『基礎社会学講義 ~社会学的分析の基本枠組 ~ 』の詳細情報
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タイトル |
基礎社会学講義 |
サブタイトル |
社会学的分析の基本枠組 |
著者 [著者区分] | 小林 久高 [著・文・その他]
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出版社 |
学文社 (GAKUBUNSHA) |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
2800円 |
シリーズ |
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ページ数 |
272p
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Cコード |
3036 |
発売予定日 |
2024-01-09 |
ジャンル |
専門/単行本/社会 |
ISBN |
9784762032837 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
「社会というものは一筋縄では解けない代物である」 読者の身近な経験と関連させつつ社会学の内容を、講義形式で説明するテキスト。
社会学の基本的な枠組みをこの講義で紹介・説明。 「行為論的社会学」の枠組みを提示し、その枠組みのもとで議論する。
複雑で一筋縄では解けない社会の問題を解く基本となる1冊。
批判的精神、科学・社会科学・社会学、意識・行為の基本枠組や予言の自己成就、宗教と資本主義、 社会的ジレンマ、社会規範、同調・逸脱、政治、などについて、社会学の基本的な内容として紹介する。
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目次 |
1 科学と社会学1:批判的精神 1.1 批判的精神とは 1.1.1 自由と違和感 / 1.1.2 権威を疑う / 1.1.3 常識を疑う / 1.1.4 自己を疑う 1.2 認識を誤らせるもの 1.2.1 ベーコンのイドラ論 / 1.2.2 認知の基本原理 / 1.2.3 主観的関心 / 1.2.4 言葉の問題 / 1.2.5 推論の問題
2 科学と社会学2:科学・社会科学・社会学 2.1 命題と科学 2.1.1 さまざまな命題 / 2.1.2 命題の3分類 / 2.1.3 命題の3分類と学問の世界 / 2.1.4 自然科学と社会科学の方法論的違い 2.2 社会学とは 2.2.1 興味と戸惑い / 2.2.2 社会学の研究対象 2.3 価値自由 2.3.1 価値自由とそれへの疑問 / 2.3.2 客観性確保のための3つの方策? / 2.3.3 2つの水準の価値 / 2.3.4 研究のプロセスと価値自由 / 2.3.5 問題設定と狭義の研究における価値関心 / 2.3.6 補:価値についての補足
3 意識と行為の基礎1:意識の基本枠組み 3.1 事象と意識事象 3.1.1 事象 / 3.1.2 意識事象とその構成要素 / 3.1.3 意識事象の入れ子構造 3.2 事実意識と価値意識 3.2.1 意識作用・事実意識・価値意識 / 3.2.2 欲求と義務意識 3.3 意識を規定するもの 3.3.1 物質的条件 / 3.3.2 社会的条件 / 3.3.3 文化的条件 / 3.3.4 物質・社会・文化の区別について / 3.3.5 意識の分析図式 3.4 社会意識 3.4.1 社会意識とは / 3.4.2 社会意識の整理 / 3.4.3 社会意識の分析図式 / 3.4.4 社会意識を間接的に知る
4 意識と行為の基礎2:行為の分析枠組み 4.1 行動と思われた行動 4.1.1 日常的な行動の説明 / 4.1.2 目的はどこにあるのか / 4.1.3 現実の世界の行動と思われた行動 4.2 行動と行為 4.2.1 行為の概念 / 4.2.2 行動主義 / 4.2.3 目的―手段関係の因果論的組み換え 4.3 行為の分析図式 4.3.1 行為の準拠枠 / 4.3.2 行為の分析図式 4.4 行為の類型 4.4.1 ウェーバーの行為の4類型 / 4.4.2 型の変数(パターン変数) / 4.4.3 AGIL図式
5 意識と行為の基礎3:意識の体系性と安定性 5.1 自我の防衛機制 5.1.1 意識と無意識 / 5.1.2 さまざまな防衛機制 / 5.1.3 社会意識と防衛機制 5.2 認知的不協和理論 5.2.1 原発調査のはなし / 5.2.2 認知的不協和の予防と解消 / 5.2.3 原発のデータの解釈 / 5.2.4 さまざまな現象の認知的不協和理論による解釈 / 5.2.5 ボランティアと商品 5.3 バランス理論 5.3.1 バランス理論とは / 5.3.2 バランス理論の応用
6 行為とその帰結1:予言の自己成就 6.1 歯医者嫌いの話 6.2 予言の自己成就とは 6.2.1 予言の自己成就と行為の分析図式 / 6.2.2 予言の自己成就のいくつかの例 / 6.2.3 社会的現実の構築 / 6.2.4 自殺的予言 6.3 社会を動かすということ 6.3.1 悪循環をどう断ち切るか / 6.3.2 機能分析 / 6.3.3 運転と操縦
7 行為とその帰結2:宗教と資本主義 7.1 ブレーメンの音楽隊 7.1.1 お話 / 7.1.2 慣習的思考 7.2 合理化された世界としての近代 7.2.1 ウェーバーの世界観と問題 / 7.2.2 資本主義の意味 / 7.2.3 カルヴィニズムとウェーバー / 7.2.4 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 / 7.2.5 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の意義 7.3 ちょっとした宗教に関わるお話 7.3.1 おいしい料理 / 7.3.2 ミラノの風 / 7.3.3 ユトレヒトの住宅街 7.4 補:マルクスと資本主義 7.4.1 マルクス・デュルケム・ウェーバー / 7.4.2 モノと商品と貨幣 / 7.4.3 商品の価値の内実 / 7.4.4 商品の生産と消費 / 7.4.5 営利企業での生産 / 7.4.6 資本の増殖
8 社会の秩序1:社会的ジレンマ 8.1 秩序を考えるために 8.1.1 秩序問題と経験的視点 / 8.1.2 秩序の概念 8.2 囚人のジレンマ 8.2.1 合理的な2人の囚人 / 8.2.2 さまざまな2者のゲーム 8.3 社会的ジレンマ 8.3.1 共有地の悲劇 / 8.3.2 共有地のそのあと / 8.3.3 幸運な共有地 8.4 社会的ジレンマ・公共財・フリーライダー 8.4.1 社会問題と社会的ジレンマ / 8.4.2 フリーライダー問題
9 社会の秩序2:社会規範 9.1 社会規範の定義の困難さ 9.1.1 外延による定義と内包による定義 / 9.1.2 行為による定義 / 9.1.3 意識による定義 / 9.1.4 サンクション(制裁)からの定義 / 9.1.5 多元的無知 9.2 社会規範に関わる3 つの問題 9.2.1 デュルケムの社会的事実の性質 / 9.2.2 外在性 / 9.2.3 拘束性 / 9.2.4 勢力と規範 9.3 社会規範の意味と定義 9.3.1 社会規範の統一的理解のために / 9.3.2 2種類の社会規範 / 9.3.3 社会規範と拘束性 / 9.3.4 社会規範の定義 9.4 社会規範の測定 9.4.1 規範の強度 / 9.4.2 行為の程度と規範の強度
10 社会の秩序3:同調行動 10.1 アッシュの実験 10.2 ミルグラムの実験 10.2.1 実験 / 10.2.2 実験のタネ / 10.2.3 アイヒマン実験 / 10.2.4 状況の圧力 10.3 ジンバルドーの実験 10.3.1 疑似刑務所実験 / 10.3.2 議論
11 社会の秩序4:逸脱行動 11.1 逸脱行動とは何か 11.1.1 正常と異常 / 11.1.2 犯罪とは 11.2 逸脱行動の理論 11.2.1 イタリア学派 / 11.2.2 統制弛緩論(社会解体論) / 11.2.3 学習説(模倣論) / 11.2.4 欲求不満論(マートンのアノミー論) / 11.2.5 ラベリング論 11.3 犯罪統計について 11.4 同調と逸脱の諸類型 11.5 補:社会階層と関連する指数 11.5.1 階級と社会階層 / 11.5.2 経済的不平等とジニ係数 / 11.5.3 社会移動と開放性係数
12 政治1:民主的決定 12.1 政治と民主的決定 12.1.1 2つの疑問 / 12.1.2 民主的決定とは 12.2 民主的決定の条件 12.2.1 意見表明に関して / 12.2.2 情報に関して / 12.2.3 教育に関して / 12.2.4 最初の問いへの回答 12.3 民主政治の危機 12.3.1 民主政治のコスト / 12.3.1 中間集団の危機
13 政治2:政治意識とイデオロギー 13.1 政治意識とイデオロギー 13.1.1 政治意識 / 13.1.2 イデオロギーの概念 13.2 政治イデオロギーの整理 13.2.1 イデオロギーの4つの軸 / 13.2.2 イデオロギー4次元図式 13.3 現在のイデオロギー対立 13.3.1 2つのイデオロギー系列 / 13.3.2 民主主義の位置
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著者略歴(小林 久高) |
(こばやし ひさたか)同志社大学大学院社会学研究科・社会学部社会学科教授/元島根大学法文学部教授。
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