『心は機械で作れるか [原著第3版]』の詳細情報

心は機械で作れるか [原著第3版]
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タイトル 心は機械で作れるか [原著第3版]
サブタイトル
著者 [著者区分]■ティム・クレイン [著・文・その他]
■土屋 賢二 [監修]
■金杉 武司 [監修]
出版社 勁草書房 レーベル
本体価格
(予定)
4400円 シリーズ
ページ数 400p Cコード 3010
発売予定日 2024-06-03 ジャンル 専門/単行本/哲学
ISBN 9784326103409 判型 A5
内容紹介
心は物質的な世界にどう組み込まれているのか。心が因果法則に従う一種の機械なら、何かを表象するという性質はどう理解されるのか。

心は何かを表象するという性質(志向性)を持つが、因果関係が存在するもの同士の関係であるなら、存在しないものを表象できるという志向性の特徴は因果関係では説明できない。両立しがたい要素を含む心という現象を、分析哲学の見本と言うべき精緻な議論によって探究する名著。旧邦訳を引き継ぎつつ、原著第3版に沿って新たに刊行。

【原著】Tim Crane, The Mechanical Mind: A Philosophical Introduction to Minds, Machines and Mental Representation, Third Edition (Routledge, 2016)
目次
監訳者まえがき[土屋賢二]
初版まえがき
第2版まえがき
第3版まえがき

第一章 「機械としての心」という見方を導入する
 1 機械的世界像
 2 機械的世界像と人間の心
 3 内容案内

第二章 表象のパズル
 1 パズル
 2 表象の概念
 3 絵と類似
 4 言語的表象
 5 結論:絵画と文字と解釈

第三章 心的表象
 1 心的表象の導入
 2 思考と意識
 3 志向性
 4 ブレンターノのテーゼ
 5 結論:表象から心へ

第四章 思考者とその思考を理解する
 1 心身問題
 2 他者の心を理解する
 3 思考の因果説
 4 結論:思考の因果説から心の科学へ

第五章 常識心理学と科学
 1 常識心理学
 2 思考の科学――消去か立証か
 3 理論 対 シミュレーション
 4 結論:表象から計算へ

第六章 計算と表象
 1 適切な問題を立てる
 2 計算、関数、アルゴリズム
 3 チューリングマシン
 4 符号化と記号
 5 関数の例化と関数の計算
 6 自動的なアルゴリズム
 7 結論:コンピュータとは何か

第七章 コンピュータは考えることができるか
 1 考えるコンピュータ?
 2 人工知能
 3 規則と表象によって思考を捉えることができるか
 4 中国語の部屋
 5 結論:コンピュータは考えることができるか

第八章 思考のメカニズム
 1 認知、計算、機能主義
 2 思考の言語
 3 思考の言語の論証と論駁
 4 「脳型」コンピュータ
 5 結論:計算は表象を説明するか

第九章 心的表象を説明する
 1 還元と定義
 2 概念的な定義と自然主義的な定義
 3 心的表象の因果理論
 4 誤りの問題
 5 結論:誤りの重要性

第十章 機械としての心とその生物学的基礎
 1 心的表象、生物および行動主体性
 2 心的表象と生物学的機能
 3 進化と心
 4 心のモジュール性
 5 結論:生物の位置づけ

第十一章 心の範囲
 1 関係性としての志向性
 2 内容についての外在主義
 3 乗り物についての外在主義――「拡張された心」
 4 身体化とエナクティブな認知
 5 結論:心の範囲

第十二章 心的表象の非還元的な理解
 1 還元と定義に対する反論
 2 計算と表象についての非還元的な理解
 3 科学的なモデルと心のモデル
 4 結論:表象は還元的に説明できるか

第十三章 意識と機械としての心
 1 これまでの経緯
 2 意識、「~であるとはこのようなものである」、クオリア
 3 意識と物理主義
 4 科学的知識の限界
 5 結論:意識の問題は機械としての心について何を教えてくれるのか

原 注
訳 注

初版監訳者あとがき[土屋賢二]
第3版監訳者解説[金杉武司]

読書案内
用語集
『心は機械で作れるか』年表
索 引
著者略歴(ティム・クレイン)
ティム・クレイン(Tim Crane)

1962年、イギリスのオックスフォード生まれ。ダラム大学、ヨーク大学で学んだ後、1989年にケンブリッジ大学にて博士号を取得。ケンブリッジ大学ナイトブリッジ哲学教授などを経て、現在は中央ヨーロッパ大学哲学教授。専門領域は、心の哲学、心理学の哲学、形而上学。
著者略歴(土屋 賢二)
土屋 賢二(つちや けんじ)

1944年生、お茶の水女子大学名誉教授。著書に、哲学書『猫とロボットとモーツァルト』(勁草書房、1998年)、『あたらしい哲学入門』(文春文庫、2014年)などがある。その他、ユーモア・エッセイ集を多数刊行している。
著者略歴(金杉 武司)
金杉 武司(かなすぎ たけし)

1972年生、國學院大學文学部哲学科教授。著書に『心の哲学入門』(勁草書房、2007年)、『解釈主義の心の哲学』(勁草書房、2014年)、『哲学するってどんなこと?』(ちくまプリマ―新書、2022年)など、共編著に『野矢哲学に挑む』(岩波書店、2024年)がある。
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