『ひらがなの世界 ~文字が生む美意識 ~ 』の詳細情報
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タイトル |
ひらがなの世界 |
サブタイトル |
文字が生む美意識 |
著者 [著者区分] | 石川 九楊 [著・文・その他]
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出版社 |
岩波書店 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
960円 |
シリーズ |
岩波新書 |
ページ数 |
248p
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Cコード |
0276 |
発売予定日 |
2024-05-21 |
ジャンル |
一般/新書/諸芸・娯楽 |
ISBN |
9784004320173 |
判型 |
新書(B40) |
内容紹介 |
たとえば紀貫之によると伝えられている「高野切」は、書を学ぶ人の手本となる書である。この名品には書き間違いがあるといわれ続けてきたが、しかしそれは本当に誤字脱字なのか。著者は実作者の目をもって書と対話し、ひらがなという大河の最初の一滴にさかのぼる。「つながる」という本質に注目しながら、美の宇宙を読み解くこころみ
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目次 |
はじめに――文学と文字 文字とは何か どう読むのか どう書くのか 女手(ひらがな)への一大変身
第一章 ひらがなへの道 漢字、ひらがな、カタカナ 桜、さくら、サクラ 篆書、隷書、草書 書は、王羲之からはじまる 舒明天皇、国見の歌 万葉仮名を読む 文字は語る かなの誕生 ひらがな=女手 五母音表記 清音表記
第二章 女手の宇宙 結合、連続 女手書記 「高野切古今和歌集」 くっついたり離れたり 「寸松庵色紙」 掛字の美 脱字か、技巧か 表出と表現 不自然なつながり 併字の技巧 霧が文字も隠す 掛筆万歳 見せ消ち 「秋萩帖」 隠字 古典に向かう態度 文字がとける 掛筆いろいろ 言葉の本質 重字・畳字・顕字 「高野切」第一種 第二種、第三種から
第三章 散らし書きの美学 小山正太郎と岡倉天心 有限の紙面 不自然な筆蝕 密集型の構成 色紙の書を形成する三つの力 「雨ニモマケズ」 古筆の終焉
第四章 三色紙を味わう 三色紙とは つながる女手 「升色紙」 三色紙の書法 「継色紙」 返し書き 言葉と時間
第五章 葦手の書法 『うつほ物語』 真・行・草 同じ文字をさまざまに変へて書けり 葦手とひらがな 文字は言葉そのもの 明朝体 葦手を読む 「平家納経」 「葦手下絵和漢朗詠集」 「元輔集」 なぜ葦なのか 具象と抽象
むすびにかえて はるはあけぼの ずらずらと 曖昧性の美
ひらがな(女手)字体一覧表 図版出典一覧 |
著者略歴(石川 九楊) |
石川九楊(いしかわ・きゅうよう) 1945年福井県生まれ.京都大学法学部卒業.書家.京都精華大学名誉教授. 著書―『書の終焉』(同朋舎出版,1990年,サントリー学芸賞受賞) 『近代書史』(名古屋大学出版会,2009年,大佛次郎賞受賞) 『日本書史』(名古屋大学出版会,2001年,毎日出版文化賞受賞) 『筆蝕の構造』(ちくま学芸文庫,2003年) 『書とはどういう芸術か』(中公新書,1994年) 『河東碧梧桐』(文春学藝ライブラリー,2023年) 『悪筆論』(芸術新聞社,2023年) 『石川九楊著作集』(全十二巻,ミネルヴァ書房,2016-17年)など多数. |