本事典では,重要な史実や出来事などの「事実」を押さえたうえで,執筆者自身がオセアニアに足を運び,そこで実際に見たり,聞いたり,話したり,行った体験をふんだんに盛り込んでいる.
そして,これまでオセアニアに生きてきた人々の息遣い,オセアニアのいまを生きる人々の息遣いを意識し,その多様性を大事にしながら,執筆者がオセアニアの人々と一時なりとも生活を共にして得た経験と知見も活かして,オセアニアに育まれた文化について描き出している.
執筆陣は官公庁,国際機関,企業,大学,研究機関などに所属する者から自営業やフリーのアーティストまで多岐にわたる.
「文化」について多様な側面を意識した章立て・項目立てを試みており,オセアニアを生きる人々にとってアイデンティティと尊厳の礎となっているだけではなく,日常の生活から国家や国際関係の次元にわたり,政治,経済,社会の基盤形成にも深く関わっていることを反映している.
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