『古都ウィーンの黄昏 ~建築と美術と文学と ~ 』の詳細情報
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タイトル |
古都ウィーンの黄昏 |
サブタイトル |
建築と美術と文学と |
著者 [著者区分] | ■マリオ・プラーツ [著・文・その他] ■伊藤 博明 [翻訳] ■金山 弘昌 [翻訳] ■新保 淳乃 [編集]
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出版社 |
ありな書房 |
レーベル |
マリオ・プラーツ 碩学の旅 |
本体価格 (予定) |
3600円 |
シリーズ |
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ページ数 |
272p
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Cコード |
0070 |
発売予定日 |
2024-04-18 |
ジャンル |
一般/単行本/芸術総記 |
ISBN |
9784756624895 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
ロンドンは一六六六年の大火のあとに再建された近代のメトロポリスであり、パリは第二帝政期の都市大改造の結果であるのと同様に、ウィーンがいまの姿になったのはオーストリア‐ハンガリー二重帝国の時代であった。一八五八年から一三世紀に遡る市壁がとりこわされ、その跡に開通したリンクシュトラーセに沿って、官庁や文化施設がさまざまな歴史様式をまといたちあがった。幅が広く複数車線の環状道路にトラムが通り、郊外の工業地帯に向かう鉄道駅を結び、一八九八年からはドナウ運河沿いの掘割を都市鉄道が走りはじめた。
こうした近代化を遂げていながら、リンクより内側の歴史的街区は一四世紀以来のハプスブルク家の都としての相貌をかろうじて保ち、「神の思し召し」により二つの大戦をくぐり抜けたバロックやロココの聖堂、修道院、新古典主義様式の貴族の邸館が、ゆるやかに湾曲する都市のファサードをつくっている。そこには、定規をつかって引かれた理念的な街並みとはちがう、そぞろ歩く人びとを迎えいれる親密さが漂っていた。
戦後の復興が国や地域によりおおきな差異を孕みつつ進んでいった時代に、プラーツはかつて帝国が支配した東欧と中欧の古都におもむいた。プラーツの〈眼〉に映る古都の景観の奥に秘められた心象に、縦横無尽に文学と美術を召還し変幻自在に紡ぎだされる言葉により、新古典主義のファサードの奥から、ロココの爛熟が、ロマン主義の清冽な香りが、ビーダーマイヤーの親密な日常がわたしたちの目の前によみがえることであろう。
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目次 |
プロローグ マリオ・プラーツの東欧と中欧への旅
微笑みの世紀
古都ウィーンの黄昏
オーストリアの日々
最後の君主たち
トルストイの家への巡礼
モスクワの歩行者
伝統的なロシア
ロシアにある美術の至宝
ワルシャワ
クラクフ
ポーランドのヴィッラ
トリエステの二つの相貌
ミラマーレでの幻影
エピローグ マリオ・プラーツと旅する芸術
人名・作品名 索引 |
著者略歴(伊藤 博明) |
専修大学文学部教授/イタリア思想史 |
著者略歴(金山 弘昌) |
慶應義塾大学文学部教授/イタリア美術史 |
著者略歴(新保 淳乃) |
武蔵大学文学部講師/イタリア美術史 |