『転換する戦時暴力の記憶 戦後ドイツと〈想起の政治学〉』の詳細情報
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タイトル |
転換する戦時暴力の記憶 戦後ドイツと〈想起の政治学〉 |
サブタイトル |
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著者 [著者区分] | 高橋 秀寿 [著・文・その他]
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出版社 |
岩波書店 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
3400円 |
シリーズ |
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ページ数 |
242p
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Cコード |
0022 |
発売予定日 |
2024-10-31 |
ジャンル |
一般/単行本/外国歴史 |
ISBN |
9784000240697 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
なぜ第二次世界大戦終結から八〇年近く経ついまも、戦時暴力の物語が小説や映画などを通して生み出され続けているのだろうか――日本と同様に敗戦を経て戦後体制が創出された(西)ドイツで、どのような暴力や犠牲者が記憶・追悼されてきたのかを辿りながら、想起という営みが国家のあり方を規定してきたことを明らかにする。
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目次 |
序 章 なぜ戦時暴力は記憶されつづけるのか? 1 問題の所在――「神話的暴力」 2 法と体制 3 暴力の表象とその変化――原爆暴力を事例に 4 暴力・体制・記憶
第1章 汚れなき国防軍兵士――戦争体験の記憶 1 戦争の記憶の構造 2 戦争映画に見る記憶の構造 3 「汚れなき(sauber)」国防軍の「汚れなき」戦争 4 脱走兵・兵役拒否者と司法権力 5 濃縮された暴力の記憶
第2章 苦難からの復興――空襲の記憶 1 「タブー」としての空襲の記憶?――ハンブルクとドレスデン 2 「復興物語」としての空襲の記憶
第3章 ホロコーストのトランスナショナル化と「ホロコースト・モデル」 1 ホロコーストの記憶のトランスナショナル化 2 「フランス革命モデル」から「ホロコースト・モデル」へ
第4章 受動的犠牲者としての加害者――戦争体験記憶の構造転換 1 映画『スターリングラード』 2 国防軍の犯罪 3 映画『私たちの母たち、私たちの父たち』 4 脱走兵の名誉回復問題
第5章 克服から犠牲の受容へ――空襲記憶の構造転換 1 記憶の転換 2 『火禍』と写真集『火禍現場』 3 映画『ドレスデン』
第6章 グローカル化する記憶 1 ポーランドにおける記憶のグローカル化 2 ドイツ移民社会における記憶のグローカル化
終 章 〈想起の政治学〉――創建神話としての暴力 1 法/体制と記憶 2 戦後体制からポスト戦後体制へ 3 戦後日本と〈想起の政治学〉
あとがき 注 人名索引/事項索引 |
著者略歴(高橋 秀寿) |
高橋秀寿(たかはし・ひでとし) 1957年生まれ.立命館大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学.文学博士.立命館大学文学部特任教授.専門はドイツ現代史・現代社会論.著書に『再帰化する近代――ドイツ現代史試論』(国際書院,1997年),『ホロコーストと戦後ドイツ――表象・物語・主体』(岩波書店,2017年),『時間/空間の戦後ドイツ史――いかに「ひとつの国民」は形成されたのか』(ミネルヴァ書房,2018年),『反ユダヤ主義と「過去の克服」――戦後ドイツ国民はユダヤ人とどう向き合ったのか』(人文書院,2023年)など. |