『王墓の謎』の詳細情報

王墓の謎
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タイトル 王墓の謎
サブタイトル
著者 [著者区分]河野 一隆 [著・文・その他]
出版社 講談社 レーベル
本体価格
(予定)
940円 シリーズ 講談社現代新書
ページ数 240p Cコード 0220
発売予定日 2024-05-16 ジャンル 一般/新書/歴史総記
ISBN 9784065358122 判型 新書(B40)
内容紹介
「王墓はなぜ築かれたのか?」
本書のテーマは、この素朴な疑問である。
エジプトのファラオが築いたピラミッド、中国の皇帝たちが造った山陵など、
人類史には王の埋葬のためのモニュメントが数多くある。
それらは、王が自らの権力を誇示するために築造したと考えられている。
したがって、王墓の大きさは権力の大きさに比例する、
王墓は王の権力の象徴にほかならない、という理解が常識とされており、
教科書にもそう書かれている。
しかし、本書ではこの定説に真っ向から反論し、
新たな視野から王墓を理解することを目的とする。

本書では、王墓にまつわる次のような謎に挑む。
・「王墓=権力の象徴」説は、いかにして定説になったのか
・王墓は、権力者が命じた強制労働の産物なのか
・墓造りのエネルギーを、なぜ農地の拡大や都市整備に投下しなかったのか
・葬られたのは「強い王」か「弱い王」か
・高価な品々が、なぜ一緒に埋められたのか
・なぜ人類は、世界各地で王墓を築いたのか?
・「大洪水伝説」が残る地域と、王墓の誕生した地域が重なるのはなぜか
・王墓は、危機に瀕した社会が生き残るための最終手段か
・王が神格化され強大な権力を持つと、王墓が衰退するのはなぜか

この本は、「王墓=権力の象徴」というステレオタイプな理解で停止してしまっている
私たちの思考を根本から問い直すものである。

王墓は、王自らの権力欲のためのものではなく、
人々が自ら進んで社会の存続を王に託した時に、はじめて誕生する。

王墓は、王を神へ捧げるための舞台であり、
権力や富の集中を防ぐために、人類が発明した優れた機構なのだ!

古代史ミステリーの「定説」を覆す、必読の書!
目次
著者略歴(河野 一隆)
1966年、福岡県生まれ。東京国立博物館学芸研究部長。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。博士(文学、奈良大学)。著書に『装飾古墳の謎』(文春新書)、『王墓と装飾墓の比較考古学』(同成社)、『考古学と暦年代』(共編著、ミネルヴァ書房)など。
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