ・カー、ルーザー Get In The Car, Loser! 」、やってみた
#19 過去と未来を作り変えられる魔女になってどうする?
 ──「コズミックホイール・ホイール・シスターフッド The Cosmic Wheel Sisterhood」、やってみた
#20 かつて私は、あのゲームの余白にフェミニズムやクィアを投影していた
 ──「ドラゴンクエストⅥ」「ファイナルファンタジーⅥ」「MOTHER2」、やってみた
【コラム】フェミニストのためのゲーム作りガイド

おわりに フェミニストたち、ゲームやっていく

参考文献
さらにゲームを知るための文献リスト
フェミニストのためのゲームリスト
著者略歴(近藤銀河)
近藤銀河 こんどう・ぎんが

1992年生まれ。アーティスト、美術史家、パンセクシュアル。中学の頃に難病CFS/MEを発症、以降車いすで生活。2023年から東京芸術大学・先端芸術表現科博士課程在籍。主に「女性同性愛と美術の関係」のテーマを研究し、ゲームエンジンやCGを用いた作品を発表する。ついたあだ名が「車いすの上の哲学者」。ライターとしても精力的に活動し、雑誌では『現代思想』『SFマガジン』『エトセトラ』、書籍では『われらはすでに共にある──反トランス差別ブックレット』『インディ・ゲーム新世紀ディープ・ガイド──ゲームの沼』など寄稿多数。本書が初の単著。
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