もうひとつの世界で、もうひとりの自分を生きる。 そこで大事なことに気づいたら、 弱かった現実の自分が、少しだけ変われるかもしれない。
細田守(アニメーション監督)
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これは、神(シナリオライター)への切ない挑戦の物語。
交通事故に遭い、アニメ「きみといっしょに歩きたい」の悪役・城ヶ崎アクトに転生した「僕」には、ある計画があった。ヒロイン・葉山ハルを、白血病で死ぬエンディングから救うのだ。生前、このアニメの熱烈なファンであり、シナリオを知り尽くした「僕」なら、その運命も変えられるはずだと考えていた。しかし、相関図は変わっても、病気はシナリオ通りに進行しはじめ――。「神(シナリオライター)」が残した生存ルートを探し出し、「僕」は「彼女」が生きてる世界線を見ることができるのか。 数多の名作を手掛けてきた中田永一だからこそ書ける、創作へのリスペクトと怒りを込めた感動の大長編!
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〇中田永一(なかたえいいち) 2008年、『百瀬、こっちを向いて。』(祥伝社)で単行本デビュー。11年には『くちびるに歌を』(小学館)で第六十一回小学館児童出版文化賞を受賞。その後、数多くの作品が映画化される。著書に『私は存在が空気』(ポプラ社/祥伝社)『吉祥寺の朝日奈くん』(祥伝社)『ダンデライオン』(小学館)のほか、乙一、山白朝子などと共に参加したアンソロジー『メアリー・スーを殺して』『沈みかけの船より、愛をこめて』などがある。
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