『学力喪失 ~認知科学による回復への道筋 ~ 』の詳細情報

学力喪失
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タイトル 学力喪失
サブタイトル 認知科学による回復への道筋
著者 [著者区分]今井 むつみ [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
1160円 シリーズ 岩波新書
ページ数 330p Cコード 0237
発売予定日 2024-09-24 ジャンル 一般/新書/教育
ISBN 9784004320340 判型 新書(B40)
内容紹介
乳幼児は驚異的な「学ぶ力」で言語を習得できる。しかし学校では多くの子どもたちが学力不振に陥り、学ぶ意欲を失ってしまう。なぜ子どもたちはもともと持っている「学ぶ力」を、学校で発揮できないのか。「生きた知識」を身につけるにはどうしたらよいのか。躓きの原因を認知科学が明らかにして、回復への希望をひらく。
目次
 はじめに

第Ⅰ部 算数ができない、読解ができないという現状から

 第1章 小学生と中学生は算数文章題をどう解いているか
  1 算数文章題につまずく小学生
  2 小学生の算数文章題につまずく中学生
  3「意味の不理解」が引き継がれる
 第2章 大人たちの誤った認識
  1 テストと学力についての誤認識
  2 知識についての誤認識
  3 スキーマなしでは学習できない
 第3章 学びの躓きの原因を診断するためのテスト
  1 「たつじんテスト」の開発まで
  2 「たつじんテスト」は思考力を測る
  3 点数をつけるよりも大事なこと

第Ⅱ部 学力困難の原因を解明する

 第4章 数につまずく
  1 「数」はモノを数えるためにあるわけではない
  2 分数というエイリアン
  3 かけ算・割り算の意味がわからない
 第5章 読解につまずく
  1 「読める」とはどういうことか
  2 問題文を理解するための語彙が足りない
  3 単位、時間、空間のことばを理解できない
  4 行間を埋めるための推論ができない
 第6章思考につまずく
  1 認知処理の負荷に押しつぶされる
  2 状況に応じた視点の変更ができない
  3 パーツの統合ができない
  4 モニタリングと修正ができない

第Ⅲ部 学ぶ力と意欲の回復への道筋
 第7章学校で育てなければならない力――記号接地と学ぶ意欲
  1 生成AIと記号接地
  2 子どもはどのように記号接地しているのだろうか?
  3 アブダクション推論とブートストラッピング
  4 自走できる学び手へ
 第8章 記号接地を助けるプレイフル・ラーニング
  1 プレイフル・ラーニングの考え方
  2 時間概念の記号接地――プレイフル・ラーニングの実践1
  3 分数概念の記号接地――プレイフル・ラーニングの実践2
  4 知識を身体化できるのは学び手のみ
 終章 生成AIの時代の子どもの学びと教育

 参考文献
 図版出典一覧

 あとがき
著者略歴(今井 むつみ)
今井むつみ(いまい むつみ)
1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。94年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得。
現在―慶應義塾大学環境情報学部教授。
専攻―認知科学、言語心理学、発達心理学。
著書―『ことばと思考』(岩波新書、2010年)
   『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書、2013年)
   『言葉をおぼえるしくみ――母語から外国語まで』(共著、ちくま学芸文庫、2014年)
   『学びとは何か――〈探究人〉になるために』(岩波新書、2016年)
   『親子で育てることば力と思考力』(筑摩書房、2020年)
   『英語独習法』(岩波新書、2020年)
   『算数文章題が解けない子どもたち――ことば・思考の力と学力不振』(共著、岩波書店、2022年)ほか
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