『文化の脱走兵』の詳細情報

文化の脱走兵
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タイトル 文化の脱走兵
サブタイトル
著者 [著者区分]奈倉 有里 [著・文・その他]
出版社 講談社 レーベル
本体価格
(予定)
1600円 シリーズ
ページ数 224p Cコード 0095
発売予定日 2024-07-11 ジャンル 一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784065359662 判型 46
内容紹介

第76回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞作!

本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を。
いま、本読みたちにもっとも注目されているエッセイ集。

********************
軽やかで、優しくて、豊かで、
そしてなんと性根のすわった作家なのだろう。
――川上弘美

遠いところからとても大切な声が聴こえる。
奈倉さんの静かでタフな言葉が、
新しい国境を切り拓いている。
――三宅香帆
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「国でいちばんの脱走兵」になった100年前のロシアの詩人、ゲーム内チャットで心通わせる戦火のなかの人々、悪い人間たちを化かす狸のような祖父母たち──あたたかい記憶と非暴力への希求を、文学がつないでゆく。

「もし本が好きになったら──私たちがその人たちを見つけて、めいっぱい大切にしよう。世界中のたくさんの本を翻訳して、朗読して、笑ったり泣いたりしよう。」(「クルミ世界の住人」より)

紫式部文学賞を受賞したロングセラー『夕暮れに夜明けの歌を』の著者が、言葉を愛する仲間たちに贈る、待望のエッセイ集。

【もくじ】
クルミ世界の住人/秋をかぞえる/渡り鳥のうた/動員/ほんとうはあのとき……/猫にゆだねる/悲しみのゆくえ/土のなか/道を訊かれる/つながっていく/雨をながめて/君の顔だけ思いだせない/こうして夏が過ぎた/巣穴の会話/かわいいおばあちゃん/年の暮れ、冬のあけぼの/猫背の翼/あの町への切符/柏崎の狸になる/あとがき 文化は脱走する

【装幀】
名久井直子

【装画】
さかたきよこ
目次
クルミ世界の住人
秋をかぞえる
渡り鳥のうた
動員
ほんとうはあのとき……
猫にゆだねる
悲しみのゆくえ
土のなか
道を訊かれる
つながっていく
雨をながめて
君の顔だけ思いだせない
こうして夏が過ぎた
巣穴の会話
かわいいおばあちゃん
年の暮れ、冬のあけぼの
猫背の翼
あの町への切符
柏崎の狸になる
あとがき 文化は脱走する
著者略歴(奈倉 有里)
1982年、東京都生まれ。ロシア文学研究者、翻訳者。2008年、ロシア国立ゴーリキー文学大学を日本人として初めて卒業する。東京大学大学院修士課程を経て博士課程満期退学。博士(文学)。2022年、『夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く』(イースト・プレス)で第32回紫式部文学賞、『アレクサンドル・ブローク 詩学と生涯』(未知谷)などで第44回サントリー学芸賞(芸術・文学部門)受賞。2025年、『文化の脱走兵』で第76回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。主な訳書に、ミハイル・シーシキン『手紙』(新潮クレスト・ブックス)、サーシャ・フィリペンコ『理不尽ゲーム』『赤い十字』(集英社)、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ『亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版』(岩波書店)ほか多数。近著に『ロシア文学の教室』(文春新書)。
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