『コミュニティを実践すること ~私たちはコミュニティに何を求めているのか ~ 』の詳細情報

コミュニティを実践すること
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タイトル コミュニティを実践すること
サブタイトル 私たちはコミュニティに何を求めているのか
著者 [著者区分]宮内 泰介 [編集]
出版社 新泉社 レーベル
本体価格
(予定)
2400円 シリーズ
ページ数 288p Cコード 1036
発売予定日 2025-12-04 ジャンル 教養/単行本/社会
ISBN 9784787725035 判型 46
内容紹介
〈コミュニティ実践〉を生み出す技法

福祉、防災、災害復興、環境保全など多くの分野で、コミュニティは政策の重要な鍵とされている。
しかしコミュニティは何でも担える強靱な存在ではなく、言葉が指すものも人によって状況によって異なる。
すでにあるものとしてではなく、実践が生み出すプロセスとしてコミュニティの姿を探求する。

《世界はコミュニティを求めている。時に、切実に求めている。環境保全でも、福祉の実現でも、あるいは貧困克服でも、コミュニティが解決の鍵とされている。しかし、そのコミュニティは、一つでないし、また、はっきりしない。単なる理念でない、実践的なコミュニティのとらえ方はどういうものがよいだろうか。
 今、私たちはあらためて、コミュニティをダイナミズムを持ったもの、複数性を持ったものとしてとらえ直す必要がある。コミュニティを固定的なものとして考えるのでなく、プロセスとして考える。動いているものとして考える。私たちの実践が日々つくり上げるものとして考える。コミュニティは単一のものではなく、複数併存していて、多層に折り重なっているものである。——編者》
目次
序章 私たちは今コミュニティをどうとらえればよいのか……宮内泰介

I コミュニティ実践が生み出すもの
第1章 滞在者がつながるコミュニティ実践——北海道八雲町に訪れる若者たち……寺林暁良
第2章 山の恵みで人とつながる——山菜と笹の葉の共同出荷が育む地域コミュニティ……椙本歩美
コラムA 自然への働きかけがつくるコミュニティ——コミュニティ実践としての森林ボランティア……山本信次
コラムB 都市の農の活動と往還するコミュニティ——農園の外部ににじみ出し、内部に取り込む実践から生み出されるもの……松宮 朝
コラムC 自分を生きるために選ぶフラットな関係性——移住者たちのライフストーリーから読み解く「コミュニティ」の意味……松村正治

II 私たちはコミュニティに何を求めるのか
第3章 「伝承的コミュニティ実践」の中止と継続のはざま——「人びとの心」にみる「善き余分事」の実践……井上 真
第4章 「する」と「される」の外側に生まれるコミュニティ——小さなまちの多様なコミュニティ実践から考える……植村友貴
第5章 弱くあれるコミュニティ——「望ましい実践」の向こう側……平井太郎
コラムD 三陸漁村に見る多層的なコミュニティ——「八重子の日記」から……宮内泰介・髙﨑優子

III 技法としてのコミュニティ実践
第6章 外国籍住民集住地域にみる重層的なコミュニティの技法——エスニック・コミュニティと地縁組織の間の緊張と協働……松宮 朝
第7章 形あること、みんなであること——沖縄県安田協同店にみるコミュニティ実践……髙﨑優子
第8章 終うことでコミュニティになる——コミュニティ実践としての「NPOもやいバンク福岡」の活動とその終い方……飯嶋秀治
コラムE コミュニティとなる場を生み出す試行錯誤の積み重ね——多層的な居場所としての子ども食堂の事例から……髙谷健人

終章 多様なコミュニティ実践を生み出すもの……宮内泰介

編者あとがき
著者略歴(宮内 泰介)
北海道大学大学院文学研究院教授。
専門は環境社会学。
主な仕事に、『社会学をはじめる——複雑さを生きる技法』(ちくまプリマー新書、2024年)、『シリーズ 環境社会学講座 6 複雑な問題をどう解決すればよいのか——環境社会学の実践』(三上直之との共編著、新泉社、2024年)、『歩く、見る、聞く 人びとの自然再生』(岩波新書、2017年)、『なぜ環境保全はうまくいかないのか——現場から考える「順応的ガバナンス」の可能性』(編著、新泉社、2013年)、『開発と生活戦略の民族誌——ソロモン諸島アノケロ村の自然・移住・紛争』(新曜社、2011年)。
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