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タイトル |
価値と恐慌 |
サブタイトル |
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著者 [著者区分] | ■伊藤 誠 [翻訳] ■江原 慶 [翻訳]
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出版社 |
岩波書店 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
6800円 |
シリーズ |
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ページ数 |
326p
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Cコード |
3033 |
発売予定日 |
2024-09-27 |
ジャンル |
専門/単行本/経済・財政・統計 |
ISBN |
9784000616584 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
世界史的な多重危機の深化に経済学はどう応えるのか。マルクスの価値と恐慌の基礎理論を再考する必要性は、新自由主義の下にある今日、むしろ増大していると言えるだろう。日本のマルクス経済学研究の水準を世界に知らしめ、21世紀型社会民主主義の理論的基礎を追究した第一人者の主著にして遺著、ついに邦訳。
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目次 |
はじめに 序 言 第二版へのまえがき 凡 例
Ⅰ 日本におけるマルクス経済学
第一章 日本におけるマルクス経済学の発展 1 第一次世界大戦にいたる時期 2 大戦間期の活発な諸論争 3 戦後の研究と論争 4 結語
第二章 宇野理論と現代資本主義の多重危機 1 宇野理論の特徴 2 大戦間の危機の三〇年をいかに分析するか 3 戦後の高度成長期 4 新自由主義のもとでの多重危機
Ⅱ 価値
第三章 マルクス価値論の一研究 1 価値概念の二重化 2 価値の諸形態 3 価値の実体 4 生産価格
第四章 マルクスの市場価値論 1 マルクスの市場価値論の諸問題 2 技術的平均説 3 宇野の市場価値論 4 生産価格と市場価値
第五章 グローバリゼーションの時代の国際不等価交換 1 国際不等価交換の古典的理論 2 日本における国際不等価交換論争 3 従属学派の不等価交換論 4 現代のグローバリゼーションのなかで
Ⅲ 恐慌
第六章 マルクス恐慌論の形成 1 恐慌論の二類型 2 『経済学批判要綱』における恐慌論 3 『剰余価値学説史』における恐慌論 4 『資本論』における恐慌論の完成
第七章 マルクス学派の恐慌論 1 恐慌論の多様性 2 恐慌の原理論の完成 3 恐慌の形態変化
Ⅳ 現代資本主義の多重危機
第八章 世界資本主義のインフレ恐慌 1 一九七〇年代のインフレ恐慌 2 マルクス恐慌論をいかに適用するか 3 世界資本主義の過剰蓄積 4 戦後世界資本主義の相対的安定性の崩壊
第九章 資本主義発展の螺旋的逆流――二一世紀にそれが何を意味しているか 1 マルクス、レーニンと宇野 2 高度成長期まで 3 歴史的発展の螺旋的逆流
第一〇章 サブプライム恐慌の歴史的意義と社会的費用 1 サブプライム金融恐慌の特徴的様相――日本のバブル崩壊との比較 2 一〇〇年に一度の大津波か 3 その社会的費用
注 文献一覧 解 説(江原慶) あとがき(伊藤(中馬)祥子) 人名索引 事項索引 |
著者略歴(伊藤 誠) |
伊藤 誠(いとう・まこと) 1936年生.経済学者.東京大学名誉教授.東京大学経済学部教授,國學院大學経済学部教授,国士舘大学大学院グローバルアジア研究科教授,日本学士院会員を歴任.2023年2月7日没.日本を代表するマルクス経済学者として大きな功績を遺した. 著書に『資本主義の限界とオルタナティブ』『資本主義の多重危機』(以上,岩波書店),『経済学からなにを学ぶか』『入門資本主義経済』(以上,平凡社新書),『マルクス経済学の方法と現代世界』(桜井書店),『マルクスの思想と理論』『『資本論』と現代世界』(以上,青土社),『伊藤誠著作集』全6巻(社会評論社)などがある. |
著者略歴(江原 慶) |
江原 慶(えはら・けい) 1987年生.東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授.東京大学経済学部卒業,東京大学大学院経済学研究科博士課程修了.東京大学大学院経済学研究科助教,大分大学経済学部准教授などを経て,2022年4月より現職. 著書に『資本主義的市場と恐慌の理論』(日本経済評論社),『マルクス価値論を編みなおす』(桜井書店)などがある. |