『文庫 寄生生物の果てしなき進化』の詳細情報

文庫 寄生生物の果てしなき進化
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タイトル 文庫 寄生生物の果てしなき進化
サブタイトル
著者 [著者区分]■トゥオマス・アイヴェロ [著・文・その他]
■セルボ貴子 [翻訳]
■倉持 利明 [解説]
出版社 草思社 レーベル
本体価格
(予定)
1600円 シリーズ 草思社文庫
ページ数 448p Cコード 0145
発売予定日 2024-10-03 ジャンル 一般/文庫/生物学
ISBN 9784794227454 判型 文庫(A6)
内容紹介
サナダムシ、コロナウイルス、HPV、エキノコックス、マダニ……
他の生物を搾取して生きる寄生生物たちは、どこで誕生し、
どのように進化し、今日まで生きてきたのか。
また人類は、どこで彼らに出会い、その拡大に影響を与えてきたのか。
その先に、人間や動物と寄生生物が共存する未来はあるのか。
北欧の気鋭の生物学者が、進化生物学の観点に人類史を交えて、
ウイルス学、細菌学、寄生虫学の垣根を越え、
寄生生物の壮大な進化の旅を描き出す。
解説:倉持利明(目黒寄生虫館 館長)

<目次より>
序章 感染症とパラサイトについての進化生物学者の見解
Ⅰ なぜ感染症があるのか
Ⅱ どこから感染症はやってくるのか
Ⅲ なぜ人間はこれほど多くの感染症を持つのか
Ⅳ なぜ危険な感染症とそうでないものがあるのか
Ⅴ いかに感染症から逃れるか
Ⅵ なぜ特定の感染症は撲滅できないのか
Ⅶ なぜ新たな感染症は次から次に生まれるのか
Ⅷ 環境はどのように感染症拡大に影響するのか
Ⅸ コロナウイルス大流行が世界を大混乱に陥れた
Ⅹ 人間は感染症なしに存在しうるのか
目次
序章 感染症とパラサイトについての進化生物学者の見解

Ⅰ なぜ感染症があるのか
寄生ということ
人間の中のエコシステム
一害あって一利あり
感染するかしないか(は神のみぞ知る)
体がパラサイトから守ってくれる
終わりなき競争
感染には二人必要

Ⅱ どこから感染症はやってくるのか
パラサイトからヒトへの道のり
パラサイトは裏切らない
農業はすべてを変える
感染症を運ぶクマネズミ

Ⅲ なぜ人間はこれほど多くの感染症を持つのか
長命で体の大きな私たち
忙しない都市部
都市は危険がいっぱい
感染症は跳び移る
人間にとっては永遠の厄介者
人間の行動とパラサイトの多様性

Ⅳ なぜ危険な感染症とそうでないものがあるのか
新たな感染症は致死率も高い
餌をくれる手に嚙みついてはいけない
パラサイトの脱出計画
たった1個のウイルスでも
パラサイトは合理的
感染症が宿主を変える
好条件を競う

Ⅴ いかに感染症から逃れるか
生活水準
命を救うワクチン
集団免疫
スーパー・スプレッダー
模範例としての天然痘
次の獲物は

Ⅵ なぜ特定の感染症は撲滅できないのか
動物や土壌に潜伏するパラサイト
感染症は生まれ続ける
インフルエンザの春秋コレクション
毒にも慣れる
薬剤耐性という脅威
忍び寄る結核という殺し屋

Ⅶ なぜ新たな感染症は次から次に生まれるのか
分散し続ける住環境、広がり続けるパラサイト
パラサイトは無賃乗車がお好き
動物に便乗
気候変動の影響

Ⅷ 環境はどのように感染症拡大に影響するのか
ペストは気候のおかげで生きている
ジャガイモ疫病
工業型農業は問題の巣窟
家畜小屋から病院へ

Ⅸ コロナウイルス大流行が世界を大混乱に陥れた
コロナウイルスがパンデミックを引き起こした
ウイルス拡大の抑制
ウイルスの危険性が変わる
弱者たちの感染流行
パンデミックを止めることの難しさ
感染症と持続可能な開発

Ⅹ 人間は感染症なしに存在しうるのか
行き過ぎた清潔さ
ネアンデルタール人からよろしく
次のトレンドはマイクロバイオーム
作り込まれた細菌たち
腸は自らを形作る
「普通の」パラサイト群は存在しない
ナポレアンを見つめる
著者略歴(トゥオマス・アイヴェロ)
トゥオマス・アイヴェロ
1984年生まれ。新進気鋭の生態学、進化生物学者。自称“ネズミと寄生虫”通。現在、ヘルシンキ市のネズミの分布、寄生虫、人間のネズミに対する態度の分野横断的研究グループ主任。科学雑誌 Tiedeのオンラインブログ「すべての背後には寄生生物がいる」は、同国で最も読者数の多いブログで本書の元となった。
著者略歴(セルボ貴子)
セルボ貴子(せるぼ・たかこ)
広島県出身、2001年よりフィンランド在住、夫とWaConnection 社にて、通訳・翻訳 &コンサルティング業を営む。軸はサステナビリティ、訳書に『世界からコーヒーがなくなるまえに』(青土社)、『エジプト人シヌヘ』(みずいろブックス)、他。
著者略歴(倉持 利明)
倉持 利明(くらもち・としあき)
1955年生まれ。博士(獣医学)。京急油壺マリンパーク、第32次日本南極地域観測隊夏隊、日本歯科大学、国立科学博物館を経て、2021年4月より目黒寄生虫館館長。専門は寄生虫の分類学と動物地理学で、なかでも海産魚に寄生する吸虫類の研究を行っている。
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