『記憶の深層 ~〈ひらめき〉はどこから来るのか ~ 』の詳細情報

記憶の深層
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タイトル 記憶の深層
サブタイトル 〈ひらめき〉はどこから来るのか
著者 [著者区分]高橋 雅延 [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
920円 シリーズ 岩波新書
ページ数 210p Cコード 0211
発売予定日 2024-07-22 ジャンル 一般/新書/心理(学)
ISBN 9784004320258 判型 新書(B40)
内容紹介
試験前の一夜漬け。苦労して覚えても、終わればすぐに忘れてしまう。もっと効果的で効率的な学習方法はないのか。鍵は「記憶」にある。記憶のしくみを深く知り、上手に活かせば答えはひらめく。記憶のアウトソーシングが加速するAI時代。人間の創造性が問われる今こそ必要な、科学的エビデンスにもとづく記憶法のヒントを伝授する。
目次
 はじめに
  記憶がいらなくなる時代
  記憶は創造性の基礎
  歳をとっても記憶力は伸びる?
  マイナスの思い込みを捨てる
  記憶の深みへ

第1章 意味づけの効用
 1 人間は意味を求めてしまう
  インクのシミに意味を見いだす
  図形の動きにも意味を感じる
 2 意味と記憶の関係
  意味があると覚えやすい?
  意味のないものは記憶しにくい
  意味のあるものは記憶しやすい
 3 知識がなければ理解はできない
  「理解する」とはどういうことか?
  どんな知識が理解を促進する?
  ネクタイを買ったのはどんな男か?
  知識で関係を補う
 4 記憶を確実にする
  良い記憶の秘訣
  塗装用ロボットの話
  記憶は技術である

第2章 注意の落とし穴
 1 見えているのに気づかない
  ホームズの観察力
  気づかないゴリラ
  見ていないのに禁固刑?
  熟練者でも気づかない
  「追い出し」のはたらき
 2 ワーキングメモリ
  記憶の範囲
  記憶を上書きする
  ワーキングメモリは学びの入口
 3 マルチタスクの功罪
  集中できない!
  集中、中断、集中、中断、
  完成欲求が尾を引く
 4 不安の棚卸し
  ステレオタイプの裏づけ
  マインドレスからの脱却

第3章 イメージ記憶術
 1 イメージを活用する
  記憶範囲を超える
  「限界は自分がつくる」
 2 百聞は一見にしかず
  絵や写真は記憶に残る
  顔の記憶
 3 イメージへの変換
  関連づけの原則
  驚異の超記憶力者
  イメージ記憶は万能ではない
 4 知識を構造化する
  意味づけと関連づけのテクニック
  思い出す手がかりをつくる
  卓越記憶力者VPの連想活用術
  連想の強力な引き出し効果
  自分で「考える」ということ

第4章 記憶に根づかせる
 1 効果的な復習方法
  一万時間ルール
  長くやればよいわけではない
  アウトプットを重視する
  インプットを分散させる
 2 アウトプット学習法
  私の「×印式勉強法」
  アウトプットの有効性
  テストを練習に変える
  なぜアウトプットがよいのか
 3 スムーズさのわな
  スムーズさの感覚
  覚えた気にさせるもの
  J.S.ミルのアウトプット学習

第5章 連想の力
 1 無意識の記憶
  忘却のパラドックス
  忘却曲線はゼロにならない
  覚えていないのに覚えている?
 2 記憶の引き出し方
  思い出す手がかり
  連想が記憶を引き出す
  連想は自動的に広がる
  意識の控えの間
 3 ひらめきは無意識の底から
  創造的発見への四段階
  ひらめきがやってくるとき
  集中するとひらめかない
  創造性の本質
  人生の経験が連想を生みだす

 おわりに
  記憶のアウトソーシングで失うもの
  楽しむことが唯一の道
  仕事の道程を楽しむ

 おもな参考文献
 本書で紹介しているおもな研究
著者略歴(高橋 雅延)
高橋 雅延
聖心女子大学名誉教授。専攻は認知心理学。著書に『変えてみよう!記憶とのつきあいかた』(岩波書店)、『記憶力の正体』(ちくま新書)などがある。
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