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タイトル |
シェリ=ビビの最初の冒険 |
サブタイトル |
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著者 [著者区分] | ■ガストン・ルルー [著・文・その他] ■宮川朗子 [翻訳]
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出版社 |
国書刊行会 |
レーベル |
ベル・エポック怪人叢書 |
本体価格 (予定) |
3600円 |
シリーズ |
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ページ数 |
576p
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Cコード |
0397 |
発売予定日 |
2022-10-14 |
ジャンル |
一般/全書・双書/外国文学小説 |
ISBN |
9784336073570 |
判型 |
46変形 |
内容紹介 |
シェリ=ビビよ! やさしかった肉屋見習いのおまえが、 なぜ、殺人鬼になってしまったのか―― すべてはファタリタス!(運命!)
シェリ=ビビはある偶然に殺人を犯し、 以来殺人が殺人を呼び前代未聞の極悪人として 流刑地カイエンヌへと向かう監獄船バイヤール号の途上にあった。 ……囚人たちは待っていた、シェリ=ビビからの蜂起の合図を! 阿鼻叫喚! 看守を襲う800人の反乱!
船を支配下に置いたシェリ=ビビたちのもとへ遭難者が流れつく。 そこには憎きデュ・トゥシェ侯爵がいた。 シェリ=ビビは侯爵の父を殺害した濡れ衣を着せられ、その妻は初恋の相手セシリー。 因縁の下劣漢に恐ろしい復讐を考えつく…… 外科医ル・カナックによる言語を絶する方法で侯爵と入れ替わったのだ! シェリ=ビビは夫としてセシリーと夫婦生活をはじめる? すべては〈ファタリタス(運命)〉に導かれ、フィナーレの大スペクタクルは圧巻!
フランス華やかなりしベル・エポック期に人気を博し、〈最後の連載小説家〉と称されるガストン・ルルー。 『黄色い部屋の謎』と『オペラ座の怪人』で売れっ子作家となったルルーが、1913年に満を持して《ル・マタン》紙に連載した怪人シリーズ。 極悪非道のファントマやジゴマとはちがった、人間味併せもつ怪人を描きだすガストン・ルルーの手腕。 本邦初紹介の人気怪人シリーズ〈シェリ=ビビ〉!
〈ベル・エポック怪人叢書〉 エッフェル塔が建ち、地下鉄が走る黄金期フランス―― ベルエポックの世に、怪人たちが跋扈する! 強盗、殺人お手のものの悪のアイコンを集成。 ベストセラー、ダークヒーロー犯罪小説!
「美しい時代」の怪しいヒーローたち――――小倉孝誠 ベル・エポックとは「美しい時代」という意味で、1900年の万博に象徴されるように、フランスの19世紀末から20世紀初頭を指す。当時のフランスには、世界でも破格の100万部前後の発行部数を誇る新聞が四紙もあり、その紙面を飾ったのがしばしば犯罪をテーマとする連載小説である。美しい時代は、犯罪者や悪党がうごめく不安な時代でもあった。〈ベル・エポック怪人叢書〉は、この時代を代表する作品を収めた魅力的なシリーズ。同時期のルブランが創造した怪盗ルパン以上に裏社会で暗躍する恐るべき、時として悲劇的な、そしてつねにカッコいいダークヒーローが登場して、息もつかせぬ物語が展開する。大衆文学とあなどるなかれ! 作者は当時最新の科学、医学、テクノロジーの知を駆使して、社会の闇と民衆の秘めた欲望をあぶりだす。現代人でもあっと驚くような技術や、状況の反転が利用される(詳細は読んでのお楽しみ!)。そしてこれらの作品は、誕生してまもない映画の題材にもなった。時代の感性と鋭敏に共鳴し、その後の大衆小説の流れに大きく影響した作品群の邦訳は、まさしく快挙である。
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目次 |
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著者略歴(ガストン・ルルー) |
Gaston Leroux(1868-1927) パリ生まれ。「最後の連載小説家」と称されるベル・エポック期の人気作家。大学卒業後弁護士となるが、まもなくジャーナリストに転身。1894年、《ル・マタン》紙に入社し司法記者となり、のちにこの日刊紙の名物記者となる。評判を呼んだ『黄色い部屋の謎』(1907年)を発表した年にル・マタン社を辞し、小説家として独り立ちする。〈ルールタビーユ〉〈シェリ=ビビ〉シリーズの他、『オペラ座の怪人』(1910年)、『バラオー』(1911年)等のヒット作がある。その作品の多くは、演劇、映画、ミュージカル、BDなど、多岐にわたって翻案されている。 |
著者略歴(宮川朗子) |
宮川朗子 1968年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程後期課程単位取得満期退学。グルノーブル第3大学博士号(文学)。現在、広島大学大学院人間社会科学研究科教授。専門は19世紀フランス語文学。著書に『フランス大衆小説研究の現在』(安川孝・市川裕史との共著、広島大学出版会、2019年)。訳書に、ダニエル・コンペール『大衆小説』(国文社、2014年)。 |