『淀川長治 ~「映画の伝道師」と日本のモダン ~ 』の詳細情報

淀川長治
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タイトル 淀川長治
サブタイトル 「映画の伝道師」と日本のモダン
著者 [著者区分]北村 洋 [著・文・その他]
出版社 名古屋大学出版会 レーベル
本体価格
(予定)
4500円 シリーズ
ページ数 304p Cコード 3074
発売予定日 2024-12-23 ジャンル 専門/単行本/演劇・映画
ISBN 9784815811785 判型 A5
内容紹介
俳優でもなく監督でもないが、この人なくして映画は語れない――。『日曜洋画劇場』の解説で人気を博した「サヨナラおじさん」こと淀川長治。映画会社の宣伝員、雑誌編集者、批評家など、いくつもの顔をもつこの人物は何者だったのか。膨大な資料を博捜し、多様な価値観を包摂する変革者=映画人の思想・仕事・人生を描きあげる。
目次
 プロローグ ——「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」を超えて

第1章 下町のモダン・ボーイ
     1 モダニティの片隅で
     2 淀川少年の映画体験
     3 中学時代の「モダンライフ」
     4 児童雑誌という「教室」
     5 創作への意欲と傾倒
     おわりに

第2章 映画狂(スーパーファン)の開花
     1 中学は出たけれど……
     2 投書というカーニヴァル的活動
     3 男性・女性・映画
     4 「紹介記事」の内容
     おわりに

第3章 アメリカ映画の商人
     1 ユナイテッド・アーチスツ社大阪支社
     2 東京本社へ
     3 『駅馬車』を宣伝する
     おわりに

第4章 戦争・東宝・セントラル
     1 開戦と移籍
     2 『東宝』から東宝へ
     3 戦争と占領の間
     4 セントラル映画社へ
     おわりに

第5章 映画運動の勃興
     1 『映画の友』の復活
     2 編集長・淀川長治
     3 「友の会」
     4 アメリカ映画の「見方」
     5 アメリカ映画の「社会性」
     6 「駄作」の批判
     おわりに

第6章 編集から批評へ
     1 「アメリカ」から「世界」へ
     2 アメリカとのさらなる接近
     3 「批評」の開花
     4 「紹介批評」の展開
     おわりに

第7章 ブラウン管の劇場
     1 「テレビ時代」の到来
     2 テレビを擁護する
     3 『ララミー牧場』の衝撃
     4 『日曜洋画劇場』へ
     おわりに

第8章 黄昏期(ゴールデン・エイジ)の伝道師
     1 淀川長治百花繚乱
     2 「感覚」で観よう
     3 「過去」への渇望
     4 ハリウッドの「斜陽」
     5 「モダン」への尽きない眼差し
     おわりに

第9章 「日本映画は観ていない」
     1 戦前から占領へ
     2 邦画の可能性
     3 批判から称賛へ
     4 日本映画は「嫌い」
     5 淀川長治と4人の監督たち
     おわりに

 エピローグ —— 淀川長治の死を超えて

 本書で用いた淀川関連の文献・資料について
 注
 あとがき
 図表一覧
 索 引
著者略歴(北村 洋)
1971年 京都市に生まれる
1995年 カールトン・カレッジにて学士号(アメリカ学)取得
1997年 ウィスコンシン大学大学院にて修士号(歴史学)取得
2004年 ウィスコンシン大学大学院にて博士号(歴史学)取得
現 在 ウィリアム・アンド・メアリー大学准教授

著訳書:
『敗戦とハリウッド──占領下日本の文化再建』(名古屋大学出版会、2014年)
Screening Enlightenment: Hollywood and the Cultural Reconstruction of Defeated Japan
(Cornell University Press, 2010, アメリカ学会清水博賞受賞)
『ただいまアメリカ留学中──息子と父の往復書簡』(共著、草思社、1994年)
ボードウェル他『フィルム・アート──映画芸術入門』(共訳、名古屋大学出版会、2007年)ほか
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