『ヴェルサイユの祝祭 ~太陽王のバレエとオペラ ~ 』の詳細情報

ヴェルサイユの祝祭
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タイトル ヴェルサイユの祝祭
サブタイトル 太陽王のバレエとオペラ
著者 [著者区分]小穴 晶子 [著・文・その他]
出版社 春秋社 レーベル
本体価格
(予定)
2700円 シリーズ
ページ数 272p Cコード 0073
発売予定日 2024-07-18 ジャンル 一般/単行本/音楽・舞踊
ISBN 9784393930502 判型 46
内容紹介
舞台は17世紀のヴェルサイユ。この「魔法の宮殿」で、太陽王ルイ14世はバレエやオペラを以て人々を魅了させる。そこでどのような音楽が奏でられていたのか。作曲家リュリの作品を中心に、絵画や文学作品も交えつつ、芸術の背後に潜む政治性について語る。
目次
はじめに 〈魔法の島の喜び〉
序フランス・バロック・オペラの成立をめぐって

第1章 バロック・オペラの下地
1 フィレンツェにおけるイタリア・オペラの誕生
 オペラの誕生
 ギリシア神話とローマ神話
 モテヴェルディの〈オルフェオ〉
 バロック・オペラとプロローグ
 オルフェウスとエウリュディケの物語と絵画
 「首」にまつわる物語
 モローとギリシア神話
 ギリシア神話における欲望肯定型と欲望否定型の対立構図
2 リュリ、パリにゆき「大姫君」に仕える
3 フランスにおけるイタリア・オペラの受容
 マザランのイタリア音楽家招聘策
 ロッシ〈オルフェオ〉のパリ公演とリュリ
 ロッシの〈オルフェオ〉
 ロッシの〈オルフェオ〉と〈ポッペアの戴冠〉の比較
4 フランス宮廷歌謡
 ランベールの宮廷歌謡(その一)
 モンテヴェルディのマドリガーレとの比較
 ランベールの宮廷歌謡(その二)
 ランベールの宮廷歌謡(その三)
 リュリ、大姫君のもとを去る
5 宮廷バレエ
 王の踊る宮廷バレエ
 〈カサンドルのバレエ〉
 〈バッキュスの祭りのバレエ〉
 〈夜のバレエ〉
 王の踊った最後のバレエ〈素晴らしき恋人たち〉
 宮廷バレエとカーニヴァル
 なぜ王は踊ることをやめたのか
6 コメディ・バレエ
 コメディ・バレエの誕生
 フーケの失脚
 「ドン・ジュアン」
 貴族とブルジョアの対立の上に立つ絶対王政
 〈町人貴族〉

第2章フランス・オペラの確立
1 リュリがオペラ政策の実権を握るまで
 リュリとモリエールの仲たがい
 ペランとカンベールに先をこされる
 リュリが実権を握る
2 〈カドミュスとエルミオーヌ〉「音楽悲劇」の誕生
 台本の基になっているギリシア・ローマ神話
 プロローグの役割
 本体のあらすじ
 バロック・オペラの筋の二重性
 エウロープの物語
 カドミュスとエルミオーヌの孫アクタイオンの物語
 聴きどころ
 建国の英雄と音楽(ハーモニー)の結婚
3 〈アルセスト〉ダブル・プロットをもつ異色作品
 題材選択の意図
 エウリピデス作の「アルケスティス」
 「アルケスティス」の絵画表現
 キノーが元の話(ギリシア悲劇)に加えた変更・追加点
 〈アルセスト〉のあらすじ
 キノーによる追加・変更の意味について
 ペローによる〈アルセスト〉の考察
 ギャラントム(女性に優しい男性)という理想像
 キノーの〈アルセスト〉における恋愛のテーマ
 オペラのスペクタクル(見世物)性
 聴きどころ
4 〈アティス〉王のオペラ
 題材となっているオウィディウスの物語
 シベールとアティスの神話
 聴きどころ
5 〈アルミード〉晩年の最高傑作
 『エルサレム解放』と〈アルミード〉
 〈アルミード〉と帝国の理念
 ニコラ・プッサン
 〈アルミード〉のあらすじ
 聴きどころ
  
第3章バロック音楽の特徴を楕円のイメージで探る
「バロック音楽」という用語の歴史
「バロック」の語源
通奏低音
協和音と不協和音の対比
アレゴリー表現
感情表現の二極

終わりに
あとがき

神名・人名 対応表
年表
参考文献・資料
索引
著者略歴(小穴 晶子)
1951年東京に生まれる。1977年東京大学文学部(美学藝術学専攻)卒業。1984年同大学院博士課程単位取得退学。1989年~92年東京大学美学藝術学研究室助手。1993年多摩美術大学専任講師。1999年同大学教授となる。現在、多摩美術大学名誉教授。専門は17~18世紀フランスの音楽美学。著書に『なぜ人は美を求めるのか』(ナカニシヤ出版、2008年)、編著に『バロックの魅力』(東信堂、2007年)、共著に『新モーツァルティアーナ』(音楽之友社、2011年)、『モーツァルティアーナ』(東京書籍、2001年)、『精神と音楽の交響』(音楽之友社、1997年)、『西洋美学のエッセンス 新装版』(ぺりかん社、1994年)など多数。翻訳にシルヴィ・ブイスー『バロック音楽を読み解く252のキーワード』(音楽之友社、2012年)、オースティン・ナイランド『パイプオルガンを知る本』(共訳、音楽之友社、1988年)など。美学会、日本音楽学会、日本18世紀学会に所属。
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