『オセアニア文化事典』の詳細情報

オセアニア文化事典
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タイトル オセアニア文化事典
サブタイトル
著者 [著者区分]オセアニア文化事典編集委員会 [編集]
出版社 丸善出版 レーベル
本体価格
(予定)
24000円 シリーズ
ページ数 790p Cコード 0522
発売予定日 2024-11-05 ジャンル 一般/事・辞典/外国歴史
ISBN 9784621310076 判型 A5
内容紹介
本事典では,重要な史実や出来事などの「事実」を押さえたうえで,執筆者自身がオセアニアに足を運び,そこで実際に見たり,聞いたり,話したり,行った体験をふんだんに盛り込んでいる.

そして,これまでオセアニアに生きてきた人々の息遣い,オセアニアのいまを生きる人々の息遣いを意識し,その多様性を大事にしながら,執筆者がオセアニアの人々と一時なりとも生活を共にして得た経験と知見も活かして,オセアニアに育まれた文化について描き出している.

執筆陣は官公庁,国際機関,企業,大学,研究機関などに所属する者から自営業やフリーのアーティストまで多岐にわたる.

「文化」について多様な側面を意識した章立て・項目立てを試みており,オセアニアを生きる人々にとってアイデンティティと尊厳の礎となっているだけではなく,日常の生活から国家や国際関係の次元にわたり,政治,経済,社会の基盤形成にも深く関わっていることを反映している.
目次
【1. 総論―多様性の世界】
概説
言語の多様性
オーストラリア原住民諸語
神話
社会のかたち
伝統と近代
移動人,移民
先住民

【2. 自然】
概説
太平洋プレート
火山島
海洋島
最終氷期
相対的海水準変動
サンゴ礁
有孔虫
砂浜の侵食と堆積
サンゴ州島(環礁州島)
サンゴの汚染
地球温暖化
南太平洋の海流
エルニーニョ現象
熱帯サイクロン
シンガトカ大砂丘
有袋類
絶滅した鳥モア
海洋島の植物
「旅行カバンの生物相」
人新世

【3. 言葉】
概説
ハワイ語
トンガ語
ツバル語
タヒチ語
マオリ語
サモア語
ポーンペイ語
チューク語
キリバス語
マーシャル語
パラオ語
フィジー語
フィジー手話
アレアレ語(ソロモン諸島)
ラウ語(ソロモン諸島)
シエ/エロマンガ語(バヌアツ)
アネイチュム語(バヌアツ)
ピジン言語
テワーダ語(パプアニューギニア)
パプア諸語
ヨルング語(オーストラリア)
ワロゴ語(オーストラリア)

【4. 生業・技術・知識】
概説
根栽農耕
熱帯果樹の栽培と利用
漁撈文化の多様性と固有性
狩猟採集(オーストラリア砂漠を軸に)
タロイモの水田
ヤシとの暮らし
島における動物の家畜化
焼かない焼畑
園芸農耕民から採集狩猟民へ
伝統暦・天文知識と生業
共有地の利用
嗜好品の広がり
太平洋島嶼国の漁業と水産加工業
商業的農業
希少種を狩る・守る
都市化と生業
生態学からみた自然との「共生」

【5. ヒト・健康・医療】
概説
ゲノムで読み解くオセアニアの移住
倹約遺伝子
身体の多様性(成長,体格)
家畜と食文化
肥満と糖尿病
オセアニアのマラリア
フィラリア症
高血圧
若者の自殺
女性の月経経験(パプアニューギニア)
伝統医療
グラスルート医療
性別選好(パプアニューギニア)
腸内細菌と適応
離乳食
疾病と人口

【6. 移動と定着】
概説
更新世期の人類移住
新石器時代期の人類移住
オーストロネシアンの移動
ラピタ人とラピタ土器
ミクロネシアへの人類移住
ラピタ文化後のメラネシア
ポリネシアへの人類の拡散
ポリネシア人,過成長タイプの巨人
人類移動とカヌー
シングルアウトリガー・カヌー
伝統的航海術
カヌー・ルネサンス
農耕
人類の拡散と植物
家畜利用
樹皮布からみた移動
漁撈と定着
釣針からみた人類移住
環礁島への定着
交易
石器からみた移動
貝製品とオセアニア先史
巨石建造物
マラエ神殿
ハワイの首長制社会

【7. 出遭いと変容】
概説
スペイン・ポルトガルの太平洋の「発見」
キャプテン・クック
バウンティ号の反乱とピトケアン島
高貴な野蛮人
キリスト教の拡大
捕鯨船が与えた影響
ビーチコマー
王国と火器
ナマコと白檀
グアノとリン鉱石
コプラ,ココヤシ
労働交易とプランテーション
インド系移民(フィジー)
中国系移民
ハワイ併合
植民地分割
イギリス植民地(オーストラリア,タスマニア)
フランス植民地(ニューカレドニア)
ドイツ系植民地会社
ワイタンギ条約
盗まれた世代
カーゴ・カルト
反植民地運動(サモア)
第1次世界大戦
イギリス探検隊の先見者たち(バンクス,パーキンソン,トゥパイア)
大英帝国の調査・探検
ピーター・バック(マオリの人類学者)
マーガレット・ミード(文化人類学者)

【8. 大戦から自立へ】
概説
第2次世界大戦とオセアニア
ビック・デス
カウラ事件と戦争捕虜問題
独立
英コモンウェルスと米自由連合国
カストムと政治
MIRAB経済
観光開発(ハワイ,フィジー)
都市とラスカル(パプアニューギニア)
開発援助と村落社会
オーストラリアの移民政策
地域主義
南太平洋大学
ナウル協定と漁業権
島国のごみ問題
環境運動(ニュージーランド)
ラロトンガ条約
軍事・基地問題
ANZUSの島嶼国外交
民族紛争と平和構築
トンガ王国の民主化
先住権
エディ・マボ(土地回復運動)
ジャン=マリ・チバウ(カナク独立運動の指導者)
ラトゥ・カミセセ・マラ(パシフィック・ウェイ)
マイケル・ソマレ(現代のビッグマン)
女性指導者たち
宗教の展開

【9. 生活文化】
概説
アロハシャツとムームー
網袋(パプアニューギニア)
織布と樹皮布
石蒸し料理
缶詰と冷凍食品(ポリネシア)
カヴァ儀礼
中華料理
ココヤシ
イモ(ミクロネシア連邦)
ワイン(オーストラリア)
集会(ツバル)
ハワイアン・ホームステッド
都市のマラエ(ニュージーランド)
ブッシュとアウトバック(オーストラリア)
美人コンテスト(トンガ)
開発とジェンダー(サモア)
男同士の絆(パプアニューギニア)
母系社会(パラオ)
宗教と日常
呪術と治療(バヌアツ)
マナとタプ
ブタと社会(バヌアツ)
イマージョン教育(ニュージーランド)
伝統貨幣と法定通貨
親族と身体(パプアニューギニア)
礼節(ミクロネシア連邦)
スマホと社会(トンガ系社会)
マヌカハニー(ニュージーランド)

【10. アート・創造・メディア】
概説
太平洋芸術文化祭
現代アートと国際展覧会
欧米文学のオセアニア
ポール・ゴーギャン
アボリジニのアート(オーストラリア)
アートと音楽(トレス海峡諸島)
先住民映画(オーストラリア)
先住民メディア(オーストラリア)
先住民文学(オーストラリア)
パフォーミング・アーツ(オーストラリア)
マオリの彫刻(ニュージーランド)
パフォーミング・アーツ(ニュージーランド)
マオリ文学(ニュージーランド)
マオリのポイダンス(ニュージーランド)
ウクレレ(ハワイ)
映画(ハワイ)
フラ(ハワイ)
ハワイアンキルト
タウタイ(太平洋移民のアート運動)
パシフィカ・フェスティバル(ニュージーランド)
現代文学(島嶼部)
現代絵画(島嶼部)
パンパイプ(ソロモン諸島)
歌謡・唱歌(ミクロネシア)
エスノポップ(パプアニューギニア)
行進踊り(ミクロネシア)
マランガン彫像と仮面(パプアニューギニア)
ティキ(ポリネシアの彫像)
樹皮布(サモア)
イレズミ(島嶼部)
伝統的衣装とファッション(サモア)

【11. スポーツ・ゲーム】
概説
植民地主義とスポーツ
ヤキュー(ミクロネシア)
クリケット(トロブリアンド諸島)
クリケットとナショナリズム(オーストラリア)
ハカ(ニュージーランド)
国民文化としてのスポーツ(フィジー)
パシフィック・ゲームズ
シドニー・オリンピック,パラリンピック
先住民族とスポーツ(オーストラリア)
アウトリガー・カヌー競技
フラの競技化(ハワイ)
伝統を競う(クック諸島)
移民とスポーツ
ラグビー
オーストラリアン・フットボール
ネットボール
バンジージャンプ
セーリング(ニュージーランド)
水泳文化
サーフィン
あやとり
棒投げ/槍投げ
格闘技
ブーメラン(オーストラリア)

【12. 世界遺産・文化遺産・観光】
概説
ウルル=カタ・ジュタ国立公園(オーストラリア)
ウィランドラ湖群地域(マンゴ湖)
カカドゥ国立公園(オーストラリア)
ロックアイランド南ラグーン(パラオ)
シドニー・オペラハウス
トンガリロ国立公園(ニュージーランド)
首長ロイ・マタの地(バヌアツ)
ナンマトル(ミクロネシア連邦)
ビキニ環礁核実験場(マーシャル諸島)
タプタプアテア(フランス領ポリネシア)
ラパ・ヌイ国立公園(イースター島)
レブカ歴史的港町(フィジー)
ハワイ火山国立公園(ハワイ)
ヤップの石貨(ミクロネシア連邦)
ラカラカ(トンガ)
ファイン・マット(サモア諸島)
バタヴィア号沈没船(オーストラリア)
太平洋歴史公園
ハワイの観光
ニューカレドニアの観光
マオリと観光
グアムの観光
篠遠喜彦(考古学者)
ビショップ博物館(ハワイ)

【13. オセアニア世界と日本】
概説
日本のオセアニア観
科学者の南洋
南進論
日系移民(ハワイ)
沖縄系移民(ハワイ)
木曜島と真珠貝
南洋群島統治
南洋興発株式会社
土方久功
ミクロネシアの日本語
南洋踊り
アジア・太平洋戦争
戦没者慰霊と遺骨収集
第五福竜丸
日系の大統領(ミクロネシア)
シューカンとイタボリ(パラオ)
日本人のオセアニア観光
移り住むオセアニア
日本で暮らすオセアニアの人々
スポーツ選手
日本のフラ
日本の食とオセアニア
沖縄国際海洋博覧会
日本の開発援助
日系企業
太平洋・島サミット
皇室と外交

【付録. オセアニア諸国・地域総覧】
オーストラリア連邦
キリバス共和国
クック諸島
サモア独立国
ソロモン諸島
ツバル
トンガ王国
ナウル共和国
ニュージーランド
バヌアツ共和国
パプアニューギニア独立国
パラオ共和国
フィジー共和国
マーシャル諸島共和国
ミクロネシア連邦
ニウエ,トケラウ,ピトケアン諸島,ラパ・ヌイ
アメリカと関係の深い地域
フランスの海外領土

見出し語五十音索引
事項・地名索引
人名索引
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