『日常という謎を生きる ~ウルフ、小津、三島における生と死の感触 ~ 』の詳細情報
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タイトル |
日常という謎を生きる |
サブタイトル |
ウルフ、小津、三島における生と死の感触 |
著者 [著者区分] | 田尻 芳樹 [著・文・その他]
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出版社 |
東京大学出版会 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
4300円 |
シリーズ |
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ページ数 |
272p
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Cコード |
3090 |
発売予定日 |
2024-05-28 |
ジャンル |
専門/単行本/文学総記 |
ISBN |
9784130803007 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
ヴァージニア・ウルフと小津にある人間不在の空間とモノへのこだわり、 三島の小説が見せる日常的事物の異貌...。さらに日常性はベケットやマキューアンが示唆するように核の脅威などの20世紀以降の災厄と裏腹でもあるらしい。 独自の視角から日常の「存在論」を試みる。
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目次 |
断想(序に代えて)
第一部 日常的事物と映画的知覚 第一章 ヴァージニア・ウルフと日常的事物の存在論的知覚 1『ダロウェイ夫人』における死の恐怖と事物への一体化/2日常的事物の存在の生々しさ/3人間不在の空間/4映画的知覚/5結び 第二章 小津安二郎における映画的知覚と日常性 1「枕ショット」における物の前景化と人間不在/2〈現実的なもの〉/〈潜在的なもの〉と映画カメラの本性/3反出来事性・反物語性と日常性/4反出来事性・反物語性と「随筆映画」/5.結び――再びヴァージニア・ウルフの方へ
第二部 三島由紀夫と日常性の問題 概論 三島由紀夫における日常的事物 第一章 「スタア」と現実の転位 1「現実の転位」/2演技と現実/3「スタア」における現実と虚構/結び 第二章 『鏡子の家』論――戦後の虚無と日常性 1 序/2清一郎における日常性の逆説/3収、峻吉、夏雄と日常性/4日常性から日常的事物へ/5結び 第三章 『美しい星』論――核戦争の脅威と日常性 1核と宇宙人――大衆文化史的背景/2核と日常性(一)/3世界の不統一感の問題(一)/4核と日常性(二)/5世界の不統一感の問題(二)/6結び
第三部 破局・トラウマ・日常性 第一章 サミュエル・ベケットの演劇における日常生活と破局 1『勝負の終わり』と核戦争/2『しあわせな日々』とホロコースト/付論 タル・ベーラ『ニーチェの馬』とベケット 第二章 イアン・マキューアン『土曜日』における日常性とテロの記憶 1マキューアンにおける日常性の描写の特質/2『土曜日』における日常と非日常/3.結び――日常性とトラウマ
あとがき |
著者略歴(田尻 芳樹) |
東京大学大学院総合文化研究科教授、イギリス文学、ロンドン大学Ph.D.。 1964年生まれ。著書にSamuel Beckett and the Prosthetic Body (Palgrave Macmillan, 2007)、『ベケットとその仲間たち――クッツェーから埴谷雄高まで』(論創社、2009年)、『J.M.クッツェー 世界と「私」の偶然性へ』(三修社、2023年)、共編著にSamuel Beckett and Trauma (Manchester University Press, 2018)、『カズオ・イシグロと日本』(水声社、2020年)、『三島由紀夫小百科』(水声社、2021年)、翻訳書にクッツェー『世界文学論集』(みすず書房、2015年)、『続・世界文学論集』(みすず書房、2019年)ほか。 |