『恋愛社会学 ~多様化する親密な関係に接近する ~ 』の詳細情報
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タイトル |
恋愛社会学 |
サブタイトル |
多様化する親密な関係に接近する |
著者 [著者区分] | ■高橋 幸 [編集] ■永田 夏来 [編集]
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出版社 |
ナカニシヤ出版 |
レーベル |
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本体価格 (予定) |
2400円 |
シリーズ |
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ページ数 |
222p
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Cコード |
1036 |
発売予定日 |
2024-10-07 |
ジャンル |
教養/単行本/社会 |
ISBN |
9784779517662 |
判型 |
A5 |
内容紹介 |
恋愛に巻き込まれているあなたにも、恋愛に疑問があるあなたにも、恋愛そのものに関心がないあなたにも――
晩婚と生涯独身者が増加しつつも、多くの人々が生涯にわたり様々な形で関わることになる「恋愛」。 それは現代日本でどのように変化しつつあるのか。 歴史的記述や量的・質的調査、そして多様な事例から、結婚や性だけには還元できない親密な関係を読み解く、ポスト恋愛至上主義の時代に迫る必携入門書!
「恋愛社会学は始まったばかりであり、本書は「さしあたりの決定版」に過ぎません。読み進めるうちに、自分なりの意見や新たな視点が自然と湧き出てくることでしょう。恋愛に関する社会学的な議論がここから発展的に展開され、いろいろな交流や研究が生まれることを願っています。この本がインスピレーションの源泉となり、読者自身の学びや研究、そして日常生活における恋愛を再考するきっかけになることが、編者にとって最大の喜びです。」 (「本書のねらいと構成」より)
●著者紹介 高橋 幸* 石巻専修大学人間学部准教授。専門は社会学理論・ジェンダー理論。
永田夏来* 兵庫教育大学大学院学校教育研究科准教授。専門は家族社会学。
齋藤直子 大阪教育大学総合教育系特任准教授。専門は家族社会学、部落問題研究、人権教育。
岡田玖美子 大阪大学大学院人間科学研究科助教。専門は家族社会学、ジェンダー研究。
木村絵里子 大妻女子大学人間関係学部准教授。専門は文化社会学、歴史社会学。
大倉 韻 法政大学、亜細亜大学、東京医科歯科大学(東京科学大学)非常勤講師。専門はジェンダー研究、セクシュアリティ研究。
大森美佐 和洋女子大学、武蔵野大学非常勤講師。専門は家族社会学。
府中明子 (元)浙江工商大学専任講師。専門は家族社会学。
森山至貴 早稲田大学文学学術院教授。専門は社会学、クィアスタディーズ。
中村香住 神奈川大学人間科学部非常勤助手、慶應義塾大学文学部等非常勤講師。専門は文化社会学、ジェンダー・セクシュアリティ研究。
西井 開 立教大学大学院社会デザイン研究科特別研究員。専門は臨床社会学、男性・マジョリティ研究。
上岡磨奈 慶應義塾大学非常勤講師。専攻は文化社会学、カルチュラル・スタディーズ。
松浦 優 九州大学 学術協力研究員。専門は社会学、クィアスタディーズ。
三宅大二郎 大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程。専門は社会学、セクシュアリティ研究。
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目次 |
はじめに 本書のねらいと構成
Ⅰ 社会制度としての恋愛と結婚
01 近代社会における恋愛の社会的機能(高橋 幸) 1 恋愛結婚という謎──「恋愛と結婚は違う」のに「恋愛結婚」が一般化している現状について 2 個性承認機能を果たす恋愛的コミュニケーション──19世紀欧米で定着した恋愛結婚と個性的個人観 3 恋愛と友情の違い 4 恋愛の特徴を成す情熱 5 個人主義的な愛としての情熱が持つ可能性──現在でもなお情熱だけがパートナーの選択根拠となるべきなのか?
02 日本の家族社会学はいかに「出会いと結婚」を扱ってきたか(永田夏来) 1 なぜ「出会いと結婚」に注目するのか 2 村落を対象にした「出会いと結婚」の研究 3 社会の変化と「出会いと結婚」の変化 4 膨れ上がった「その他」をひとつずつ吟味する
03 恋愛・結婚における親の影響──被差別部落の事例から(齋藤直子) 1 結婚に親が口を出すということ 2 プレ見合い婚の時代 3 見合い婚時代とポスト見合い婚時代 4 親の影響と「結婚差別」 5 私たちは自由に相手を選んでいるのか
Column1 明治から第二次世界大戦前までの「恋愛」の系譜──恋愛の歴史社会学的研究の知見から(岡田玖美子)
Ⅱ 実証研究からみる若者の恋愛と結婚
04 1980 年代の「恋愛至上主義」──『non-no』と『POPEYE』の言説分析を通して(木村絵里子) 1 雑誌メディアにみる恋愛の文化 2 ファッション誌における「恋愛」の語られ方 3 マニュアル化される恋愛文化 4 都市のメディア化された文化としての「恋愛至上主義」
05 若者の恋愛の優先順位──質問紙調査の結果から(大倉 韻) 1 「若者の恋愛離れ」? 2 戦後日本の恋愛 3 恋愛の実態(分析結果の検討) 4 後回しにされつづける恋愛
06 リスク社会における恋愛と結婚──首都圏在住の未婚男性たちへのインタビューとフォーカス・グループ・ディスカッションによる調査から(大森美佐) 1 恋愛や結婚が「リスク」となる社会 2 調査方法の概要と本章の目的 3 規範と自由の狭間での恋愛と結婚 4 恋愛と結婚の狭間におけるリスク意識と規範の運用
07 恋愛は結婚において「必要」か、「オプション」か──首都圏と中国都市部の未婚女性たちへのインタビュー調査から(府中明子) 1 なぜ恋愛結婚がスタンダードなのか 2 「未婚化」を概観する 3 インタビューの概要と協力者について 4 恋愛は結婚において「必要」、それは家族のため──首都圏でのインタビュー調査より 5 恋愛は結婚における「オプション」──中国都市部でのインタビュー調査より 6 考察──恋愛結婚は簡単にはなくならない?
Column2 ロマンティックラブ・イデオロギーという和製英語(高橋 幸)
Ⅲ 現代の「恋愛」の諸相とその多様性
08 「異同探し」の誘惑を飼い慣らす──男性同性愛者の恋愛をめぐって(森山至貴) 1 異同を探る眼差し 2 恋愛よりも性欲の充足、なのか? 3 恋愛と性欲の充足は分けられるのか? 4 マッチングアプリをめぐる考察 5 分かりやすい異同に抗して
Column3 クワロマンティックという生き方の実践──缶乃『合格のための! やさしい三角関係入門』から考える(中村香住)
09 片思いと加害の境界を探る──交際経験の乏しい異性愛男性の関係構築に着目して(西井 開) 1 モテない男は加害者予備軍? 2 接近行動とストーキングの境界 3 目的と調査方法 4 交際経験に乏しい異性愛男性の事例 5 〈(再)接近戦略〉という視座
10 アイドルに対する恋愛感情を断罪するのは誰か──「ガチ恋」の苦悩に向き合う(上岡磨奈) 1 当事者の経験から考える「ガチ恋」 2 アイドルと疑似恋愛と「ガチ恋」 3 「ガチ恋」の苦悩──ふちりんさんの語りから 4 「ガチ恋」問題に向き合い続ける
Column4 描かれる「ガチ恋」──フィクション作品が提示する苦悩と葛藤(上岡磨奈)
11 2 次元キャラクターへの恋愛──フィクトセクシュアル/フィクトロマンティックと対人性愛中心主義(松浦 優) 1 セクシュアリティの論点として 2 「コンテンツ」や「趣味」という文脈での議論とその限界 3 フィクトセクシュアル/フィクトロマンティックに関する研究状況 4 今後の研究に向けて
Column5 アロマンティックやアセクシュアルから考える「恋愛」(三宅大二郎)
12 ジェンダー平等な恋愛に向けて──異性愛主義的な性別役割を批判する(高橋 幸) 1 恋愛における性別役割の何が問題なのか 2 性的関係において異性愛的性別役割が引き起こす問題 3 社会的権力関係が性や愛の関係に持ち込まれることの問題 4 異性愛主義的性別役割を越えた「ジェンダー平等な恋愛」
Column6 脳神経科学と認知的アプローチの発展からアフェクティブターンへ──アフェクティブターンにおける恋愛社会学の重要性①(高橋 幸) Column7 アフェクティブターン(情動的転回)とは?──アフェクティブターンにおける恋愛社会学の重要性②(高橋 幸)
おわりに 本書を閉じるにあたって
事項索引 人名索引 |
著者略歴(高橋 幸) |
石巻専修大学人間学部准教授。専門は社会学理論・ジェンダー理論。 主著に『フェミニズムはもういらない、と彼女は言うけれど──ポストフェミニズムと女らしさのゆくえ』(晃洋書房、2020年)、共著に『離れていても家族』(亜紀書房、2023年)など。
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著者略歴(永田 夏来) |
兵庫教育大学大学院学校教育研究科准教授。専門は家族社会学。 主著に『生涯未婚時代』(イーストプレス、2017年)、共編著に『岩波講座社会学 家族・親密圏』(岩波書店、2024年)など。 |