『「複雑系」入門 カオス、フラクタルから生命の謎まで』の詳細情報

「複雑系」入門 カオス、フラクタルから生命の謎まで
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル 「複雑系」入門 カオス、フラクタルから生命の謎まで
サブタイトル
著者 [著者区分]金 重明 [著・文・その他]
出版社 講談社 レーベル
本体価格
(予定)
1000円 シリーズ ブルーバックス
ページ数 256p Cコード 0241
発売予定日 2023-04-13 ジャンル 一般/新書/数学
ISBN 9784065316245 判型 新書(B40)
内容紹介
「複雑系」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。「バタフライ効果」「カオス」「フラクタル」なども、一時は流行語のようになりました。では、それらの言葉で表される「複雑系の科学」とはいったいどのようなものなのか、従来の科学とはどう違うのかは、意外に知られていないように思われます。 
たとえば、複雑系の科学に特有の「フラクタル図形」と呼ばれるものは、1次元でも2次元でもなく、小数で表される次元をもちます。また、面積は有限であるにもかかわらず無限の長さの曲線をもつ図形もあります。さらには、「面積がゼロ」の図形も存在するのです!
しかし、複雑系の科学はけっして、毛色の変わった「特殊な科学」ではありません。ニュートンによる科学革命は、相対性理論や量子力学によって完成の域に近づき、いまや大成功を収めたかに見えます。しかし、じつは、宇宙がどうやって始まったか、生命はどうやって生まれたか、といった謎は、いまだに解くことができないままです。それは「予測可能」で「線形的」な近代科学の限界ともいわれています。
これに対して複雑系の科学は「予測不可能」で「非線形」な科学です。宇宙や生命の謎を解くには、複雑系の科学が必須と考えられ、その誕生は近代科学を覆す「第二の科学革命」ともいわれているのです。
本書は複雑系の科学はなぜ新しい科学なのかを、日本数学会出版賞を受賞した著者が、数式をほとんど使わず、文系の読者にも平易に読み進められるように書いたものです。信じられないような現象の発見から始まるスリリングな物語を、驚くべき図形の数々とともに追ううちに複雑系の本質が大づかみにわかる、複雑系を知りたい人なら最初に読むべき一冊としておすすめします。
カバーに掲載された最新技術による3Dのフラクタル画像にも注目!

本書の構成

第一章 近代のパラダイム

第二章 カオス

第三章 フラクタル

第四章 ライフゲーム

第五章 カオスの縁

第六章 生命

第七章 経済・歴史・社会
目次
著者略歴(金 重明)
1956年東京生まれ。1997年『算学武芸帳』(朝日新聞社)で朝日新人文学賞、2006年『抗蒙の丘―三別抄耽羅戦記』(新人物往来社)で歴史文学賞、2014年『13歳の娘に語るガロアの数学』(岩波書店)で日本数学会出版賞を受賞。そのほか『小説日清戦争ーー甲午の年の蜂起』(影書房)、『13歳の娘に語るアルキメデスの無限小』(岩波書店)、『方程式のガロア群』『世界はeでできている』(いずれも講談社ブルーバックス)など、数学分野の著書も多数。
他の書籍を検索する