『多情所感 ~やさしさが置き去りにされた時代に ~ 』の詳細情報

多情所感
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タイトル 多情所感
サブタイトル やさしさが置き去りにされた時代に
著者 [著者区分]■キム・ホンビ [著・文・その他]
■小山内 園子 [翻訳]
出版社 白水社 レーベル
本体価格
(予定)
1900円 シリーズ
ページ数 204p Cコード 0098
発売予定日 2023-02-27 ジャンル 一般/単行本/外国文学、その他
ISBN 9784560094808 判型 46
内容紹介
コロナ後を生き抜く
キーワードは「やさしさ」

『女の答えはピッチにある』(サッカー本大賞2021受賞)で、ユーモア溢れる生き生きとした筆致で多くの読者を魅了した著者による、韓国で大反響のエッセイ、日本上陸!
新型コロナウィルスの世界的な流行で生活は一変し、人と関わらない日々が普通になりつつある。今まであたりまえだと思っていたことが、決してあたりまえではなかったと思い知った著者が、日常生活を振り返り、自分がつらかったとき、困難に直面したとき、いかに他者の大小さまざまな「やさしさ」が自分自身を立ち上がらせてくれていたのか、しみじみと実感したエピソードが本書には詰まっている。
『多情所感』とは、 韓国の四字熟語「多情多感 (思いやりが深いこと )」にちなんだ造語。コロナ前には気づかなかった、女子サッカーチームの先輩たちから自然に受けていた励まし、偽善的な上司からの悟り、客室乗務員時代の女性たちの連帯、社会にはびこるマウントや偏見、SNSの言葉の落とし穴、塞ぎ込んでいたときに救ってくれた友人の料理のあたたかさ…。タイトルの通り、著者の繊細な感受性が日常生活や社会の様々な層の感情を掬い取っていくが、それには秘密がある。著者が小学校3年生の時に、大人たちが何気なく使う言葉や表現でクラスメートが深く傷つけられていると感じた記憶が明かされる。その姿が自らの深い傷にもなり、今も反芻し、差別する側の目が自らの内にないか常に問いかけている著者の繊細さがあるからこそ、本書の言葉は人を包みこむやさしさをもつ。
大きく感情を揺さぶられながら、相手の立場で考える想像力を取り戻す力を与えてくれる、心の点滴のような一冊。
目次
著者略歴(キム・ホンビ)
김혼비
独自の視点とユーモアで、新刊が常に話題を集めるエッセイスト。好きなものはサッカーと酒と本、ペンネームはサッカーエッセイも手掛けるイギリスの作家、ニック・ホーンビィから。会社員生活のかたわら、書かずにはいられない文章だけをじっくり書き続けている。著書『女の答えはピッチにある 女子サッカーが私に教えてくれたこと』(小山内園子訳、白水社)で〈サッカー本大賞2021〉を受賞。著書はほかに、『とにかく、酒』(未邦訳)、『全国お祭り自慢 不思議で本気なK-お祭り探検記』(パートナーのパク・テハと共著、未邦訳)がある。
著者略歴(小山内 園子)
1969年生まれ。東北大学教育学部卒業。NHK報道局ディレクターを経て、延世大学などで韓国語を学ぶ。訳書に、キム・ホンビ『女の答えはピッチにある 女子サッカーが私に教えてくれたこと』(白水社)、カン・ファギル『大丈夫な人』(白水社)、『別の人』(エトセトラブックス)、ク・ビョンモ『破果』(岩波書店)、『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、イ・ヒヨン『ペイント』(イースト・プレス)など。共訳に、イ・ミンギョン『私たちにはことばが必要だ』、『失われた賃金を求めて』、『脱コルセット 到来した想像』(タバブックス)、チョ・ナムジュ『彼女の名前は』(筑摩書房)などがある。
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