家庭環境の全く違う同級生との交流のちりちりする切なさや、 芯から嫌うことも慕うこともできない家族への思い、 自分とは正反対でまばゆく見える男の子に対する、 恋ともまだ名付けられないような感情の切実な描写に、 深く引き込まれる。 ――王谷晶(2022年9月25日付「赤旗」より抜粋)
本作の根底にあるのは、やりたいことはやっちまえというエネルギーだ ――ブレイディみかこ(解説より)
誰もとりこぼすまいとミラーボールで物語を照らす 吉川トリコが、私にとってのプロムクィーンだ ――柚木麻子
読めば元気になれる、最高&最強のシスターフッド小説! 家族仲がしっくりいかず、生き方に迷う主婦。 16歳になる直前まで自分が在日韓国人だと知らなかった姉妹。 ゲイであることに葛藤する男子高生。 血の繋がった子どもを持てなかった母親。 プロムを開催すべく奮闘する女子高生たち―― ままならない毎日に悩み惑う人たちの一歩を描く、心に灯をともす物語。 【解説/ブレイディみかこ】
■著者プロフィール 吉川トリコ(よしかわ・とりこ) 1977年静岡県生まれ、名古屋在住。2004年、「ねむりひめ」で女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞を受賞。21年「流産あるあるすごく言いたい」(『おんなのじかん』収録)で第1回PEPジャーナリズム大賞オピニオン部門を、22年『余命一年、男をかう』で第28回島清恋愛文学賞を受賞。他の著書に、映画化された『グッモーエビアン!』、第36回山本周五郎賞、第14回山田風太郎賞の候補となった『あわのまにまに』、「マリー・アントワネットの日記」シリーズ、『ずっと名古屋』『少女病』『女優の娘』『コンビニエンス・ラブ』『裸足でかけてくおかしな妻さん』など多数。最新刊はエッセイ『小説のように家を建てる』。
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