『地獄への潜入 ~白人至上主義者たちのダーク・ウェブカルチャー ~ 』の詳細情報
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タイトル |
地獄への潜入 |
サブタイトル |
白人至上主義者たちのダーク・ウェブカルチャー |
著者 [著者区分] | ■タリア ラヴィン [著・文・その他] ■道本 美穂 [翻訳]
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出版社 |
柏書房 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
2400円 |
シリーズ |
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ページ数 |
352p
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Cコード |
0098 |
発売予定日 |
2022-05-26 |
ジャンル |
一般/単行本/外国文学、その他 |
ISBN |
9784760154449 |
判型 |
46 |
内容紹介 |
ネット上の差別や駅前で散見されるヘイト街宣を、「たかが言葉」と放置すれば、いずれそれは必ず身体的な暴力へとつながる。「地獄の具現化」に歯止めをかけるための鋭い警告の書。――日本語版特別寄稿・安田菜津紀氏
■本書の内容 本書は、ユダヤ人の女性ライターが素性を偽り、オンライン上の過激派コミュニティに潜入した渾身のルポルタージュである。著者は、様々なルートから「白人至上主義」の内実を暴き出す。
〈テレグラム〉で90以上の極右グループを監視した際には、反ユダヤ主義的なミームや人種差別的な中傷、暴力的な文書や動画が日常的に交換される様を目の当たりにした。
白人至上主義の男女を結びつけるサイト〈ホワイトデート〉には、白人の子を産みたい金髪の女性狩猟家として登録し、民族浄化を願う気持ちとミソジニーに支えられた熱烈な「ラブレター」をいくつも受け取った。
孤独なインセルとして〈レディット〉の掲示板や〈ディスコ―ド〉の非公開型チャットに潜伏した際には、ミソジニーが白人至上主義思想へと発展していく様を確認した。
右派のユーチューバーが集う「マインズIRL」では、イベント会場のカジノから「追い出された」。100万人近い登録者をもつ過激なユーチューバー(14歳の少女!)と対峙した際には「純度の高い硫酸」のような言葉を投げつけられた。
ウクライナでテロリストの「マニフェスト」を広める役割を果たしていた男性とは、チャットで恋人関係を演じることで身元を特定し、国際調査集団「ベリングキャット」のメンバーに情報提供した。
このような「潜入」を通じて本書は、民主主義の「建前」が崩壊した現代アメリカにおいて、オンライン上で育まれた反ユダヤ主義、レイシズム、ミソジニーなどが、いかにメインストリームを侵食しつつあるかに警鐘を鳴らす。同時に、私たちがそれに反撃するための方法を伝える。
日本人にとっても、他人事ではない一冊。
■本国での反響 ★『タイム』2020年の必読書100選 ★『カーカス・レビュー』2020年ベスト・ノンフィクション ★『ニューヨーク・タイムズ』『フィナンシャル・タイムズ』などでも紹介
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目次 |
はじめに 第1章 憎悪 第2章 ユダヤ人 第3章 過激主義運動「ブーガルー」の台頭 第4章 アシュリン作戦 第5章 インセルとの冒険 第6章 古き良き時代の宗教 第7章 カジノからの脱出、10代のレイシスト、テック企業の責任 第8章 高まる動き――加速主義と暴力 第9章 アンティファが内戦を起こすというデマ 第10章 私たちの安全を守るのは私たちだ おわりに 謝辞 寄稿(安田菜津紀) 原注 索引 |
著者略歴(タリア ラヴィン) |
ニューヨーカー誌、ニュー・リパブリック誌、ニューヨーク・タイムズ紙(書評欄)、ワシントン・ポスト紙、ヴィレッジ・ヴォイス紙などに寄稿しているフリーランスのライター。ニューヨーク在住。 |
著者略歴(道本 美穂) |
東京大学文学部社会学科卒業。大手通信会社に勤務したのちに翻訳者に。おもにビジネス・法務分野の翻訳を手がける。訳書に『失われた報道の自由』(日経BP)、『トマトの歴史』(原書房)、『告発――フェイスブックを揺るがした巨大スキャンダル』(共訳、ハーパーコリンズ・ ジャパン)がある。 |