『探究の国際学 ~複合危機から学際的な研究を考える ~ 』の詳細情報

探究の国際学
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タイトル 探究の国際学
サブタイトル 複合危機から学際的な研究を考える
著者 [著者区分]■清水 奈名子 [編集]
■藤井 広重 [編集]
出版社 ナカニシヤ出版 レーベル
本体価格
(予定)
2800円 シリーズ
ページ数 216p Cコード 0031
発売予定日 2024-10-04 ジャンル 一般/単行本/政治-含む国防軍事
ISBN 9784779518201 判型 A5
内容紹介
現代世界の「複合危機」に向き合う,国際学とはどのような学問なのか。

「多文化共生」や「グローバルな倫理」に関する課題を中心に,11の研究事例を通してその方法や倫理を学ぶ,国際学研究への招待。

 


●著者紹介

【編者】
清水奈名子(しみず・ななこ) 
宇都宮大学国際学部・教授 国際関係論・国際機構論(担当:はじめに,第3章,おわりに)

藤井広重(ふじい・ひろしげ)
宇都宮大学国際学部・准教授 国際法・国際人権/刑事法・平和構築論(担当:はじめに,第11章,おわりに)

【執筆者】(執筆順)
阪本公美子(さかもと・くみこ) 
宇都宮大学国際学部・教授 アフリカ地域研究・社会開発論(担当:第1章)

飯塚明子(いいづか・あきこ)
宇都宮大学留学生・国際交流センター・准教授 国際協力・コミュニティ防災(担当:第2章)

松井貴子(まつい・たかこ)
宇都宮大学国際学部・教授 比較日本文化論・身体文化(担当:第4章)

中村真(なかむら・まこと) 
宇都宮大学国際学部・教授 感情心理学・社会心理学(担当:第5章)

申惠媛(シン・ヒェウォン) 
宇都宮大学国際学部・助教 社会学・移民研究・都市社会学(担当:第6章)

丁貴連(チョン・キリョン) 
宇都宮大学国際学部・教授 比較文学・比較文化・日本文学・韓国文学(担当:第7章)

戚傑(チー・ジェ) 
宇都宮大学国際学部・教授 教育社会学・外国語教育(担当:第8章)

松尾昌樹(まつお・まさき)
宇都宮大学国際学部・教授 中東地域研究(担当:第9章)

アルジョン・スギット(Arjon Sugit) 
宇都宮大学国際学部・助教 東南アジア政治研究(担当:第10章)
目次
 はじめに――国際学の方法と倫理を問う――


第Ⅰ部 国際学研究の方法・倫理を考える

第1章 アフリカにおける地域研究の方法と倫理
     ――私の場合――
    ■阪本公美子

 1 多様な専門分野からの研究 
 2 研究やフィールド調査でこだわっていること
 3 これまでの研究とその方法
 4 研究・調査方法(まとめ)
 5 私の研究テーマやその方法がどのように評価されてきたか
 6 学生に何を伝えられるか 

第2章 災害研究の特徴とその方法
     ――国内外の被災地調査の経験をもとに――
    ■飯塚明子

 1 災害とは
 2 防災サイクル
 3 災害研究の特徴 
 4 災害研究の方法 
 5 まとめ 

第3章 学問の社会的責任とは何か
     ――原発事故後の調査研究をめぐる考察――
    ■清水奈名子

 1 原発事故に直面した学問の役割を問う
 2 なぜ原発事故被害を調査するのか 
 3 原発事故被害の実態調査と問題構造の分析 
 4 倫理的な課題と学問の社会的責任 

第4章 猫がつむぐ物語
     ――テクストを読む――
    ■松井貴子

 1 はじめに 
 2 比較文学比較文化研究として,テクストを読むということ 
 3 ちいさな島The Little Islandと猫のカルテット
 4 おわりに 


第Ⅱ部 多文化共生をめぐる研究課題を考える

第5章 多文化共生と公共圏 
     ――「多文化公共圏センター」の取り組みから考える――
    ■中村 真

 1 はじめに
 2 公共圏を創設することの意義
    ――共生と排斥の問題――
 3 公共圏と感情 
 4 多文化公共圏センターの取り組みと新たな公共圏創設の要件
 
第6章 生きられる「多文化共生」
     ──多義的で多面的な「多文化共生」を実態として捉えるために──
    ■申 惠媛

 1 はじめに
    ――実態として捉える「多文化共生」再考の試み――
 2 「地域における多文化共生」の前提を問い直す
 3 誰による,誰にとっての,どのような関係形成か
 4 むすびに  103
    ――「地域における多文化共生」という視点の可能性――

第7章 なぜ日本は世界のジェンダー平等の流れから取り残されてしまったのか
     ――東京医大「女性差別」入試から考える日本の課題――
    ■丁 貴連

 1 はじめに 
 2 先進国最下位となった日本のジェンダー・ギャップ指数
 3 東京医科大学の不正入試が炙り出す日本社会の構造的問題 
 4 おわりに 

第8章 儒学から近代への転換期における権力,「知」と知識人に関する言説分析
    ■戚 傑

 1 はじめに 
 2 系譜学でみる権力と知の相関 
 3 近代中国における「知識人」の変遷 
 4 時代に翻弄される現代中国知識人 
 5 おわりに 


第Ⅲ部 グローバルな倫理をめぐる研究課題を考える

第9章 権威主義体制を支える民主主義体制
     ――石油貿易と政治体制――
    ■松尾昌樹

 1 石油の呪いモデル
 2 貿易,経済成長,民主化 
 3 重力モデル 
 4 分析結果 
 5 今後の研究 

第10章 民主主義の再定義
     ――東南アジアにおける紛争後の変革をナビゲートする――
    ■アルジョン・スギット

 1 はじめに
 2 民主的価値 
 3 ケース・スタディ
 4 結 論 

第11章 武力紛争後のアムネスティ(恩赦)と国際法
     ――ウガンダにおける和平交渉と平和構築の事例から――
    ■藤井広重

 1 司法介入をめぐる問題系と学際性
 2 司法介入とアムネスティをめぐる概念と先行研究 
 3 ウガンダからみる平和と正義のダイナミズム 
 4 おわりに 
    ――平和構築から国際法を考える――


   *


 おわりに――次世代につなぐ,学際的な学問としての国際学の可能性――

著者略歴(清水 奈名子)
宇都宮大学国際学部・教授 国際関係論・国際機構論
著者略歴(藤井 広重)
宇都宮大学国際学部・准教授 国際法・国際人権/刑事法・平和構築論
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