建築をいかに接地させるか――
つんつん、ぐるぐる、ぱらぱら・・・オノマトペはモノの状態やモノとモノとの関係を表すコトバ。 世界を舞台に活躍する建築家・隈研吾が、オノマトペを駆使して目指すものは何か? それは象徴的な素材の選び方・使い方にとどまらず、建築と大地、建築と身体、 さらには人と世界との関係を接地させること
具体的には13のオノマトペをもとに、自身が携わった56の建築を分類し、紹介・解説しています。 オノマトペを設計手法に取り入れることで、モダンとポストモダンを超えた、 またAIなどの最新テクノロジーをも超えた、建築があるべき方向を指し示します。
■著者紹介 隈研吾[くま・けんご] 1954年横浜生まれ。1979年、東京大学大学院工学部建築学科修了。 1985 ─86年にコロンビア大学客員研究員。1990年、隈研吾建築都市設計事務所設立。 2001─ 09年、慶應義塾大学大学院、2007─ 08年、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校にて教鞭をとる。 2009年、東京大学大学院教授に就任。2019年、東京大学特別教授。 初期の主な作品に、亀老山展望台(1994)、水/ガラス(1995、全米建築家協会ベネディクタス賞)、 「森舞台/登米町伝統芸能伝承館」(1997、日本建築学会賞)、 「馬頭広重美術館」(2000、村野賞)、グレート・バンブー・ウォール(北京、2002)など。 その後、日本国内で、根津美術館(2009)、梼原木橋ミュージアム(2010)、まちの駅「ゆすはら」(2010)、 浅草文化観光センター(2012)、アオーレ長岡(2012)、銀座歌舞伎座(第五期、2013)、 九州芸文館(2013)、サニーヒルズジャパン(2013)、国立競技場(2019)、角川武蔵野ミュージアム(2020)などを発表。 海外では、ブザンソン芸術文化センター(2012)、マルセイユ現代美術センター(2013)、 ダリウス・ミヨー音楽院(2013)、中国美術学院民芸博物館(2015)、 スイスのUnder One Roof Project for the EPFL ArtLab(2016)、スコットランドのV&A Dundee(2018)などを完成させている。 現在、ヨーロッパ、米大陸、中国、アジア各国で多数のプロジェクトが進められている。 著書は、『自然な建築』(岩波新書)、『小さな建築』(岩波書店)、 『日本人はどう住まうべきか?』(養老孟司氏との共著、日経BP 社)、 『建築家、走る』(新潮社)、『僕の場所』(大和書房)ほか多数あり、 多くが海外で翻訳出版されている。
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