『戦史の証言者たち』の詳細情報

戦史の証言者たち
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タイトル 戦史の証言者たち
サブタイトル
著者 [著者区分]吉村 昭 [著・文・その他]
出版社 文藝春秋 レーベル
本体価格
(予定)
1300円 シリーズ 文春学藝ライブラリー
ページ数 288p Cコード 0195
発売予定日 2024-06-05 ジャンル 一般/文庫/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784168131097 判型 文庫(A6)
内容紹介
戦艦武蔵の進水を主導した「神様」、撃墜された山本五十六・連合艦隊司令長官機の護衛戦闘機隊ただ一人の生存者、遭難した福留繁参謀総長の救出を果した大隊長、沈没した伊号第三三潜水艦の浮揚を成功させた技師と、内部を撮影した唯一人の新聞記者――著者が取材の過程で出会った人々の生の声。吉村戦史文学の中核を為す貴重な証言集。巻末に作家・新田次郎との対談を収録。(解説・紅野謙介)


『戦艦武蔵』
『海軍乙事件』
『総員起シ』
吉村戦史文学を支える最重要証言集!
      +
新田次郎との対談を特別収録

【テープレコーダーに残った歴史の声】
証言者の方々は、それぞれ個人的に特異な体験をしているが、同時に、その体験が太平洋戦争の歴史に強くむすびついている。その肉声を、活字として遺すことには、大きな意義があると感じた。(「あとがき」より)
目次
中西部太平洋・主要図 12

Ⅰ 戦艦武蔵の進水
戦艦武蔵について 17
●世界造船史に類をみない進水を果した工作技師 大宮丈七氏の証言 19
 世界一幅広い進水台 21
 いざ進水へ 25
 秘密進水の苦心 28
 進水の神様 35

Ⅱ 山本連合艦隊司令長官の戦死
山本司令長官の戦死について 39
●長官機の護衛任務についた戦闘機隊のただ一人の生存者 柳谷謙治氏の証言 41
 横須賀海兵団へ入る 43
 海兵団から予科練 45
 山本長官機の護衛戦闘機に乗る 48
 その前夜 52
 長官機を襲うP38 57
 司令長官の戦死発表まで 64
 空中戦で右手を失う 71
 呉へ 73

Ⅲ 福留参謀長の遭難と救出
福留参謀長の遭難と救出について 79
●参謀長ほか八名の救出に成功した大隊長 大西精一氏の証言 82
 第百七十三大隊長 83
 楽園のセブ島 90
 出没するゲリラ 93
 ゲリラ討伐戦 96
 完全な包囲網 98
 ゲリラ指揮官クッシング中佐との取引き 105
●ゲリラから参謀長ほかの引渡しを担当した大隊副官 松浦秀夫氏の証言 110
 救出隊 111
 丸腰で来いと…… 111
 海軍将兵を受けとる 117
 「ノー・ポンポン」 120
 撤収 123
 軍極秘のまま終戦 125
●遭難した参謀長機の搭乗員 吉津正利氏の証言 128
 サイパン基地からパラオへ 129
 パラオ島は火の海 131
 主偵察員吉津 135
 海中に突っ込む 136
 捕われの身となる 142
 口車にのせられて 147
 死ぬときはみな一緒 150
 ゲリラ指揮官と福留中将 153
 軍使岡村中尉の責任感 160
 古賀司令長官の遭難 166

Ⅳ 伊号第三三潜水艦の沈没と浮揚
伊号第三三潜水艦について 171
●沈没時に救助された乗組員二名中の一人 小西愛明氏の証言 173
 伊予灘で潜航訓練 174
 丸太の事故 178
 救われた者力つきた者 183
 いつの間にか海面 186
 査問委員会も開かれず 189
●救助された乗組員二名中の一人 岡田賢一氏の証言 195
 呉の海兵団に入団 197
 伊三三潜に乗る 198
 予期せぬ事故 199
 なぜ助かった! 辛い日々 202
 艦の引き揚げ 206
 自衛艦も慰霊祭に出動 210
 冷凍の死体 212
 機密保持 213
●終戦後、同潜水艦の浮揚を成功させた技師 又場常夫氏の証言 215
 引き揚げ工作の第一人者 216
 伊六三潜の引き揚げ 217
 伊三三潜の引き揚げ 219
 沈没位置の確認 222
 引き揚げ作業 226
 浮上を待ちわびる遺族 229
 遺体の収容 231
●浮揚した艦の内部を写真撮影した新聞記者 白石鬼太郎氏の証言 235
 カメラマンを兼ねた支局長 236
 暑い夏 237
 浮揚作業現場へ 239
 取材合戦 241
 体にしみついた臭い 242
 完全浮揚 246
 艦内へ入る 249
 折れた腕 251
 生きたままのような死体 253
 秩序 256
 遺体を荼毘に…… 258

あとがき 262

特別付録対談 「取材・事実・フィクション」 新田次郎(作家)×吉村 昭 265

解説 紅野謙介 279
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