『完本 中国再考 ~領域・民族・文化 ~ 』の詳細情報

完本 中国再考
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タイトル 完本 中国再考
サブタイトル 領域・民族・文化
著者 [著者区分]■永田 小絵 [翻訳]
■葛 兆光 [著・文・その他]
■葛 兆光 [著・文・その他]
■辻 康吾 [翻訳]
出版社 岩波書店 レーベル
本体価格
(予定)
1400円 シリーズ 岩波現代文庫
ページ数 310p Cコード 0122
発売予定日 2021-11-16 ジャンル 一般/文庫/外国歴史
ISBN 9784006004392 判型
内容紹介
古代中国の天下観はいかにして現代中国の世界観へと転じたのか。中国内部での国としてのアイデンティティをめぐる多様な議論を歴史的に考察し、中国人の民族的感情の淵源を探って好評を博したオリジナル版現代文庫に、「民族」をめぐる論文と、これまでの研究を総括する論文を増補した完本版。二〇一四年アジア・太平洋賞受賞。
目次
日本の読者へ

序章 「中国」の歴史的成り立ちとアイデンティティの混迷 一 「中国」という言葉の解釈がなぜ問題になるのか? また「中国」という存在にどんな問題があるのか? 二 「中国」への疑問――歴史研究における新理論と方法の示唆と挑戦
 三 歴史・文化・政治的中国――「中国」の西洋近代民族国家理論への挑戦
 四 東アジア史は成立するのか――各国史にはなお意味があるのか
 結語 歴史、文化、政治の異なる次元での「中国」と「中国史」理解

第一章 世界観――古代中国の「天下」から現代世界の「万国」へ
 はじめに――『坤輿万国全図』が象徴する古代中国の近代世界への移行
 一 近代西洋人の世界観と古代中国人の天下観
 二 天下観としての「九州」と「五服」
 三 天は丸く、地は方形――空間イメージ
 四 「四方」そして「四方」――談天衍の想像から張騫の地平線を越えて
 五 知識と観念の分離――強固な中国の天下観
 六 仏教は中国を征服したことはないが、中国に一つのチャンスを与えた
 七 仏教が見る世界と仏教の世界観
 八 マテオ・リッチの『山海輿地全図』以降――中国の天下観の変化
 九 「天下」から「万国」へ

第二章 国境――「中国」の領域についての議論
 一 国境と国家について――釣魚島[尖閣諸島]、南沙諸島、竹島(独島)だけではない
 二 国境、国家、近代国家――中国の特殊性あるいは普遍性
 三 何が近代的な「民族国家」か――ヨーロッパの理論
 四 結論――複雑で面倒な問題

第三章 「中華民族」の由来――二十世紀上半期の中国知識界の曲折
 はじめに――近代中国はいかにして「国家」となったか
 一 「五族共和」と「駆除韃虜」――清末「中国」の再建に関する異なる考え
 二 「中華民族は一つ」――二十世紀二、三〇年代の中国学術界の新たな趨勢
 三 「本土」と「多元性」――七七事変の前の中国学術界の民族と中国文化に関する研究動向
 四 「中華民族に最大の危機迫る」――日本の侵略を背景とした中国学術界の心情の変化
 五 「中華民族は一つ」――一九三九年の『益世報』での論争から説き起こす
 結語 「同じ血統の大小の支脈」――蔣介石の『中国の命運』の中華民族論

第四章 歴史――長期的に中国文化を考える
 はじめに――なぜ中国文化の複数性を議論しなければならないのか
 一 一体なにが「中国の」文化なのか
 二 結局「中国」とはなにかという疑問――その長い形成の歴史
 三 中国文化の融合と重層状態――宋代に現れた転機
 四 漢民族文化を中国文化として再建する新たな伝統――宋代以降の大変動
 五 多民族国家としての「中国」の特殊性再論
 六 清末以降の西からの衝撃の下での中国文化の断続
 結語 歴史の中で中国文化の複数性を再認識しよう

第五章 周辺――十六、十七世紀以来の中国、朝鮮、日本の相互認識
 はじめに――中国人の世界認識と自己認識の三段階
 一 十七世紀以来次第に遠ざかっていった中日朝
 二 「朝天」から「燕行」へ――明朝以後の李朝朝鮮の中国観の変化
 三 誰が中華なのか――江戸時代の日本の見方
 四 大清帝国――漢唐の「天下」の想像の中に留まる
 五 袂を分かつ――十七世紀以後の東アジアにはなおアイデンティティはあるのか

第六章 現実――中国と西側の文化の相違は衝突に到るか
 はじめに――ハンチントンの論断から
 一 天下――中国の「世界」についての伝統的観念
 二 伝統中国の「大一統」の理想と「文化主義」の戦略
 三 文化衝突の中の宗教的要因――中国の宗教では絶対性と唯一性は希薄化する
 四 苦悩する中国――「現代」、「国家」、「文化」におけるジレンマ
 結 論――文化的伝統は資源に過ぎず、文化資源については理性的選択と現代的解釈が必要である

終章 「何が中国か?」の思想史――論じられた三つの時代
 はじめに
 一 北宋の議論
 二 二十世紀上半期の議論
 三 現在の議論
 四 歴史問題を議論する必要性
 五 常に変動してきた中国の「内」と「外」
 六 「中国」の「内」と「外」をどう考えるのか
 七 問題意識はどこから来たか、またどういう方向から答えるのか
 八 結 論

あとがき
解説 彷徨する中国……………辻 康吾

訳 注
原 注
事項索引
人名索引
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