「袴田事件」で国民的関心を集めた司法の失敗──。 無実の罪が相次いで産み出される真の原因を「冤罪の科学」が解き明かす!
司法関係者のみならず、すべての人が自戒すべき教訓の数々 ◎ヒトは間違いから逃れられない ◎人間の心には「盲点」がある ◎黒の捜査、白の捜査 ◎なぜ「直感的判断」は危険なのか ◎ノーベル賞学者が指摘した「結論バイアス」のリスク ◎ジェンダー・バイアスが生んだ冤罪事件 ◎裁判官も陥ってしまう偏見と差別 ◎正義感が「冤罪」をもたらすわけ ◎人間は自己正当化する生き物だ ◎「引き返す勇気」は持てるのか ◎「集団浅慮」のリスク ◎失敗が放置される「現状維持バイアス」の罠
【本書の目次】 序章 人は誤る 第1章 冤罪とは何か 第2章 「負けへんで!」山岸忍さんの戦い 第3章 なぜ人は間違えるのか 第4章 組織もまた誤る 第5章 なぜ人は同じ間違いを繰り返すのか 第6章 「冤罪」はこうして生まれる 第7章 どうして教訓は活かされないのか 第8章 冤罪学から死刑廃止論を考える 第9章 イノセンス・プロジェクトという試み
≪著者略歴≫ 西 愛礼(にし・よしゆき) 1991年、鹿児島市生まれ。裁判官を経て弁護士に転身。後藤・しんゆう法律事務所(大阪弁護士会)所属。プレサンス元社長冤罪事件弁護団、角川人質司法違憲訴訟弁護団、日弁連再審法改正実現本部委員などを務める。イノセンス・プロジェクト・ジャパン、刑法学会・法と心理学会所属。守屋研究奨励賞・季刊刑事弁護新人賞。初の著書『冤罪学』(日本評論社)は専門書ながら、多くの読者から注目された。
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