聴けばいいのだ音の波 アホみたいに反復する 音楽 その楽譜をガキが 無意味なガキがはためかせているから おまえはそこまで走っていけ (「ジャキジャキ」)
「全篇を束ねるのは「暴れる舌のおれの腕はホチキス」のチキチキの稚気、真情の荒ぶる水の上を歩く軽薄さだ」(森本孝徳)、「詩と音楽というかつては同一であったものが、もういちど差異を失い、ひとつになったまま、読者のなかに注ぎこまれてくる」(小林レント)。ジャキジャキと世界を改行し、うたいつづける――現代詩手帖賞受賞詩人、決意の第1詩集!装画=野沢二郎
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