『比嘉トーマス太郎 ~沖縄の宝になった男 ~ 』の詳細情報

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タイトル 比嘉トーマス太郎
サブタイトル 沖縄の宝になった男
著者 [著者区分]下嶋 哲朗 [著・文・その他]
出版社 水曜社 レーベル
本体価格
(予定)
2300円 シリーズ
ページ数 Cコード 0023
発売予定日 2024-06-18 ジャンル 一般/単行本/伝記
ISBN 9784880655666 判型 46
内容紹介
時代の大きなうねりに翻弄されながらも沖縄と日系人の地位向上に尽くした、比嘉太郎の生涯。
「講談社ノンフィクション賞」受賞作家の最新作!

「ぼくは世のために尽くす人になる」

比嘉トーマス太郎(ひが・とーます・たろう)1916年生まれ。日系ハワイ移民二世。貧困と人種差別にめげず、持ち前の向学心によりオアフ島で水力電気を発明。22歳で早稲田大学に留学するも、日米開戦が間近になり帰国。米国での徴兵、日系部隊100大隊編入、イタリア戦線で重傷を負い除隊。その後沖縄戦に志願。洞窟に潜む住民に投降を呼びかけ多くの命を救う。

「わたしは中城村(なかぐすくそん)の出身です。信じて出てきてください」

戦後、沖縄の惨状を世界に訴え救援活動に奔走。医薬品、ミシン、ノート、鉛筆、衣類、など様々な物資と500頭以上の豚を沖縄に届けることに繋がり、疲弊した島民の生活や食料事情の改善に貢献した。また粘り強い運動により念願の移民法が改正。移民の米国籍取得の道を開く。そして制作に4年を費やしたドキュメンタリー映画「ハワイに生きる」が完成。

「沖縄人とは何か?比嘉太郎のような人だ」大田昌秀・沖縄県知事(当時)

「帰化権運動を先頭に立って開始し、それを移民たちに感謝されたとき長い苦闘が一度に報われた気がしました」
1985年、一つの偉大な人生が終わり、その祝福の鐘が鳴る。
目次
その子の父、島を出る

1 置き捨てられた
沖縄の自然神/金銭製造機/今がそのとき/シャラップ/タクアン先生/青春の琉球盆踊り/BOY BE AMBITIOUS!/にっぽんブームの中で

2 さよならニッポン
運命のモンキー・バナナ/ばんざいばんざい、日本だ!/遠い道、そして回帰/外の眼/きみの希望はにっぽんにぜんぜんない/さらばにっぽん

3 日本は滅亡させねばならぬ
失恋狂想曲/シャラップの女/日米開戦前夜/もっと恋をしろよ

4 戦争をしに行く
隣人を愛さないとこうなる/奇妙な果実/自由?/脱走しようぜ、な!/子どもの戦争/女の戦争/小さいことはいいことだ/ハハノテガミ/太郎二度目の重傷

5 リトル日本帝国
うわさ/事実/生(いのち)は/偏見と公平/ツールレーク/ニッポン人差別集団/豚の海わたり

6 沖縄地上戦争
帰還/少女と石垣/じぶんはもっとできたはずだ

7 あのきれいな平野につくまで
フルに豚(わぁ)の影なし/沖縄の気品/グッドバイ

8 沖縄救援運動
ジブンヲカンジャウニ入レズニ/白い豚と黒い豚/清貧の回し着精神

9 涼風家族
太郎の結婚/あなた、決めたんでしょ/豊かな貧乏物語/ことばを焼く

10 民族の気高い叙事詩
映画を作る/近い母、遠い父/イコンをことばにする/沖縄の気品

11 回帰
ぼろぼろ/ボートハウスの最後

12 ガジュマルの樹(き)、たおれる
じぶんを裏切る!/島人の宝/地には豊かな種子を

あとがき
年表
著者略歴(下嶋 哲朗)
ノンフィクション作家・画家。長野県上田市生まれ。武蔵野美術大学 油絵学科中退。1976年から約1年間家族と石垣島に移住。1983年 から地元住民らと洞窟「チビチリガマ」の調査を行い沖縄戦時に壕内で集団自決があったことを明らかにした。1994年『アメリカ国家反 逆罪』で講談社ノンフィクション賞受賞。ハワイの沖縄出身日系人が 戦後復興のために豚を沖縄に送った事実を掘り起こした『豚と沖縄 独立』(未來社)刊行。他に南洋諸島や満州国などへの海外移民を 描いた『非業の生者たち』(岩波書店)など著作多数。
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