『運動しても痩せないのはなぜか ~代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」 ~ 』の詳細情報

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タイトル 運動しても痩せないのはなぜか
サブタイトル 代謝の最新科学が示す「それでも運動すべき理由」
著者 [著者区分]■ハーマン・ポンツァー [著・文・その他]
■小巻 靖子 [翻訳]
出版社 草思社 レーベル
本体価格
(予定)
2700円 シリーズ
ページ数 392p Cコード 0045
発売予定日 2022-10-18 ジャンル 一般/単行本/生物学
ISBN 9784794226020 判型 46
内容紹介
1日の総消費カロリーは、
運動しても増えていなかった!

人類進化と代謝の最新研究が、長年のダイエット論争に決定的データを突きつける。

カロリー消費を正確に測る新しい技術のおかげで、近年、代謝科学の常識が覆った。
「1日の総消費カロリーは運動しても増えない」ということが明らかになったのだ。
つまり、運動したところで、それだけで痩せることはない――。

しかし、だからといって、運動なんか意味がないということには決してならない。
逆に、運動しても1日の総消費カロリーが増えないからこそ、
運動は必ずしなければならないものだということがわかるのだ。

運動しなくても、1日の消費カロリーは減らないのだから、余ったカロリーは
別のことに使われているはずだ。これが体に良くないことを引き起こす。
余ったカロリーの使い道として、もっとも身体に悪いと思われるのが「炎症」である。
本来であれば必要のないところで、余ったカロリーは炎症を起こす。
これがアレルギーや関節炎、動脈疾患のほか、さまざまな「現代病」の原因と考えられるのだ――。

先進国の都会人から、サバンナに暮らす狩猟採集民、さらにはチンパンジーやオランウータンなどの
類人猿まで、数多くの対象のカロリー消費を測定してきた進化人類学者が、
ダイエット論争と人類進化というまったく違う領域の謎に、常識を覆す答えを提示する。
目次
第1章 ヒトと類人猿の代謝の定説が覆った
◇ライオンから奪ってでも、食料を手に入れる
◇カロリーに関する一般的な理解はまちがいだらけ
◇ヒトは哺乳類の中で特別に成長と老化が遅い
◇類人猿を対象とする実験が非常に困難な理由
◇オランウータンの消費カロリーは非常に少なかった
◇霊長類の代謝の速さは他の哺乳類の半分にすぎない
◇ヒトだけが飛び抜けて他の霊長類より代謝が速い
◇狩猟採集民と先進国の人では代謝はどう違うのか

第2章 代謝とはいったい何か
◇知っているつもりで、実は説明できないこと
◇わかりやすくいうと代謝とは何か
◇「あなたはあなたの食べたものでできている」
◇昼食に食べたピザは体の中でどうなるか
◇カロリーの燃焼とはATPをつくることである
◇脂肪の燃焼と糖質制限ダイエット
◇植物が大量絶滅の原因となったことがある
◇ミトコンドリアを味方にして酸素が利用可能に
◇基礎はわかった。で、運動すれば痩せるの?

第3章 カロリー消費量研究に起きた革命
◇カロリー消費量測定が重要な研究課題である理由
◇消費カロリーの測定はどのようにされてきたか
◇「歩く」「走る」「泳ぐ」のにかかるエネルギー
◇安静時の体0のエネルギー消費はどれくらいか
◇BMRを超える基本的身体機能のエネルギー消費
◇エネルギーを効率よく使い子孫を多く残すゲーム
◇動物の寿命は代謝率で決まるのか
◇一般的な総カロリー消費量推定法はまちがっている
◇二重標識水法で正確な総カロリー消費量を測定
◇ヒトの代謝の科学の新時代が始まった

第4章 親切で、適応性に富み、太ったサル
◇トレッドミルと代謝から離れて、発掘へ
◇180万年前の人類化石がユーラシア大陸に
◇ユーラシアにやってきた侵入種・ホミニン
◇初期人類は利己的で怠け者のベジタリアン
◇ヒトは分け合うことで大成功をおさめた
◇「分け合い」がヒトの代謝革命を起こした
◇「分け合い」と「代謝向上」のマイナス面

第5章 運動しても痩せないのはなぜか
◇ハッザ族の驚くほどの回復力と適応性
◇ハッザ族は厳しい環境で重労働をしている
◇ハッザ族のエネルギー消費は先進国の人と同じ
◇制限的日次カロリー消費モデルで考えると……
◇運動しても痩せないのはなぜか
◇ダイエット番組参加者を追跡調査した研究結果
◇脳は厳格にエネルギーの収支を監視している
◇肥満の原因を代謝が低いせいと考えるのは誤り
◇私たちの研究への反響は予想外に大きかった

第6章 ダイエット論争にデータを突きつける
◇人類は300万年前から炭水化物を食べてきた
◇過熱するダイエット論争と最新の科学的知見
◇「スーパーフード」には多くの場合、根拠はない
◇脂質悪玉説と糖質悪玉説、論争の真実
◇ケトン食などの食事法はなぜ成功するのか
◇肥満のわなに陥らないためにはどうすればよいか
◇実際の狩猟採集民の食生活はどのようなものか

第7章 ヒトの体は運動を必要としている
◇運動しないチンパンジー、運動が必要なヒト
◇運動した方がいい理由はたくさんある
◇運動に使われなかったカロリーの行き先
◇過剰な運動で性ホルモンの分泌が低下する理由
◇体にいい運動の量はどれくらいか
◇運動で減量はできないが体重維持に運動は必須
◇「運動しても痩せない」は〝不都合な真実〟か

第8章 ヒトの持久力の限界はどこにあるか
◇超過酷な持久競技選手のカロリー収支
◇持久力の限界を決めるのは何か
◇何日、何週間、何カ月にも及ぶ持久走での実験
◇人間の持久力の限界を示すグラフ
◇代謝の限界を決めるのは消化管だった
◇妊娠と出産も代謝の限界に支配される
◇マイケル・フェルプスは何がすごいのか
◇エネルギー消費の上限を押し広げる進化の末路

第9章 エネルギー消費とヒトの過去・現在・未来
◇現代人のとんでもないエネルギー消費量
◇道具による筋力の有効活用から火の利用へ
◇技術が進むにつれ食料獲得が容易になった
◇1人当たりの消費エネルギーがゾウ並みに
◇「人間動物園」を望ましいものに改造せよ
◇数年ぶりに訪れたハッザのキャンプで見たもの

謝辞
原注
著者略歴(ハーマン・ポンツァー)
ハーマン・ポンツァー
デューク大学人類進化学准教授、デューク・グローバルヘルス研究所グローバルヘルス准教授。人間のエネルギー代謝学と進化に関する研究者として国際的に知られている。タンザニアの狩猟採集民ハッザ族を対象としたフィールドワークや、ウガンダの熱帯雨林でのチンパンジーの生態に関するフィールドワークのほか、世界中の動物園や保護区での類人猿の代謝測定など、さまざまな環境において画期的な研究を行っている。その研究は、ニューヨークタイムズ紙、BBC、ワシントンポスト紙などで取り上げられている。
著者略歴(小巻 靖子)
小巻 靖子
大阪外国語大学(現、大阪大学外国語学部)英語科卒業。訳書に『移民の世界史』『サブスクリプション・マーケティング』『ティム・ウォーカー写真集 SHOOT FOR THE MOON』など多数。
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