『認識的不正義ハンドブック ~理論から実践まで ~ 』の詳細情報
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タイトル |
認識的不正義ハンドブック |
サブタイトル |
理論から実践まで |
著者 [著者区分] | ■佐藤 邦政 [編集] ■神島 裕子 [編集] ■榊原 英輔 [編集] ■三木 那由他 [編集]
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出版社 |
勁草書房 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
3000円 |
シリーズ |
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ページ数 |
272p
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Cコード |
3010 |
発売予定日 |
2024-11-26 |
ジャンル |
専門/単行本/哲学 |
ISBN |
9784326103454 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
認識的不正義をめぐる研究動向を知り、日本社会で生じている実践的問題について考えるために。日本初のハンドブック、待望の刊行!
ミランダ・フリッカーの『認識的不正義』が2007年に刊行されて以来、認識論・倫理学・フェミニスト哲学をはじめとした各分野において、膨大で多様な議論がなされてきた。本書ではその理論的な深さと広がりを概観するとともに、日本社会で生じている認識的不正義の問題に取り組み、読者が自ら考えるための指針となることを目指す。
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目次 |
はしがき[佐藤邦政]
Ⅰ 基本的概念
第1章 認識的不正義の展開[佐藤邦政] はじめに 1 認識的不正義の特徴 2 解放的方法論 3 非理想的方法論 4 制度・組織論的方法論 おわりに
第2章 認識的不正義の分類[榊原英輔] はじめに 1 認識的不正義の四象限 2 受信者としての認識主体に対する構造的な不正義 3 発信者としての認識主体に対する交流的な不正義 4 発信者としての認識主体に対する構造的な不正義 5 受信者としての認識主体に対する交流的な不正義 6 四象限に収まらない認識的不正義の例――形成的な認識的不正義 おわりに
第3章 認識的不正義の害[吉川千晴] はじめに 1 証言的不正義の一次的害 2 認識的悪徳 3 誤承認 4 認識的裏切り おわりに
第4章 認識的不正義の是正[飯塚理恵] はじめに 1 徳論的な是正策 2 潜在的バイアスと認識的不正義 3 徳論的な是正策と制度的な是正策 4 集団・制度の徳 おわりに
Ⅱ 認識的不正義と哲学分野
第5章 認識的不正義と認識論[笠木雅史] はじめに 1 認識的規範性と倫理的規範性 2 認識的不正義における規範の衝突 3 規範の衝突への応答
第6章 認識的不正義と倫理学[小林知恵] はじめに 1 フリッカーの認識的不正義論と規範倫理学 2 フリッカーの認識的不正義論とメタ倫理学 3 認識的不正義研究が倫理学に与える示唆 おわりに
第7章 認識的不正義と言語哲学[三木那由他] はじめに 1 マンスプレイニング 2 コミュニケーション特有の不正義の探求 3 コミュニケーション的不正義に向けて おわりに
第8章 認識的不正義と政治哲学[神島裕子] はじめに 1 政治哲学における認識的不正義 2 政治的自由の条件としての認識的正義 3 民主主義のための認識的正義 おわりに
第9章 認識的不正義と現象学[池田 喬] はじめに――認識的不正義と人種化の現象学 1 知覚と感受性――フリッカーのマクダウェル解釈の補正 2 知覚と自己理解――偏見と集団帰属という観点 3 フリッカーの歴史的偶然性への異議――利益の獲得としての差別という観点 4 習慣の変容への現象学的アプローチ――状況の創出 おわりに
Ⅲ 現場の実践で起きている認識的不正義
第10章 認識的不正義と性暴力被害[佐々木梨花] はじめに 1 本章における認識的不正義の捉え方 2 性暴力を取り巻く語らせない認識的不正義 3 性暴力を取り巻く語らせる認識的不正義 4 総括と示唆――何を語りたくて、何を語りたくないか
第11章 医療における認識的不正義[榊原英輔] はじめに 1 医療現場で生じうる認識的不正義のタイプ 2 医療における認識的不正義は何によって生じるか? 3 医療における認識的不正義を論じる際の注意点 4 認識的害あるいは認識的不正義を軽減する方法 おわりに
第12章 当事者研究とコ・プロダクション[熊谷晋一郎] はじめに 1 解釈的正義と当事者研究 2 貢献的・証言的正義と研究の共同創造 3 認識的正義と自伝 おわりに
第13章 水俣を見てしまった責任[吉川 孝] はじめに 1 水俣病の認定をめぐる不正義 2 証言的正義の徳 3 偏見の中和をめぐって 4 責任をめぐって 5 熊本に住む医師という立ち位置 おわりに
第14章 入管行政における認識的不正義[岸見太一] はじめに 1 職場としての入管収容施設 2 拘禁施設における認識的不正義 3 看守勤務職員における認識的不正義 4 医療従事者における認識的不正義 5 証言的不正義と解釈的不正義の悪循環と訴えの封殺 6 認識的不正義の是正策
あとがき[佐藤邦政・神島裕子・榊原英輔・三木那由他] 事項索引 人名索引
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著者略歴(佐藤 邦政) |
佐藤 邦政(さとう くにまさ)
茨城大学大学院教育学研究科(倫理学)講師。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了、日本大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程修了。博士(文学)。著書に『善い学びとは何か』(新曜社、2019年)ほか、監訳書に『認識的不正義』(勁草書房、2023年)。
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著者略歴(神島 裕子) |
神島 裕子(かみしま ゆうこ)
立命館大学総合心理学部教授。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。著書に『正義とは何か』(中公新書、2018年)ほか、編著書に『ジェンダーとLGBTQの哲学』(丸善出版、2024年)ほか。 |
著者略歴(榊原 英輔) |
榊原 英輔(さかきばら えいすけ)
東京大学大学院医学系研究科講師。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。博士(医学)。共編著に『心の臨床を哲学する』(新曜社、2020年)、著書にThe Cognitive Science of Belief(共著、Cambridge University Press, 2022年)ほか。
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著者略歴(三木 那由他) |
三木 那由他(みき なゆた)
大阪大学大学院文学研究科講師。京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。博士(文学)。著書に『話し手の意味の心理性と公共性』(勁草書房、2019年)、『グライス 理性の哲学』(勁草書房、2022年)ほか。 |