『伴走者は落ち着けない―精神科医斎藤学と治っても通いたい患者たち―(叢書クロニック)』の詳細情報

伴走者は落ち着けない―精神科医斎藤学と治っても通いたい患者たち―(叢書クロニック)
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タイトル 伴走者は落ち着けない―精神科医斎藤学と治っても通いたい患者たち―(叢書クロニック)
サブタイトル
著者 [著者区分]インベカヲリ★ [著・文・その他]
出版社 ライフサイエンス出版 レーベル 叢書クロニック
本体価格
(予定)
2000円 シリーズ
ページ数 Cコード 0095
発売予定日 2024-05-10 ジャンル 一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784897754796 判型 46
内容紹介
アダルトチルドレンを提唱した、依存症治療の第一人者で50年以上の長きにわたって家族病理の問題に向き合い続けた孤高の精神科医・斎藤学。
1年半にわたる患者・施設取材を通してその不可解な人物像と魔術的な治療の核心に迫る渾身の医療ルポルタージュ!

「私がやっている仕事は、フロイトがやった仕事以降のことを引き受けている。その人がどうやって今後の生活をしていくかまでを考えることが、私の仕事と思っているわけです。言ってみれば一生。その人が嫌になるまで、お付き合いするのが私です。お付き合いであって、治療はしていません。治しているのは患者さんが自分で治しているんです」(本文より)

「賛否も毀誉褒貶も呑み込んで、「斎藤学の時代」は確かにあった。本書はその爪痕をリアルに刻んだ、希有なる「時代の記録」である。」(精神科医・斎藤環)

スーツ姿で煙草を吸い、机の引き出しに常備させた甘い菓子類をポリポリと食べながら、性倒錯患者に「変態だったらすぐ来て」と興味を示し、万引きをした患者には「初めて主体的な行動を見せたね」と褒める。
そんなおよそ医者とは思えないエキセントリックな態度に衝撃を受けながら、斎藤のもとには痴漢、摂食障害、性倒錯、窃盗症、買い物依存症、引きこもりなど多様なアディクション患者が集まる。そして、斎藤の言葉を使った治療により、彼らは眠っていた能力を発揮していく。その中には、心理職として独立、指揮者や画家として活動、フルマラソンを完走するなど、傍から見ても治っているのではないかと思うほどエネルギッシュな人が多い。
彼ら、彼女らはなぜ斎藤学を必要とし、求め続けるのか。斎藤の謎めいた発言や行動、イリュージョンのような治療を患者・施設取材を通して浮かび上がらせる渾身の医療ルポルタージュ!
目次
序章 さいとうクリニックへ行きなさい
第1章 驚異の精神科医
第2章 指先のファンタジー
第3章 36時間ぶっ通しゲーム配信
第4章 数学、音楽、性倒錯
第5章 斎藤学とは何者か?
第6章 描けない画家
第7章 穿けないスカート
第8章 父親を生き返らせて殺したい
第9章 未来の自分を連れてきた患者
第10章 幸せ家族のスケープゴート
第11章 死の淵からのフルマラソン
最終章 ストレンジャー
著者略歴(インベカヲリ★)
1980年、東京都生まれ。写真家、ノンフィクション作家。短大卒業後、独学で写真を始める。編集プロダクション、映像制作会社勤務等を経て2006年よりフリーとして活動。18年第43回伊奈信男賞を受賞、19年日本写真協会新人賞受賞。写真集に『やっぱ月帰るわ、私。』『理想の猫じゃない』など。著書に『家族不適応殺 新幹線無差別殺傷犯、小島一朗の実像』『「死刑になりたくて、他人を殺しました」無差別殺傷犯の論理』『私の顔は誰も知らない』などがある。
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