『「利他」に捧げた人生 ~ある在日実業家の生涯 ~ 』の詳細情報

「利他」に捧げた人生
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タイトル 「利他」に捧げた人生
サブタイトル ある在日実業家の生涯
著者 [著者区分]永野 慎一郎 [著・文・その他]
出版社 明石書店 レーベル
本体価格
(予定)
2800円 シリーズ
ページ数 240p Cコード 0036
発売予定日 2024-06-14 ジャンル 一般/単行本/社会
ISBN 9784750357836 判型 46
内容紹介
植民地下の朝鮮に生まれ、父母を追って日本にやってきた少年は苦学の末、起業し、貸しビル業を展開する。誠実・信用を武器に短期間のうちに「ビル財閥」と呼ばれるほどの成功を収め、やがて次代を担う若者の教育へと向かった希有な在日コリアン実業家の生涯を描く。
目次
 はじめに

序章 在日コリアンの祖国愛

第1章 貧しい少年時代
 儒学者の家門で生まれる
 植民地支配の始まり
 父親は日本へ出稼ぎに
 祖父から漢学を学ぶ
 学校では日本語で教育を受ける
 民族語を教えてくれた朝鮮人教師に出会う
 懐かしい故郷の思い出
 植民地朝鮮の教育事情
 日本移住の朝鮮人と朝鮮移住の日本人
 13歳の少年単身玄界灘を渡る

第2章 苦難の青少年時代
 懐かしい父母との再会
 働きながら夜間学校で学ぶ
 待ち望んだ終戦と祖国の解放
 終戦直後の苦難の克服

第3章 経済活動の開始
 有楽町駅前で洋品店を開く
 朝鮮戦争特需と日本経済の復興
 遠洋漁業に賭ける
 二度の失敗から学んだこと

第4章 不動産賃貸業で成功
 東京銀座で貸ビル業開始
 最高のビル会社をめざす
 「うち以上のビル会社はない」
 「顧客中心主義」と「信用第一主義」
 銀座など都心にビル23棟所有
 バスと地下鉄で通勤
 夫婦ともに質素な生活習慣
 芸術愛好の一家
 子孫に財産は残さない

第5章 社会貢献と教育・研究支援事業
 奨学生たちの夢
 退渓学国際学術会議への支援
 安岡正篤と退渓学研究
 中央国楽管弦楽団への思いやり
 留学生たちへの支援
 木浦共生園と煕秀浴場「愛の水」
 サハリン同胞への支援

第6章 金井学園設立と人材育成
 秀林外語専門学校設立
 秀林日本語学校設立
 倒産寸前の学校再建
 秀林外語専門学校創立30周年記念シンポジウム
 課外授業:創立者金煕秀フォーラム
 課外授業参加者の感想文
 「専門学校デジタル&ランゲージ秀林」に学校名変更

第7章 韓国の名門私立中央大学再建に尽力
 祖国進出の始まり
 生涯の夢は育英事業
 危機に直面した中央大学の救援
 中央大学理事長就任
 余生を教育事業に捧げる
 活気が戻った大学キャンパス
 終始一貫の教育事業への意欲
 「良心の声闘争委員会」との闘い
 教育環境の整備に尽力
 斗山グループに経営権の譲渡
 金煕秀に対する評価

第8章 秀林文化財団の設立
 秀林文化財団の役割と任務
 秀林文化財団の芸術・文化事業
 金煕秀の遺志を語る

終章 金煕秀が残したもの――人生は「無一文で生まれ無一文で去る」

 参考文献
 むすびに代えて
著者略歴(永野 慎一郎)
大東文化大学名誉教授、NPO法人東アジア政経アカデミー代表。
1939年韓国生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科修了、英国シェフィールド大学Ph.D.
国際政治、東アジア国際関係論、日韓関係史専攻。
大東文化大学教授、同大学院経済学研究科委員長などを歴任。
[主な著書]
『現代国際政治のダイナミクス』(共著、早稲田大学出版部、1989年)、『アジア太平洋地域の経済的相互依存――民族と国家を超えて』(編著、未来社、1997年)、『日本の戦後補償――アジア経済協力の出発』(共著、勁草書房、1999年)、『戦後世界の政治指導者50人』(編著、自由国民社、2002年)、『世界の起業家50人――チャレンジとイノベーション』(編著、学文社、2004年)、『相互依存の日韓経済関係』(単著、勁草書房、2008年)、『韓国の経済発展と在日韓国企業人の役割』(編著、岩波書店、2010年)、『日韓をつなぐ「白い華」綿と塩――明治期外交官・若松兔三郎の生涯』(単著、明石書店、2017年)、『ある北朝鮮テロリストの生と死――証言・ラングーン事件(訳書…
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