『地べたから考える ~世界はそこだけじゃないから ~ 』の詳細情報

地べたから考える
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タイトル 地べたから考える
サブタイトル 世界はそこだけじゃないから
著者 [著者区分]ブレイディみかこ [著・文・その他]
出版社 筑摩書房 レーベル ちくまQブックス
本体価格
(予定)
1200円 シリーズ シリーズ・全集
ページ数 128p Cコード 0395
発売予定日 2024-10-07 ジャンル 一般/全書・双書/日本文学、評論、随筆、その他
ISBN 9784480251527 判型 46変形
内容紹介
日常にひそむ社会の問題を、自らのことばで表現し続けるブレイディみかこのエッセイ・アンソロジー。若い人たちに向けて、地べたからの視線の強さと深さを味わう15篇を精選した。今、あなたの足元にはどんな問いが立っている?

【「はじめに」より】
 最近よく「問いを立てる力をつけよう」という言葉を耳にする。が、そもそも問いって立てるものなのだろうか。(……)
 問いを持つということは、それについて自分で調べたくなり、知りたくなることだ。本気で探求したくなる問いは、誰かに言われて無理やり立てたものじゃない。むしろ、あなたがいま本当に関心を持っているもの、つまり、もうあなたの足元に立っている問いだろう。それは、「どうしてルックスのいい子だけがちやほやされるのだろう」かもしれないし、「わたしの親はこんなに必死で働いているのに、なぜわが家にはお金がないのだろう」かもしれない。
 本気で前者の問いを探求し始めたら、「ルッキズム」という言葉があることを知ったり、世界各地で美の基準は異なることがわかって、偏見や人種問題について考え始めるかもしれない。後者のほうの問いはあなたを経済格差という言葉に導き、資本主義の問題点について考え始めるかもしれない。
 このような問いと探求は、国語の試験や大学入試の小論文でいい点数を取ったり、大人を喜ばせたり、誰かを感心させたりするために必要なのではない。そうではなく、あなた自身がこれから生きていくために必要なのだ。(……)
 生きるための問いは立てるものではなく、立ってくるものであり、すでに立っているもののことだ。
この本に収められたエッセイで、わたしはその時々に自分の足元に立っていた問いについて書いてきたつもりだ。
 さて、あなたの足元にはどんな問いが立ってくる(あるいは、立っている)だろう。
目次
Scene1 子どもの情景
Scene2 地べたからみた社会
Scene3 英国という鏡
Scene4 地べたから見た世界
Scene5 他者の靴を履いてみること
著者略歴(ブレイディみかこ)
ブレイディみかこ:ライター・コラムニスト。1965年福岡市生まれ。高校卒業後、音楽好きが高じてアルバイトと渡英を繰り返し、1996年から英国ブライトン在住。ロンドンの日系企業で数年間勤務したのち英国で保育士資格を取得、「最底辺保育所」で働きながらライター活動を開始。著書に『子どもたちの階級闘争』(みすず書房)、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)、『他者の靴を履く』(文藝春秋)など多数。近年は、『リスペクト』(筑摩書房)、『両手にトカレフ』(ポプラ社)などの小説作品も手がけている。
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