国葬は、国費で行われる重要な国家儀礼であり、かつ民衆を巻き込むことのできる国家行事でもある。安倍元首相の「国葬儀」は、なぜ復活したのだろうか。 明治から現代まで国葬の変遷を通覧し、政治・社会との関連や、皇室葬儀との比較、法制度や宗教など多面的な検討を通して、国葬の実態を明らかにする。 原史料を精査し、明治から令和までの「国葬」をカバーした、初の本格研究。 --------------------------------------------- 〈目次〉 序章 課題と視角 1 問題の所在 2 研究史の整理 3 本研究の構成
第一章 国葬への道程 はじめに 1 維新期の公葬 2 国葬の創成―岩倉具視の国葬― 3 国葬の展開―島津久光の国葬― 4 国葬の確立―三条実美の国葬― おわりに
第二章 皇室喪礼法制化の始動と宗教 はじめに 1 岩倉具視による帝室制度整備の志向 2 「国喪内規」の作成と欧州王室慣例の調査 3 「喪紀令案」の作成 4 「国喪令草案」「喪紀令草案」の作成とその影響 5 皇室喪儀と宗教 おわりに
第三章 帝室制度調査局による皇室喪礼法制化の進展 はじめに 1 前期調査局の設置とその動向 2 中期調査局における皇室喪礼法制化の議論 3 後期調査局と喪礼関係法令案の再審議 おわりに
第四章 国葬の「民衆化」 はじめに 1 国葬礼遇の条件と主務官庁 2 国葬への批判 3 国葬と民衆 おわりに
第五章 法制下の国葬 はじめに 1 皇室喪儀令・国葬令の成立 2 法制下初の国葬―東郷平八郎の国葬― 3 戦時下の国葬 おわりに
第六章 戦後の皇室喪儀と国葬論議 はじめに 1 戦後旧憲法下の皇室喪儀 2 独立前後の皇室喪儀 3 国葬と栄典の法制化への試み 4 昭和末期の皇室喪儀 おわりに
第七章 国葬から合同葬へ はじめに 1 新憲法下の国葬 2 非国葬という選択 3 公葬と国民 おわりに
終章 近現代日本と国葬
あとがき 付録--人名索引
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