『増補改訂 江戸の異性装者たち ~セクシュアルマイノリティの理解のために ~ 』の詳細情報
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タイトル |
増補改訂 江戸の異性装者たち |
サブタイトル |
セクシュアルマイノリティの理解のために |
著者 [著者区分] | 長島淳子 [著・文・その他]
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出版社 |
勉誠社 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
3200円 |
シリーズ |
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ページ数 |
312p
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Cコード |
1021 |
発売予定日 |
2023-12-28 |
ジャンル |
教養/単行本/日本歴史 |
ISBN |
9784585320333 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
性規範のもとで葛藤・苦悩する人々。 男装を禁止されても止めず遠島に処された女、女装姿で貸金業を営み女に求婚した男、男同士の夫婦、陰間茶屋で男色に従事する美少年たち―。 社会規範からの逸脱の実態を記録した事件史料を読み解く。 第五章として、「セクシュアルマイノリティ研究の現在」の一章を増補し、装いを新たに刊行!
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目次 |
増補改訂版にあたって はじめに
はじめに 《ヨーロッパの同性愛者への抑圧》 第一章 女性の異性装をめぐって 第一節 たけの最初の罪 竹次郎事たけ/たけの生い立ち/《『藤岡屋日記』と須藤由蔵》/《町火消制度》/《『守貞漫稿』》/〝男が子どもを産んだ〞/男装と盗み―天保三年の事件のあらまし/たけの罪状と処罰/蕎麦屋忠蔵と煮売り商とめの処罰 第二節 たけ、再登場 天保八年の事件のあらまし/たけの判決内容/《手先》/「人倫を乱し候もの」からみえる女性の歴史的位置/これまでのたけの評価と私見 第三節 近世ヨーロッパとの比較 マリア・ファン・アントウェルペンとの出会い/マリアの証言から/たけとマリアの罪状の相違と共通性
第二章 男性の異性装と男色の歴史的位相 第一節 青山千駄ヶ谷、お琴の一件 高利貸のお琴/もう一つの情報 第二節 歌舞伎と男色 出雲のお国の歌舞伎踊り/女歌舞伎から若衆歌舞伎、そして野郎歌舞伎へ/陰間茶屋の様相/京・大坂の若衆屋/男色と女色の対決 第三節 江戸の男色をめぐる諸規制 天保改革と陰間茶屋の衰退/僧侶をめぐる諸規制/江戸時代は男色に寛容だったのか/男色をめぐる事件 第四節 服装規制にみる近代・近世 違式詿違条例/風俗・男女の性に関する条目/異性装の禁止と「羽織芸者」/女性の羽織・半纏(半天)着用禁止令/《日傘の使用》/美しい男たち
第三章 男性カップルたち 第一節 鳶職金五郎と女髪結はつのケース 女髪結の登場/女髪結の処罰規定/実は男だった女髪結 第二節 縫箔職重吉と新内師匠小若のケース 縫箔職人の妻、小若ことわか/《新内節》/わかの容貌と暮らしぶり/《江戸女性の髪形》/女師匠、男弟子をとることの禁
第四章 多様な愛のかたち―レズビアン/シスター 第一節 女性同性愛をめぐる動向 社会学における女性同性愛(レズビアン)研究/近代における女同士の心中 第二節 江戸の女性同性愛 異性装女性、芸者と出奔/江戸時代の心中=相対死とその処罰/仲良し娘の入水事件/湯屋と居酒屋の娘同士の入水事件 第三節 入水事件から愛のかたちを考える 三人娘の入水事件/事件のあらまし/事件後の風聞から
第五章 セクシュアルマイノリティ研究の現在 第一節 出版後の反響と美術館の企画展示 NHKの番組「歴史秘話ヒストリア」/太田記念美術館の企画展/渋谷区立松濤美術館の企画展 第二節 滝沢馬琴の『兎園小説 余録』 馬琴と「耽奇会」・「兎園会」/「兎園会」について 第三節 『兎園小説 余禄』収載の二人の記事 「偽男子」吉五郎/「仮婦人」おかつ/吉五郎・おかつをめぐる馬琴の解釈/小括
おわりに
参考文献 あとがき 増補改訂版あとがき 索引 |
著者略歴(長島淳子) |
長島淳子(ながしま・あつこ) 1954年埼玉県生まれ。 早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期満期退学。 日本近世史、女性史専攻。博士(文学、早稲田大学、2005年)。 国士舘大学非常勤講師。元総合女性史学会代表。 主な著書に、編著『女性労働の日本史 古代から現代まで』(勉誠出版、2019年)、共著『歴史のなかの家族と結婚』(森話社、2011年)、「近世農村の「家」経営と家族労働にみるジェンダー」(『ジェンダー史叢書6 経済と消費社会』(明石書店、2009年)、「日本近世における異性装の特徴とジェンダー」(『歴史のなかの異性装』アジア遊学、勉誠出版、2017年)、「高群逸枝の江戸時代史 詩人と歴史家の狭間で」(『高群逸枝 1894-1964 女性史の開拓者のコスモロジー』、別冊『環』26、藤原書店、2022年)、「多様な性のあった江戸時代」(『「ひと」とはだれか?―身体・セクシュアリティ・暴力』大阪大学出版会、2023年12月出版予定)ほか。 |