『新自由主義と教育改革 大阪から問う』の詳細情報

新自由主義と教育改革 大阪から問う
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タイトル 新自由主義と教育改革 大阪から問う
サブタイトル
著者 [著者区分]髙田 一宏 [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
920円 シリーズ 岩波新書
ページ数 222p Cコード 0237
発売予定日 2024-08-22 ジャンル 一般/新書/教育
ISBN 9784004320296 判型 新書(B40)
内容紹介
欧米を中心に一九八〇年代以降、台頭した新自由主義の教育改革。競争原理や成果主義を主軸とする改革は、公教育の衰退など様々な弊害を生んだ。国内外で見直しも進むなか、大阪の改革は勢いを増す。学力による子ども・学校の選別、教員への管理強化などの政策がもたらした問題を丹念に検証し、いま改めて教育の意味を問う。
目次
 序――検証なき改革を検証するために

第1章 新自由主義的教育改革の潮流――歴史を振り返る
 1 新自由主義的教育改革の系譜
 2 日本の新自由主義的教育改革――二〇〇〇年代以降の政策転換
 3 大阪の教育改革を検証する意義

第2章 大阪の教育改革を振り返る――政治主導による政策の転換
 1 教育改革の幕開け――府民討論会の開催
 2 改革を支える思想とは
 3 改革以前の大阪の教育――人権・同和教育の歴史に学ぶ
 4 教育政策の大転換

第3章 公正重視から卓越性重視へ――学力政策はどう変わったか
 1 教育課題としての学力問題
 2 前のめりな学力向上政策
 3 学力テストは教育現場に何をもたらしたか

第4章 格差の拡大と地域の分断――小・中学校の学校選択制
 1 学校選択制の歴史と現状
 2 大阪市の学校選択制――全国的な流れに反して
 3 学校選択制はいま――広がる格差と地域の分断

第5章 高校の淘汰と進路保障の危機――入試制度改革と再編整備
 1 人権保障としての進路保障
 2 淘汰される高校、狭められる進路
 3 チャレンジテストは中学校教育にどう影響したか

第6章 改革は成果を上げたのか――新自由主義的教育改革の帰結
 1 教育課題は克服されたか――子どもたちの現実
 2 保護者と学校は改革をどうみているか
 3 検証なき改革の果てに

第7章 新自由主義的教育改革に対抗するために
 1 子どもたちの現実に向き合う――応答性の意味
 2 子どもの育ちは目的か手段か
 3 教育改革の展望

 参考文献
 あとがき
著者略歴(髙田 一宏)
髙田一宏(たかだ・かずひろ)
1965年生まれ.大阪大学大学院人間科学研究科教授.博士(人間科学).
兵庫県立大学准教授,大阪大学准教授などを経て現職.
専門は教育社会学・地域教育論・同和教育論.
著書に『ウェルビーイングを実現する学力保障――教育と福祉の橋渡しを考える』,『マインド・ザ・ギャップ!――現代日本の学力格差とその克服』(志水宏吉との共編著,以上,大阪大学出版会),『教育コミュニティの創造――新たな教育文化と学校づくりのために』(明治図書出版)など.
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