『憤怒の人 ~母・佐藤愛子のカケラ ~ 』の詳細情報

憤怒の人
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タイトル 憤怒の人
サブタイトル 母・佐藤愛子のカケラ
著者 [著者区分]杉山 響子 [著・文・その他]
出版社 小学館 レーベル
本体価格
(予定)
1700円 シリーズ
ページ数 336p Cコード 0095
発売予定日 2026-01-15 ジャンル 一般/単行本/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784093898300 判型 新書(B40)
内容紹介
愛子先生の現在と過去を綴る傑作エッセイ集

『九十歳。何がめでたい』のベストセラー作家・佐藤愛子さん。「憤怒の人」「怒りの佐藤」と呼ばれた愛子センセイの娘で、一つ屋根の下に長く暮らしてきた杉山響子さんが、現在102歳となり、どんどん衰え変わってゆく母の今と、記憶の中にある母との濃密なエピソードのカケラを、愛情と哀切たっぷりに綴った傑作エッセイ集の誕生。

≪かなわん人だった。うるさい人だった。何度クソババア、と思ったかわからない。
けれどこうして母との思い出をたどっていくと、冷えて固まった火山岩のところどころにキラキラ瞬いているカケラを見つけるのだ。それは雲母のようで水晶のようで私はしばし見入ってしまう。するとみるみる遠い昔に引き戻され、忘れていたいろいろが色鮮やかによみがえってくる。≫(「母と私の散歩道」より)

(すぎやま・きょうこ)1960年東京生まれ。愛子センセイの愛読者にとっては「娘と私」シリーズでもお馴染み。佐藤愛子を母に、田畑麦彦を父にもち、幼少期に両親の離婚を経験。89年に結婚し91年に桃子を出産。著書に『物の怪と龍神さんが教えてくれた大事なこと』など。映画『九十歳。何がめでたい』では真矢ミキが演じた。

【編集担当からのおすすめ情報】
佐藤愛子先生はよく小説の評価する際に「人間が描けていない」と仰いました。悪人の中に善を見て、善人の中に悪を見る。一人の人間の中にもそれがあり、決して一色ではない。そうした点で、響子さんの『憤怒の人』には愛子先生が人間として描かれています。先生が読まれたら、どんなふうに感想を仰っただろうと考えます。素直には褒めないかもしれません。が、きっと、いや絶対に喜んだはず。私はそう思っています。
先生はとてもかなわん母親でした。が、きっとどこの母親も総じてかなわん人、やっかいでうるさい人なんだろうと思います。ぜひすべての娘、かつて娘だったかたにも読んでもらいたい一冊です(もちろん男性にも)。
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