『つくられた日本の自然 ~「日本の自然」はどのように語られてきたか ~ 』の詳細情報

つくられた日本の自然
AmazonカートAmazonで予約する
タイトル つくられた日本の自然
サブタイトル 「日本の自然」はどのように語られてきたか
著者 [著者区分]大貫恵美子 [著・文・その他]
出版社 みすず書房 レーベル
本体価格
(予定)
3200円 シリーズ
ページ数 248p Cコード 0021
発売予定日 2025-11-19 ジャンル 一般/単行本/日本歴史
ISBN 9784622097525 判型 46
内容紹介
「日本の自然」は自然の実態そのものではない。それは自然を表象したものであり、長い歴史のなかで文化的に構築されてきたものである。それはいかにしてつくられてきたのだろうか。
古代日本では稲こそが自然であり、収穫の秋はかなしみではなく喜びの季節だった。『万葉集』『古今和歌集』が育んだ四季概念。武士の枯山水。江戸時代の版画に描かれた富士山、水田、桜。こうした表象を「国有化」し、軍国主義に利用した近代。そして「自然」を消費する現代へ。
「自然」という作為を人類学の視座から描く。
目次
序章――人類学理論における「自然」
第一章 日本人の宇宙に住まう者たち
第二章 清らかな水田――奈良時代初期における「日本の自然」の誕生
第三章 農耕民族の四季から文化的に定義された四季へ――奈良時代と平安時代
第四章 「日本の自然」としての枯山水――中世
第五章 「日本の自然」としての水田、桜、富士山――江戸時代
第六章 「日本の自然」の国有化と軍事化――近代
第七章 「日本の自然」の家畜化・商品化
第八章 消費主義の文化的基盤
終章

あとがき
図版一覧

索引
著者略歴(大貫恵美子)
神戸市生まれ。甲南小学校、甲南女子中学校・高等学校、津田塾大学卒業。1968年、ウィスコンシン大学人類学博士号取得。ウィスコンシン大学ウィリアムF・ヴァイラス研究専任教授。アメリカ学士院正会員(1999年より)。La médaille du Collège de France(2014年)。瑞宝中章(2020年)。日本語のおもな著書に『日本人の病気観』(岩波書店、1985年)『コメの人類学』(岩波書店、1995年)『日本文化と猿』(平凡社、1995年)『ねじ曲げられた桜』(岩波書店、2003年)『学徒兵の精神誌』(岩波書店、2006年)『人殺しの花』(岩波書店、2020年)など。英語のおもな著作にllness and Healing among the Sakhalin Ainu, 1981; The Monkey as Mirror, 1987; Rice as Self, 1993; Kamikaze, Cherry Blossoms, and Nationalisms, 2002; Flowers that Kill, 2015などがある。
他の書籍を検索する