『忘れられたアダム・スミス ~経済学は必要をどのように扱ってきたか ~ 』の詳細情報
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タイトル |
忘れられたアダム・スミス |
サブタイトル |
経済学は必要をどのように扱ってきたか |
著者 [著者区分] | 山森 亮 [著・文・その他]
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出版社 |
勁草書房 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
3000円 |
シリーズ |
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ページ数 |
296p
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Cコード |
3012 |
発売予定日 |
2024-08-01 |
ジャンル |
専門/単行本/倫理(学) |
ISBN |
9784326154876 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
アダム・スミスの理論に決定的役割を果たしていた「必要」という概念はなぜ忘れ去られたのか。概念の変遷を追い経済学の現在を問う。
経済学の父、アダム・スミス。その理論において「人間の必要」は枢要な位置を占めていた。スミス、メンガーからポランニー、カップ、タウンゼント、セン、フェミニスト経済学まで、必要概念の意味を発展させようとしてきた今日につづく議論を追い、現代社会における必要についての理論的展開を示す。もう一つのありうべき経済学とは。
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目次 |
序 章
第1章 スミスの「見えざる手」──必要の有限性 1 はじめに 2 『道徳感情論』における「見えざる手」の論理構造 3 必要の有限性と経済学
第2章 スミスの「革靴」──必要の間主観性 1 はじめに 2 亜麻布のシャツと革靴 3 必要の認識論と存在論 4 経済学における主観主義とスミス
第3章 スミスの「未開人」──必要は静態的か進化的か 1 「必要充足テーゼ」の理論 2 「必要充足テーゼ」と事実認識 3 一八世紀の賃金と必要についての言説 4 「高貴な未開人」と「野卑な未開人」
第4章 メンガーの「魔法の杖」──必要の認識論的限界と市場の限界 1 はじめに 2 『経済学原理』第二版 3 『経済学原理』第一版 4 『原理』第二版への理論的批判 5 『原理』第二版への文献学的批判 6 メンガーの「必要/欲求」の存在論と認識論再訪
第5章 メンガーの遺産──経済の二つの意味・必要・エコロジー経済 1 はじめに 2 ポランニーと経済の二つの意味 3 経済の二つの意味と必要/欲求概念 4 K・W・カップと必要概念 5 持続的開発と必要
第6章 スミスの遺産──「相対的貧困」は無くならないのか 1 はじめに 2 「貧困の再発見」とピーター・タウンゼンド 3 アマルティア・センによる相対的剥奪概念への存在論的批判 4 すれ違う「論争」とその後 5 タウンゼンドとセンの共通点とスミス的存在論と認識論 6 相対的貧困をめぐる理論的混乱を解きほぐす
第7章 「見えざるハート」──フェミニスト経済学と必要概念 1 はじめに 2 フェミニスト経済学の誕生 3 フェミニスト経済学と必要概念 4 必要とケイパビリティ再論
終 章
あとがき 参考文献 人名索引 事項索引
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著者略歴(山森 亮) |
山森 亮(やまもり とおる)
1970年生。京都大学大学院経済学研究科修了。東京都立大学講師、ケンブリッジ大学研究員などを経て、現在は同志社大学経済学部教授。Cambridge Journal of Economics, Journal of Economic Methodology, Ethics and Social Welfare などに寄稿。日本語での著作に『ベーシック・インカム入門』(光文社新書、2009年)、『労働と生存権』(編著、大月書店、2012年)、『お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?』(共著、光文社新書、2018年)ほか。 |