『死ぬということ ~医学的に、実務的に、文学的に ~ 』の詳細情報

死ぬということ
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タイトル 死ぬということ
サブタイトル 医学的に、実務的に、文学的に
著者 [著者区分]黒木登志夫 [著・文・その他]
出版社 中央公論新社 レーベル
本体価格
(予定)
1200円 シリーズ 中公新書
ページ数 320p Cコード 1247
発売予定日 2024-08-20 ジャンル 教養/新書/医学・歯学・薬学
ISBN 9784121028198 判型 新書(B40)
内容紹介
「死ぬということ」は、いくら考えても分からない。自分がいなくなるということが分からないのだ。本書は、哲学、宗教の立場からの本が占めている生死という大テーマに、医学者によって書かれた初めての医学的生死論である。といっても、内容は分かりやすく、たくさんの短歌、文学、映画とユーモアを交えた本書は誰にでも面白く読めるだろう。加えて、「家庭の医学」書のように、実務的な情報も豊富な、「一家に一冊」的な本である。
目次
はじめに

第1章 人はみな、老いて死んでいく
1 生まれるのは偶然、死ぬのは必然
2 人はみな老いて死ぬ
3 もしも老化しなかったら、もし死ななかったら
4 老化と寿命のメカニズム

第2章 世界最長寿国、日本
1 長寿国日本
2 日本人は絶滅危惧種
3 江戸時代の寿命とライフサイクル

第3章 ピンピンと長生きする
1 健康を維持する
(1)毎年1回は健康診断を受ける
(2)タバコをやめる
(3)酒は飲み過ぎない
(4)メタボリック・シンドロームにご用心
(5)運動をする
2 サプリメントをとるべきか

第4章 半数以上の人が罹るがん
1 症例
2 がんのリスク
3 がんの受け止め方は大きく変わった
[コラム4-1] セカンド・オピニオン
4 がんを知る
5 がんの診断と治療
6 高齢者のがん

第5章 突然死が恐ろしい循環器疾患
1 症例
2 循環器病を知る
(1)不整脈:期外収縮、心房細動、心室細動
(2)虚血性心疾患:狭心症と心筋梗塞
(3)脳卒中
3 循環器疾患は突然死が多い
4 循環器疾患のリスク要因
(1)高血圧
(2)高脂血症(動脈硬化)

第6章 合併症が怖い糖尿病
1 症例
2 世界の10%が糖尿病
3 糖尿病を知る
(1)インスリン製造細胞が死んでしまった1型糖尿病
(2)2型糖尿病
[コラム6-1] インスリンの発見
4 糖尿病が恐ろしいのは合併症
5 糖尿病の経過
[コラム6-2] 糖尿病という名前が嫌いな糖尿病専門家

第7章 受け入れざるを得ない認知症
1 症例
2 認知症を知る
[コラム7-1] アルツハイマーの生家
3 認知症の中核症状と周辺症状
[コラム7-2] 記憶力テスト
4 認知症の予防と治療
(1)認知症の予防
(2)認知症の治療
5 認知症の進行
6 われわれは認知症を受け入れざるを得ない

第8章 老衰死、自然な死
1 症例
2 老衰死を知る
3 なぜ老衰死が増えたのか
4 なぜ老衰死は世界で全く認められていないのか
[コラム8-1] 誤嚥性肺炎はなぜ高齢者に多いのか
[コラム8-2] 骨折

第9章 在宅死、孤独死、安楽死
1 在宅の死
2 高齢者施設
3 孤独死
[コラム9-1] 孤独死数をめぐる混乱
4 安楽死
(1)B.間接的死介入(延命装置の取り外しによる安楽死)
(2)C.直接的死介入(薬物などによる安楽死)
(3)警察の介入
(4)オランダの死因の4・2%は安楽死
(5)自殺幇助

第10章 最期の日々
1 終末期を迎えたとき
2 延命治療
3 痛みと苦しみを抑える
4 延命治療について自分の意思(リビング・ウィル)を明確に示す
[コラム10-1] マーラー交響曲9番

第11章 遺された人、残された物
1遺された人
2 不条理な死
3 グリーフから立ち直るため
4 死んでも心のなかで生き続ける
5 残された物

第12章 理想的な死に方
1 死の考えは大きく変わった
2 生きることに意義を求めない
3 理想的な死に方

終章 人はなぜ死ぬのか―寿命死と病死
1 なぜ寿命が尽きて死ぬのか
2 なぜ病気で死ぬのか

おわりに

引用文献
人名索引
事項索引
著者略歴(黒木登志夫)
黒木登志夫
1936年、東京生まれ。東北大学医学部卒業。専門はがん細胞、発がんのメカニズム。1961から2001年にかけて、3カ国5つの研究所でがんの基礎研究をおこなう(東北大学加齢医学研究所、東京大学医科学研究所、ウイスコンシン大学、WHO国際がん研究機関、昭和大学)。英語で執筆した専門論文は300編以上。その後、日本癌学会会長(2000年)、岐阜大学学長(2001-08年)、日本学術振興会学術システム研究センター副所長(2008-12年)を経て、日本学術振興会学術システム研究センター顧問。2011年、生命科学全般に対する多大な貢献によって瑞宝重光章を受章。
著書に、『がん遺伝子の発見』(1996年)、『健康・老化・寿命』(2007年)、『知的文章とプレゼンテーション』(2011年)、『iPS細胞』(2015年)、『研究不正』(2016年)、『新型コロナの科学』(2020年)、『変異ウイルスとの闘い』(2022年。いずれも中公新書)ほか多数。
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