『昭和問答』の詳細情報

昭和問答
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル 昭和問答
サブタイトル
著者 [著者区分]■田中 優子 [著・文・その他]
■松岡 正剛 [著・文・その他]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
1120円 シリーズ 岩波新書
ページ数 302p Cコード 0236
発売予定日 2024-10-21 ジャンル 一般/新書/社会
ISBN 9784004320395 判型 新書(B40)
内容紹介
昭和は、今この瞬間の私たちの立っている時空につながる。なぜ競争から降りられないのか、国にとっての独立・自立とは何か、人間にとっての自立とは何か。これらの難問に答えるべく、明治・大正から平成までを縦横に語りつつ、各々が昭和を知るための本も紹介する。好評『日本問答』『江戸問答』に続く第三弾。
目次
1 戦争が準備されていた
 昭和を問答するための問題提起
 戦争のための大義──一国の独立
 「日鮮同祖論」の問題
 近世日本人の地政学的センス
 国のかたちと、国家のあり方
 民権運動と国民が戦争を煽った
 満鉄経営と日韓併合
 第一次世界大戦で得たもの
 間接統治にこだわるわけ
 日本の権力システムの不思議

2 二つの戦争
 日中戦争への道程
 黄禍論が吹き荒れた
 戦争の動機をつくるための戦闘
 抬頭する共産主義
 迷走する日本と毛沢東の戦術
 日本軍に欠けていたもの
 フィードバックなき戦争

3 占領日本が失ったもの
 GHQ占領と一億総懺悔
 東京裁判をどうみるか
 原爆の資料館に足りないもの
 占領政策の転換と反共の砦
 憲法制定力と政治思想
 三島由紀夫が抱えそこねた昭和

4 生い立ちのなかの昭和
 敗戦後の東京・京都の風景
 日本の選択への違和感
 テレビも給食もアメリカさん
 戦争体験から受け取るもの
 安保闘争とのかかわり
 七〇年安保の行方と万博
 「あいだ」を編集するための「遊」
 不確定性の科学に学ぶ
 昭和が終わってしまう前に
 土俗日本とポップ日本
 フランス文学から江戸文学へ
 日本文化は閃光の

5 本を通して昭和を読む
 昭和を知るための本
 雑誌も本も読んでいた
 別世界としての小説
 同時代の体験を読む
 日本のナショナリティを読むための本
 日本の科学者たちの思索と情緒
 言葉の場所としての共同体
 石牟礼道子の言葉
 昭和は「祈り」と「憧れ」を失った
 梁石日が描いたもの

6 昭和に欠かせない見解
 昭和の闇を読み解く
 日本の古層を再生した折口
 コミューンをめざしたウーマンリブ
 ハードボイルドとニヒルの系譜
 日本のニヒルと時代小説
 石川淳と中村真一郎の読み方
 島田雅彦の自由について
 全知全能の神と天皇
 関係性のなかでの「自立」
 「虚に居て実をおこなふべし」
 関係のなかでしか生きられない
 名づけようのない色
 「いないいない・ばあ」でいく
 「世界たち」のために対話をする

 あとがき1 ともにとびらをあけてきた(田中優子)
 あとがき2 ゴジラが上陸するまで(松岡正剛)
著者略歴(田中 優子)
田中優子(たなか・ゆうこ)
法政大学名誉教授,法政大学江戸東京研究センター特任教授.法政大学社会学部教授,社会学部長,総長を歴任.専門は日本近世文化・アジア比較文化.『江戸の想像力』で芸術選奨文部大臣新人賞,『江戸百夢』で芸術選奨文部科学大臣賞・サントリー学芸賞.『日本問答』『江戸問答』(松岡氏との共著,岩波新書)ほか著書多数.2005年度紫綬褒章.江戸時代の価値観,視点,持続可能社会のシステムから,現代の問題に言及することも多い.
著者略歴(松岡 正剛)
松岡正剛(まつおか・せいごう)
1944年,京都生まれ.70年代に雑誌『遊』編集長として名を馳せ,80年代に「編集工学」を確立.以降,情報文化と技術をつなぐ研究・企画・構想に従事.日本の歴史文化について独自の切り口による編著作も多数.2000年よりインターネット上で「千夜千冊」を連載.おもな著書に『日本という方法』『見立て日本』『千夜千冊エディション』(全30冊)『日本文化の核心』『別日本で、いい』(共著)ほか.
他の書籍を検索する